薬の原料はどこでもいいの?
アビガンの原薬の製造場所を増やそうという動きが出ているようです。もちろん守秘義務があるから、新聞やニュースには出ませんが、それっぽい動きもありました。
前の記事にも書きましたが、アビガンの原薬は富士フィルム富山化学が製造していますが、1錠の80%以上が原薬なので生産が追い付きません。そのため、原薬を作る会社を増やそうとしています。
原薬製造会社を増やすのは簡単なのか?
許認可的なところから言えば、厚労省へ承認事項を変更する申請を行い、承認を得る必要があります。そのためには、新しい原薬が今までのものと同等であることの証明が必要です。出来上がった原薬の品質試験を行い、そのデータを付けて国に提出します。ファビピラビルの試験方法は知りませんが、おそらく2週間くらいの作業と、1週間程度の報告書作成でしょうか。
また、医薬品を新しく作り始める場合は、同じ条件で連続3ロット分の製造を行い、その品質を確認する必要があります。原薬も同じです。さらには、出荷する3ロットを作る前に、製造条件が問題ないか1ロット程度製造します。もしも新しい設備を入れているとしたら、その据え付けや動きの確認も必要です。全ての作業には、計画書と報告書を作成するので、文書作成作業もあります。
さあ、どれだけ時間がかかるのでしょう。
今回ニュースに上がっていた、ダイトや十全化学は富山県でも有数の原薬製造会社です。きっとスムーズな作業をするでしょう。
でも、感覚的には6箇月から1年はかかるだろうなあとは思います。
増産への道は、結構遠いのかもしれませんね。