【認知科学に基づくコーチング】
皆さん、こんにちは!
私はMindset Coaching School でコーチングを学び、プロコーチになるため自己適用の日々を送っています。
これからコーチングを受ける方に向けて、コーチングとはどういうものかを知ってもらいたく、noteを書きました。
※最後にコーチング体験セッションの案内があります。
◆コーチングとは
皆さんはコーチングと聞いてどのようなイメージを持ちますか?
“コーチ”と聞くと、野球やサッカーのコーチのように、スポーツの技術を教える人とイメージする人もいるかもしれません。
ビジネスをされている方であれば、仕事の効率を上げる方法や、部下とのコミュニケーションの手法として共感・傾聴するのが“コーチング”とイメージされる人もいるかもしれません。
実は、これらはコーチングではありません。
私が言っているコーチングとは、認知科学に基づくもので、コーチである私はマインドの正しい使い方をあなたに教え、あなたの現状の外側のゴール設定・ゴール達成をサポートしていきます。
◆認知科学とは
認知科学(cognitive science)とは、ごく簡単に言えば、人間(やその他の生体)の「ものの見方」に関する研究分野で、1950年代に生まれた比較的新しい学問パラダイムです。その大きな特徴は学際性であり、心理学・哲学・神経科学・言語学・人類学・教育学・人工知能研究などがそれぞれの関心のもとに研究を展開しています。
米国認知科学会の定義では「人間の心の性質を理解すること」だといいます。
日本認知科学会の定義では「情報処理という観点から、生体(特に人)の知の働きや性質を理解する学問」とあります。
認知科学は、人間の心をある種の計算メカニズムを持った「情報処理システム」だと見なします。私たち人間は「情報入力(外部刺激)」→「情報処理(内部モデル)」→「情報出力(行動)」を日々繰り返しています。
ある人が美味しそうなドーナツをお店で発見し、それを購入したとします。この時インプットされたのは「美味しそうなドーナツ」という視覚的刺激であり、アウトプットされるのは「ドーナツを購入する」という行動です。
その中間プロセスにおいては、「食べた時の幸福感をシミュレーションする計算」「太ってしまうリスクの計算」「コストの計算」・・・などなど、いくつもの情報処理が行われているはずです。
この入力と出力の間にある「情報処理システムとしての心」の正体を解明しようという学問が認知科学なのです。
ここで言う情報処理は、「内部モデル」「メンタルモデル」「内部表現」などと呼ばれ、コーチング用語ではビリーフシステムと言います。
ビリーフシステム(内部モデル)とは「ものの見方」のことです。認知科学がリーダーシップに与える最大の示唆は、ビリーフシステム(内部モデル)が変わると行動が変わるということです。
あなたの中には、これまでの経験や他人からの影響によって作り上げられたルールや常識、無意識のうちに出来上がってしまった“縛り”があります。
質問です。
「コーヒーと紅茶、どちらが好きですか?」
コーヒーを選ぼうが、紅茶を選ぼうがそれは自由なのですが、大事なのは、なぜそれを選んだのか?です。
たぶん、ほとんどの場合、家族の好みでしょう。親がコーヒーを飲んでいれば、コーヒー党になるだろうし、紅茶を飲んでいれば子供も紅茶好きになるものです。
これは無意識のうちに刷り込まれてしまった1つの縛りです。
こういった子どもの頃から親や学校の先生など、様々な形で刷り込まれてきた情報、好き嫌いの感覚、モラル、常識といったものが現状のあなたを形作っており、無意識に処理するマインドの重要性関数のことを「ビリーフシステム」と言います。
このビリーフシステムが変わらない限り、あなたの「現状」は変わりません。コーチングは「現状の外側」のゴールを設定します。ということは、コーチングとは、あなたが培ってきたビリーフシステム=モラルや常識、無意識の判断を超えていくことになります。
ビリーフシステムが変わると、「これまでとは違う現実」に臨場感を抱くことになります。それは「目に見える世界が変わる」ということです。
