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【WBC】上映延長記念!「憧れを超えた侍たち」鑑賞記(2)

ということでタイトルにも書きましたが、WBCドキュメンタリー「憧れを超えた侍たち」が上映延長決定!「これはもう1回行けるか?」と、かなり胸アツな感じになってきております。前回このテーマで書いてから数日。もちろんテレビで大リーグや日本のプロ野球で侍たちの活躍を応援しております。余韻に未だ浸りまくりの中、ここ数日間、頭の中でグルグルしてきたモノをまとめていこうと思います。


今回書きたいのは栗山監督。もうあちこちで皆さん発言されたり、書いたものを発表されたり・・・そもそもご本人がキャスターも務めていらしたので、語りがお上手なこともあり、今更シロートの私なんぞが栗山監督論などおこがましい限りなのですが、少しだけ語らせてください。

栗山監督の「選手たちへの呼び方と距離感」

日ハム監督時代からの監督流のコミュニケーションだと思うのですが、呼び名と距離感。ダル、翔平、源ちゃん・・・などなど、フランクな呼び方。かといって友だちだったり、兄ちゃんではない、ちょうどいい距離感。これって現代上司のリーダーシップとしては参考になる点だと思います。もちろん昭和の名監督陣からすると、選手をあだ名や下の名前で呼ぶなんて・・・という風潮もあったのかもしれませんが、平成、令和と時代も変わり、全然ありだと思います。ドキュメンタリーやその後の栗山監督の発言からみても、選手たちへはそうしたフランクな距離感を大切にしつつ、選手たちもそうした監督の姿を受け入れている様子が伝わってきました。

栗山監督の「チーム作りの極意」

選手ファースト、そして何より「気持ち」を大事にする点が伝わりました。これは選手選考ミーティングのシーンをぜひご覧いただきたいのですが、伝え方一つにしても、球団側のスタッフさんにお任せするのではなく、こちら(日本代表)側の「思い」をしっかり届けたい、ということに力点を置いていました。そこには監督の「絶対世界一になる、そのためにはベストメンバーを集める!」という強い思いがあり、そこに向けてスタッフ陣が一丸となって固まり、さらに日本を代表するスーパースターたちが集結。しかも全員が日の丸を背負って世界一になる!という強い思いを胸にし、ひとつにまとまっていく・・・もう、これを書いている時点で泣きそうです(というか、絶対もう一回見るぞと決意しました、笑)。

そうした思いが選手側にも波及し、前回も書きましたがダルビッシュ選手が若手投手陣を集めて会を開いたり、何かと面倒を見るという、よき「兄貴」分として活躍。特にシャイな宇田川選手をなんとか輪に入れようと奮闘したエピソードなどは感涙。もしかしたら境遇的に近いものを感じ、そうした部分もあって宇田川選手をしっかりサポートされていたのかもしれませんね。たしかに途中から宇田川選手がどんどん元気になって笑顔が増えていきましたしね。

ちなみにダルビッシュ選手は相当な費用を自腹でお支払いしたとか。でも絶対に若い選手たちにはお金で買えないレベルの「経験・体験」ができ、「(ダルさんにしてもらったから)次は自分たちが」という気持ちになったのではないかと思います。WBC優勝経験者はダルビッシュ選手だけだったと思いますので、そうした経験した人しか分からない話、さらには投手陣としては世界レベルの大プレイヤーから直接指導を受ける最高の機会、そして大谷選手も含めて大リーグへの憧れや影響を存分に受けたのではないでしょうか。

果たしてどこまで監督が予期していたものなのかは分かりませんが、選手たちの輪がどんどんと深まっていく様子が伝わってきました。途中離脱組にも心からのエールを送り(栗林選手のシーンはこれまた感動です!)、ベンチにユニフォームを飾るなんて演出もかっこいいですよね。気づけば選手の皆さんは中学・高校と野球部に所属し、皆で優勝目指して日夜汗を流していたわけですから、今回の日本代表チームも短期間ではありましたが(ここが長いペナントレースとの違いですね)、そうした昔懐かしい空気とかがあったのかもしれませんね。

栗山監督マジック!ではなく、日本代表チーム全体の勝利!

これはあくまでも結果論ですが、「勝てば官軍」の世の中ですから、すぐに「栗山監督マジック」と騒がれ始めます。しかし本当は「マジック」とか軽くまとめるのは非常に失礼で、監督を始めスタッフ、選手全員が持てる力を出し切ったからこその努力や一つ一つの積み重ねによる勝利なんですよね。これを忘れてはいけない。もしかしたら、全力を出しても力及ばず・・・ということもあるかもしれない。すると掌返しで戦犯を探し始める・・・これがよくない。

もちろんダルビッシュ選手、大谷選手などは日ハム時代の誼もあったかもしれませんが、それだけではない。みんな「日本代表」として世界一になりたい!と思って集結したんだと思うんですよね。そんな選手たちの頑張りを見てスタッフ陣もさらに燃えたでしょうし、監督もまた、もっている力を出し切って戦ったんだと思います。戦いが終わった後の栗山監督は少しスリムに・・・というか若干のやつれ気味?というほどの疲労困憊具合でした。それだけ日本代表の監督というのが重圧との戦いだったということでしょう。


今回のWBC。大谷選手の名セリフはもちろん、栗山監督のマネジメントについてもリーダーシップ論として研究に値するというか、会社や組織でそうした役職を担当する方への参考になる点が非常に多かったと思います。また映画を観たら、書いたりしそうですが、今回は栗山監督を中心にまとめてみました。

(ここからは完全に余談です。ここ最近の国会や日本の政治状況を見ていると・・・なんだか議員の皆さんにこそ、この映画を見て若きサムライたちがこれだけ日の丸への熱い思いを胸に世界で戦っているんだぞ!と言いたくなってしまいます・・・。何だか先日の乱闘騒ぎを見ていると、なんだか悲しくなってしまい・・・。ま、私が言ったところで・・・という話ですけどね、涙)





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