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【ビジネス本再読】「EQ~こころの鍛え方」⑥~EQトレーニングを日常に取り入れよう

「EQ」について考えてきたシリーズも今回で一旦終了です。世知辛いこんな時だからこそ、少しでも「EQ」を高めて皆が機嫌良く過ごせるようにしたいものです。というか、「EQ」を高めないと・・・という発想自体がないくらい、誰もが周りに気遣いの心を持ち、さらに自分自身の心の健康が満たされる生活が送れることが一番なんですよね、ま、これが難しいわけですが・・・涙。それでは高山直さんの「EQ~こころの鍛え方」を一緒に読み進めていきましょう!


もっと自分の失敗談を話そう

成功体験ではなく、失敗談を話すことで相手とのこころの距離を近くすることができます。若気の至りによる失敗談、あるいは成功の陰にある数々の失敗と反省といった話には、聞く人のこころの琴線に触れるものが多くあります。人は、相手がこころを開いてくれたと感じるとき、相手に対する親近感を抱きます。そのうえで自分の熱い思いを伝えれば、それが互いの信頼感を築くことにつながるのです。

「EQ~こころの鍛え方」高山直著より抜粋

成功話ってどうしても「自慢話」に聞こえてしまいますよね?(これは私が卑屈だから?笑)前職時代に生徒たちを前に話すとき、さらにはスタッフたちに話すときも極力、「失敗談」をして自分を「落とす」話をするようにしていました。その方が親しみを持って貰えますし、何より、自分が前述の通り、人の「成功話=自慢話」と思ってしまうので、多分、相手もそう感じるだろうなぁ、と思っていたからです。それに失敗談とかの方が、「ああ、この人も人間味があるなあ」と思って貰えると思いませんか?私が新人時代も先輩で、その方はものすごく仕事の出来る方でしたけど、オフの時間にはこうした失敗談なども語ってくれたことを覚えています。こういう先輩になりたいな、と思いましたね(なれませんでしたけどね・・・涙)。

年齢が一回り上の友人をつくる

IQは先天的な要素が強く、年齢が高くなっても伸びは期待できないのに対し、EQは年齢や経験を重ねることによって能力が高くなる傾向があるということです。礼儀やマナーはお互いに共感し、感情や気持ちを尊重し合うための常識的な行動の「型」なのです。年上の人の素晴らしいことは経験の多さと、さまざまな苦労を乗り越えてきた自身に満ちていることです。たくさんの苦難を乗り越えてきた行動はもちろん、その裏づけとなる感情の動きがとても勉強になります。

同上

先ほどのエピソードの続きになりますが、「友人」などというと烏滸がましいのですが、積極的に先輩方と親しくなるというのはアリかな、と思います。とはいえ、私は生意気なタイプだったので、よくありがちな揉み手で先輩の提灯持ちは出来なかったです。そういうふうに先輩に近づくのではなく、本当に仕事(+人生)の先輩としてお近づきになりたい、という方とは直球ストレートで関係作りをするようにしていました。

幸い、会社としてはどうなんだろう・・・?というところもありましたが(これはどの会社もそうですよね、大概)、人はものすごく素晴らしかったので(そうでない人がいるというのも、どの会社と同じですが・・・汗)、そういう方と知り合いになり、仕事を教えてもらい、自分自身を成長させてもらえたな、と感謝しています。有り難いことに会社を辞めた今でも交流があり、そういう関係を築けていることを嬉しく思いますね。

スケジュールに空白の一日をつくる

週に一日、自分の意志で何にでも使える日をつくってみよう。「自分の意志で何にでも使える日」「自分の感情の赴くまま好きなことができる一日」「自分の意志で何にでも使える一日」を持つと気持ちに余裕が出ます。空白の一日をつくることで、あなたに対する評価は「何かあったら、すぐ対応してくれる」「仕事に余裕がある」「時間の使い方がうまい」と、いつの間にか、よい評価に変わっているはずです。

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ここは一気に別の話題に。思いっきり「何もしない日」というのもいいですよね、たまには。こんな贅沢な一日はないですよね。ま、けち臭い私はそうはいってもなんだかんだと予定を入れて、せわしなく動いてしまう気がしますが・・・汗。ただし、短い期間ですが「エセFIRE」を経験した身としては、毎日がこのような生活だと、正直なところ、結構退屈してしまったものです。やっぱりメリハリって大事ですね、仕事があるから、オフ時間を楽しめる。本当は「もうちょっとオフ日があるといいな・・・」くらいが、なんだかんだで仕事をしてしまう真面目日本人にはちょうどいいのかもしれません(それに正社員なら社会保険料を折半して頂けますしね、感謝です!笑)