よって、コーチングで現状の外側のゴールを設定するということは、人生をまるごと変えると言っても過言ではないのです。
ここからは、コーチングを進めるにあたって重要なワードの説明となります。
◆ゴール設定
ゴール設定においてポイントが3つあります。
①ゴールは現状の外側に設定する
まず、現状とは、「今」という時間の状態ではなく、「現在の状態が続けば十分に起こり得ると予想させる未来」を含む概念ということを知っておいてください。
例:小学1年生が「小学6年生になりたい!」
例:会社で働く営業マンが「将来営業部長になります!」
例:ドラフト1位で入団した野球選手が「目標は1軍で活躍することです!」
分かりやすい例ですが、これらは全て「現状」です。
ビリーフシステムやアイデンティティーの定義を変えなくても何とか突破できる未来は全て「現状」となります。
コーチングでは「現状の外側」のゴールを設定していきます。
現状の外側のゴールとは、以下のようなイメージです。
人間は、「今ここにないもの」を生み出すことができる存在です。ゴールは見つけるというよりも、自らが創造して設定するものなのです。
②真のwant to に基づいていること
「want to」とは、心の底からやりたいことです。want to とは反対に、しなければならないと感じていること、「誰かに言われたから」「外部の強制力が働いているから」というものは「have to」です。
学校義務教育やマネジメントのように教師や上司から言われなくても期待された行動がとれるのは「自主性」の話であり、結果が見えていることからの逆算や外圧で行動をとるため「have to」になりがちです。
コーチングは「主体性」を発揮することになりますので、教師や上司も答えがない、正解が存在しないということを自分で決め、結果が見えない不確定要素に対して、行動そのものが報酬である「want to」のパワーで突き進みます。
現状の外側のゴールというのは、プロセスも分からず怖いものです。それでもあなたが誰に何と言われようと、心の底からやりたいことであれば突き進むことができます。
本音でゴール設定をしましょう。
③バランスホイールでオールライフにゴールを設定する
コーチングで設定するゴールは、仕事のゴールだけではありません。仕事も含めたいくつかの分野でオールライフにゴールを設定していきます。バランスホイールという「複数の領域」でゴール設定をするフレームワークを使います。
主に以下の8項目があります。
◆エフィカシー
ゴール達成のために最も重要なものは「エフィカシー」です。本来「セルフ・エフィカシー(Self-efficacy)」と言いますが、省略して「エフィカシー」と呼んでいます。
エフィカシーの定義は「ゴールを達成する自己能力の自己評価」であり、「自分はそれを達成できるという信念」のことです。もう少し砕けた言い方をすると「やれる気がする/やれる気しかしない」といった手応えのようなものだと考えてもらったらいいです。
例を挙げると、
・大学受験で「お前は東大へは行けないと親や先生・友達から言われたが、自分なら行ける気がすると信じて必死に勉強して東大合格した」
・漫画ワンピースのルフィーは全く実力のない少年時代、仲間もいない、船も無い時から「俺は海賊王になる!」と本気で自分が海賊王になれると信じている
これらはエフィカシーが高い状態と言えます。
エフィカシーは誰もが日常的に抱いている“認知”なのです。
例えば、「明日の朝、あなたは歯を磨くことができるか?」と問われると、ほとんどの人は「できる。できる気しかしない。」と答えるでしょう。これはエフィカシーを持っている証拠で、同様に会社で「コピーをとる」とか「メールを出す」といった単純作業も同じく一定のエフィカシーを持っているはずです。
この「自分にはできる」と信じているかどうかがゴールに向かう大きなカギを握っているのです。
エフィカシーはあくまでも“認知”でしかないので、ゴールを設定する時点で「その人にリソースがある(能力がある)かどうか」ではなく、「その人が自分にはできると信じているかどうか」となります。エフィカシーは「根拠なき自信」とも言えます。
