「亡き人と繋がる」について
義母が病院から退院して、家に戻ってきたら玄関に花が咲いていたら喜ぶだろうと、また私自身も花を育てる事が楽しく、花の力は凄いなと実感していた。
その義母が花を見る事なく病院で亡くなった。
私は花を見てもらえなかった悔しさと、花を育てる事は楽しかったけども、こちらからまだ花を育てたいとも言えず(言える状況でもなく)もう出来ないのだろうなと諦めていた。
それを察してくれたのか、妻が「お母さんが喜ぶから花を育てて」と言ってくれた。
私は泣きながらすぐに家を出て、近所の花屋に行き、家で綺麗に化粧をして眠る義母の横に置けるよう、室内でも育てられるカランコエを買った。
救われた・・・
妻は思いつきで言っちゃったと言うが、私はこの言葉で救われた。
花を育て続ける事で亡くなった人と繋がっていられる。
義母も花が好きだった。
義母は身体悪くしてから花を育てる事を諦めていた。以前使っていたプラスチックの空鉢が7、8個ある。
私は義母がやりたかった事を継ぐ。