「シックスセカンズ・ポーズ」を知ろう

一般に、激した感情が少し落ち着くのには六秒間かかるといわれています。したがって、相手が自分の怒りを意識的に抑えようという気があれば、六秒の沈黙を経ることで感情は収まるはずです。言いたいことを言いたいだけ言えば、たいていの場合、怒りは静まるものです。それを見計らって、こちらの言い分を述べれば、事態は比較的うまく収まります。

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これはなぜ前職の時にできなかったんだろう・・?当時も読んでいたはずなのに・・・涙。ま、立場が立場だったので、きっとピリピリしていたのでしょう。「ピーターの法則」ではないですが、人間は無能の地位で出世が止まる、というあれです。私なんぞは悲しいかな、10人、20人を束ねる室長レベルでもうギブアップだったんだと思います。もちろん本当はもっとできるし、やってみたいと思っていたんですけどね、その前に体が悲鳴を上げてしまいました(ということは、もはやこれまで、って話です)。当時は出来なかったな・・・この6秒我慢。もうキレッキレでした、毎日。今から頑張りますって、今の職場ではあんまり怒りはないんですけどね、笑。


粋な職人の技に学ぶ

相手の感情の素振り、動作などから気持ちを読み取ることはEQにとって極めて大切な能力です。それは、技というスキルだけでなく、人の気持ちや心の大切さを身体で知っているという凄さそのものです。

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どんなお仕事でも「さすがプロ!」と思う瞬間ってありますよね、私にはとてもできない、と思うこともしばしばです。そんな方々の技を見て、今の自分にいかせるものはないかと「技を盗む」のはアリですね。前職当時、私はディズニーやリッツカールトン、三越や伊勢丹といったサービスで有名な会社のスタッフさんが書かれた本をよく読んでいました。まったく業種は違いますが、こうしたサービス(当時はおもてなし、といっていましたが若干この言葉自体も使い古されてしまった感が・・・汗)を塾業界でも取り入れられたらいいよな・・・なんて思って取り組んでいました。まあ、どこまで取り入れられたかは微妙でしたが、それでも憧れて果敢にチャレンジしていましたね、いろいろと。


人気店の接客に学ぶ

お客様の気持ちがわかるサービスはEQが支えています。「もう一度行ってみたい」と思わせるお店には、料理のおいしさ以外にそう思わせる何かがあるのです。お客様の気持ちに沿ったサービスであり、お客様の立場を思いやった心遣いです。

同上

先ほどのエピソードの続きになりますが、やっぱり肝は「相手のことを考える」ということですよね。「EQ」の基本の考え方は、これに尽きるのかな、と思います。これはかつて触れたことがあると思いますが、私の大好きなロバート・アルトマン監督の「ゴスフォードパーク」(2001年の作品なので、今から約四半世紀前!!!)のメインキャストの一人、お屋敷のメイド長ミセス・ウィルソンの台詞がいつも頭に浮かびます。

「よい召使とそうでない召使の違いはどんな才能だと思う?それは予期する才能よ。私はよい召使なの。良いだけでなく一流なの。私は完ぺきなのよ。彼らがいつ空腹で、いつ食事を用意すべきか分かるし、疲れるときやベッドを片付けさせるときも分かる。私は本人たちが気づく前に分かるのよ。」

日本ペンクラブ電子文芸館 塚田三千代著
「『ゴスフォード・パーク』の30人の登場人物たち──女性たちのセリフが冴えて響く」より

まあ、ストーリー自体はミステリーがメインなので、少し「EQ」からは外れるかもしれませんが、このメイド長の完璧なまでのプロ意識はまさに「EQ」を発揮したものではないかな、と思います。そんな彼女がラストでヒューマニズムを披露するシーンがなんともいえず印象的です(さすが!名優ヘレン・ミレン!)。

・・・と最後はなぜか映画の話になってしまいましたが、こうして実生活だけでなく、好きな映画やTVシリーズ、さらには本などからも「EQ」をどんどん取り入れられればいいですよね、また「EQ」目線で見直してみる、なんていうのも面白いかもしれません。自分への振り返りのためにも、意識的に「EQ」を取り入れていきたいものです。

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