【言葉】坪田先生「才能は後出しジャンケン」
今回は自分も一応齧っている分野について。かつて一世を風靡した「ビリギャル」の著者である坪田先生に関するお話です。以下は5月6日にNHK Eテレで放送された「ワルイコあつまれ」にゲストとして登場された際の記事とコメントを中心にまとめています。(一部、「てにをは」の変更と若干省略している点を先にお伝えしておきます)
「ビリギャル」読みましたねー、だいぶ前ですが。たしかに主役のさやかさんは「実は頭のいい学校のビリだった」というエピソードもありましたが、それだとしても、今までの自分の殻やレッテルを捨てて、一心不乱に取り組む姿は美しいし、優しくサポートしていく坪田先生との二人三脚ぶり、そして実は家族の温かい応援があり・・・という読んでいてハッピーになれる作品でした。
職業柄、やはり坪田先生のアプローチは非常に興味があり、たしか同時期に「アドラー心理学」も脚光を浴びていたように思うのですが、「嫌われる勇気」なんかがベストセラーになりましたね。「劣等感は持っていていいんだ、人は劣等感があるからこそ、それを克服しようと前向きに取り組むんだ」というような一節は今でも忘れられません。
さて、いよいよ今回の番組内容に話を進めていきたいと思います。
私は学校ではなく、塾(予備校)なので、一概に学校全般について語ることはできませんが、それでも勉強メインかつ志望校に合格する目的で通っている子どもたち相手であっても、この考え方は本当に大事だと思います(あまり大きな声では言えませんが、この業界、ご自分のご指導にご自信がおありのお方々も多い業界でして、「自分の指導に合わない(生徒の)方が悪い!」的な、私からするとちょっと(いや、かなり)残念な大先生たちもいたので・・・)
ま、これはちょっとオーバーな表現ではありますが、実際に入試は答えがありますからね。ですから、ありとあらゆる問題をひたすら解きながら、経験値を上げ、さらには行きたい学校の過去問題、同じレベル(かそれ以上の)学校の問題も解いていくことで傾向と対策を掴むというアプローチはあります。ただ、その先は全く別。ですから、よく大学に入学したい、までの意欲しかない場合、「燃え尽き症候群」になってしまうとか、学生時代までは優秀だったのに、社会人になった途端に「自分で考えられない人」になって使えないレッテルを貼られてしまう・・・なんて話、よく聞きますね。
たしかに!先日のWBC然り。優勝できたから、侍JAPANサイコー!みたいになっていますよね(←まさに私です!笑)大谷選手がストイックに野球へ打ち込む姿が報道されていますが、それはしっかり結果を出したからであって、きっと多くの野球選手(いや、スポーツ選手、ミュージシャン、アーティストなどなど)が、毎日毎日練習に打ち込み、もっともっと上達するよう必死に取り組んでいるはず。でも、結果が出ないとそれはなかったことになってしまう・・・。世間の目って本当にシビアですよね(というか日本人が冷たいんですかね?)。それにマスコミなんかは上げて下げてのプロフェッショナルですからね・・・
まさに、このように生徒に寄り添って、生徒目線で応援してくれる先生がいてくれたら・・・って思いますよね(ま、現に坪田先生はいらっしゃるわけですが)。金子みすゞさんの「みんな違ってみんないい」ではないですが、そうした一人一人の個性を伸ばす、というか一緒になって応援するというのかな、そうした社会になっていってほしい、と坪田先生が仰っていたように感じました。私も端くれの一人として、改めて「やる気」が出たというか、このアプローチでいいんだ、と背中を押してもらった気持ちになりました。