真のwant toに根ざしている現状の外側のゴールを置いて、そのゴールに対して高いエフィカシーを持っている時、ゴール世界の臨場感を生み出すことができ、ビリーフシステム(内部モデル)は書き換わるのです。
◆スコトーマとRAS
人間の脳には、自分にとって重要なものだけが見えるという機能が備わっています。この機能を「RAS」=Reticular Activating System/脳幹網様体賦活系(のうかんもうようたいふかつけい) と言います。
これは重要でないものは見えないということではなく、すべてのものを見ている中で「重要なものを活性化」します。つまり、重要なものだけを意識に上げ、重要でないものは無意識下にする「フィルター」の役割を果たしています。
例を挙げると、
・車でベンツが欲しくなった途端、街中でベンツばかり目に入ってくる
・騒がしいパーティー会場で会話相手の言葉がちゃんと聞き取れる
・熊と遭遇してダッシュで逃げる時、逃げ道だけに視野が狭まり、
木に当たってかすり傷ができても気にならない など
このように、RASが司っているのは五感のすべてです。
自分の重要度によって見える世界は変わってきます。
よって、RASがあるために「スコトーマ」が生まれます。スコトーマは「心理的盲点」のことです。自分がその時に重要だと思っていることしか見えず、スコトーマはそれ以外の目の前にあっても見逃している情報のことです。今あなたが必要としていない情報は全てスコトーマになるのです。
実は、現状の外側のゴールを設定してもそこにどうやったら辿り着けるかという達成方法もスコトーマに隠れています。現状の自分のビリーフシステムの中で重要なものが重要だと評価され、自分が大事だと思っていることが見えているわけですから、重要性=ビリーフシステム(内部モデル)を変えないとスコトーマが外れません。
よって、まずはゴール設定が重要なのです。ゴールを置くと、重要性が変わり、RASが発火します。すると、スコトーマは外され、これまで見えなかったゴールまでの道筋・プロセスが見えてくるというのが脳のカラクリです。
◆コンフォートゾーン
コンフォートゾーンとは、自分にとって「居心地のいい空間」のことです。人間は物理空間であれ、情報空間であれ、コンフォートゾーンを維持しようとする性質があります。それが、「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」と呼ばれるものです。
例えば、人間の体温は一般的に36℃台が平熱(コンフォートゾーン)です。あなたが80℃のサウナに入ったとして体温が80℃まで上がることはありません。サウナに入ると自然と汗が出ます。ホメオスタシスは汗を出すことで、体温の恒常性を維持しようとしているわけです。
ホメオスタシスは通常は私たちにとって良い働きをします。しかし、恒常性維持機能という名の通り、ホメオスタシスはいつも通りの状態を良しとします。要は“現状維持”を常とするように働くのがホメオスタシスということになります。よって、人は慣れない環境に直面すると、普段の居心地のいい生活・状態(コンフォートゾーン)に戻ろうとするのです。本来このコンフォートゾーンに戻ろうとする力を“モチベーション”と言います。
人は新しい挑戦をするとき、このコンフォートゾーンを外れようとします。しかし、ホメオスタシスの強烈な力が働き、すぐにコンフォートゾーンに引き戻されてしまいます。
例えば、朝8時起きの習慣があるあなたが「明日から毎朝5時に起きて朝活するぞ!」と言って5時起きを始めても、たいてい3日坊主で元の8時起きの生活に戻ってしまいます。これは8時起きという生活リズムがあなたのコンフォートゾーンだからです。なのでホメオスタシスの働きで元の8時おきに戻ってしまうのです。
つまり、早起きができないのはあなたの意志が弱いからという問題ではなく、人間のメカニズムとしてホルモンレベルで組み込まれているため仕方がないことなのです。コンフォートゾーンは居心地の良い空間である反面、刺激があまりない、人を現状に縛り付けるものでもあるのです。
じゃあ、新しい挑戦をするとき、どうしたら良いのでしょうか?
私たち人間の脳はコンフォートゾーンを2つ同時には取れません。体温が36℃と38℃の状態を同時に作ることはできません。よって、ゴール設定をして、その“ゴール世界をコンフォートゾーンにする”必要があります。コンフォートゾーンの外に出るのではなく、“コンフォートゾーン自体を変える(ずらす)”ということです。
先ほども言いましたがコンフォートゾーンは2つ同時に取れません。では、どちらを採用するかというと、“臨場感が高い方”になります。人間の脳は臨場感が高い方をコンフォートゾーンとして採用します。よって、ゴールの臨場感を高めることでゴール世界がコンフォートゾーンになるのです。ゴール世界がコンフォートゾーンになればホメオスタシスもゴール世界で働くようになります。ゴール世界の自分が本物の自分だと認知され、現状の自分のままではまずいとホメオスタシスの働きによりゴール世界へ引き戻す力(モチベーション)が働くということです。
では、ゴール世界の臨場感を上げるにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、セルフトークを変えることです。
◆セルフトーク
セルフトークとは自己内対話のことで、発語せずに無意識に自分が自分に語りかける言葉のことです。
「まだ寝たいな〜」
「どっちの服着ようかな〜」
「また失敗した〜やらかした〜」
例えばこんな感じで人は1日に3〜5万回セルフトークをしています。
実はパフォーマンスを決定づけるものがこのセルフトークとなります。私たちは自分自身に語りかける言葉で自らを縛っているのです。セルフトークを変えることでパフォーマンスが変わっていきます。
脳の動きとして、まず自分が語りかける言葉(セルフトーク)があり、その言葉が映像を生み、映像が感情を想起します。これが自己イメージを形成するのです。そして、自己イメージはコンフォートゾーンを作り上げます。
要約すると、「言葉があなたを作る」のです。
ゴールを設定して、ゴール世界にコンフォートゾーンをズラすために、ゴール世界の臨場感が高まるセルフトークを使っていきます。どんなセルフトークを回すのかというと、ゴール世界の自分のアイデンティティや、そのときの自分が使っている言葉を使います。ただ前向きなセルフトークを回したらいいわけではなく、ゴールの自分の感情にアクセスできる言葉を使わなければなりません。
時にはネガティブなセルフトークもあると思います。セルフトークは他人の言動をそのまま受け入れて作られていることが多いためです。
例えば、「お前は音痴だ」と過去の権威に言われたことを受け入れて「自分は音痴なんだ」というセルフトークを繰り返し使っていると、実際に音痴の映像が流れ、歌を歌うのが嫌になり、歌が苦手なセルフイメージが形成されてしまうのです。
ネガティブセルフトークのループに陥らないためにも、ゴールに向かうような、エフィカシーが上がるようなセルフトークにしていきましょう。あなたがゴール世界で日本を代表する歌手になっているのであれば、今この瞬間から「私は日本を代表する歌手です」と名乗っていくのです。そして、ゴール世界のあなたが使っている言葉を使うのです。そうすればゴール世界の臨場感が高まり、ゴール世界がコンフォートゾーンになっていきます。たとえ、何かで失敗したとしても、「ゴールの自分からしたら、自分らしくない」と切り替えていきましょう。
ここまでが、認知科学に基づくコーチングで出てくる主な用語の説明です。
◆最後に
コーチはあなたの主体性を刺激し、未来のあなたの味方であり、現状維持しようとするあなたの敵です。
あなたの現状維持を否定する存在であり、あなたが現状の外側のゴール世界にいることを本気で信じ、「君ならできる」と背中を押す存在です。
ゴールを持たないことは、現状維持というゴールを日々達成しているということです。コーチとのセッションを通じて、あなたが自分一人だけでは考えつかなったゴールを設定しましょう。
そのため、以下のような方にコーチングをおすすめします。
逆に、以下の方にはおすすめできません。
現在、コーチング体験セッションを行っています。
この記事を読んでコーチングを受けたいと思われた方はDMください。
ご連絡いただいた方とは個別に日時調整させていただきます。
以下、コーチング体験セッションの概要です。
【対象者】
・現状に満足せず、未来をより良いものにしたいと考えている方
・決断を先延ばしにせず、責任を引き受ける覚悟があり、主体的に動くことができる方
・変化するためにエネルギーと時間とコストをかけることができる方
【セッションでやる内容】
・仕事のゴール設定
【所要時間】
・60〜90分間
【場所】
・Zoom
【料金】
・5,000円
※体験コーチングセッション1回60分間の料金です。
※有償ですが、ご期待に添えなかった場合には返金させていただきます。
※現在モニター価格です。今後はこの価格で行うことはありません。
ゴールが先、プロセスは後。
心が向いたがっている方へ進みましょう。
以上
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