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チームコーチングや組織開発のお話しを

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PHP研究所認定のチームコーチが、チームコーチングや組織開発に関わる記事を時々アップしていきます。
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#チームコーチ

目指すレベル・その気持ちを把握する

高校3年の娘は野球部のマネジャー 公立高校で甲子園を目指せるほどの強さはなく、今年の夏の地区予選は甲子園出場経験のある学校との対戦が決定。1回戦負けが既に濃厚な状況。 私自身も野球経験者。というか、本気でプロ野球選手になることを目指したことのある野球少年でした。 そんな私の野球へのスタンスは、目指せ甲子園。神宮の星。果てはドラフト1位でプロ野球へ。 勝つためには何でもしたい。そのための努力も頑張れる(はず)が大前提。 上手くなるには何をしたらよいのか?強くなるためには何を

自分の意識に目を向けるとは?

ある出来事を通じて何かを思考します。その思考から嬉しい・楽しい・悲しい・悔しいなどといった感情が芽生えます。 これまで、自分の意識に目を向ける。というと、このような感情に意識を向けることが自分の意識に目を向ける。ということと理解していました。 が、先日座禅を組む機会がありましたが、そうでは無いのか?と、気づくことがありました。 自分の意識に目を向けるというのは、自分の思考やそこからくる様々な感情を見て終わるのではなく、更に一歩進め、そのこと自体をメタな状態で自分自身を見る

ビジョンを掲げるだけでは無く、魂を込める

チームコーチングにおいて、ビジョンやミッション、バリューを考える機会は多数があります。 様々なメンバーが集められ、議論し、計画し、実行し、振返りを繰り返しながら、グループがチームと変容する中で生み出された関係性から、メンバーの様々な言葉が出てくる中でようやく決められたビジョン。 その言葉にはメンバーの様々な思いが十分に詰まったものです。 が、その経緯を知らない他のメンバーには、そんな思いは伝わらずに、単なる文字の羅列だったりすることもあります。 ⇒経営者から降りてきたも

手放”さ”ない、いや手放”せ”ない

チームコーチングで関わる中で、メンバーが現状を手放さないケースはよく見られる現象 新しいものを掴むためには、今掴んでいるものを手放さなければ。と思うのですが、なかなか。。。 というのは、チームコーチとしてメタなポジション・一歩離れた立場からこそ見えている状況。 本人は、握りしめているという意識は無いことが多い。 そんな中、チームコーチとして、メンバーが何を握りしめているのか、そこにどう気付けるようにチームコーチングをリードしていくのか。 この方法はチームコーチによっ

介入のタイミングは難しい

チームコーチの仲間たちとの議論の中で良く話題の中心となるのは、介入です。 それは、チームや組織にコーチの介入によって非常に大きな影響を及ぼすことだから。 コーチはそこにいるだけで、チームや組織に何某かの影響を与えているもの。 その上で、何某かの言葉を投げかける訳ですから、その場は一旦膠着し、その投げ掛けた言葉をメンバーが受け止め、各々がその言葉を解釈し、膠着前の状況とは異なる場が一気に作られます。 その場がどう作られるのかは正直わかりません。 想定をしていたとしてもその通

自分のパターンを知り受け止める

組織やチームに関わるコーチやコンサルタントとして必要だと思うことに、自分のパターンを知ることがあります。 何某かの状況に直面した時にどんな行動をするのか、どんな発言をするのか、どんな感情を覚えるのか、その人なりのパターンが必ず影響します。 ついこんな反応してしまった。ついこんな振舞をしてしまった。等と表現されるケースもありますね。 なぜパターンを知っておく必要があるのか? 予め知っておくことで、”つい”を防ぐこともありますし、防ぐことができなかったとしても、そのパター

まだ見たことの無い世界への恐怖とどう戦うか

先日、人生初のフルマラソンに参加しました。 そこで改めて。未知の世界ってやっぱり怖い。ということ。 これまでハーフマラソンには参加しているので、21キロを走った時にどんなことが自分自身に起こるのか。それは理解しています。 が、練習でもそれ以上を走ったことは無く、本番を迎えたため、42.195キロを走った時に自分がどうなるのか全く想像できません。 経験者からは、ハーフとは全然違う、30キロから先は死ぬ、どこそこが痛くなる、周りにはバタバタと倒れている人がいる、ペースを落と

How以上に重要なコーチングの学び

コーチングを学ぶ、それってテクニカル的なHowを学ぶのかと当初は思っていました。 もちろんその要素もありますが、それってほんのわずかな要素。 それを知り、できればコーチに慣れるのかというとそんなことはありません。 何が重要か? それは、コーチとしての前提や人間観を知ること。そして、知って終わりにするのではなく、その前提を持って日々生きる、人と関わることです。 コーチングを学び、早々に気付かされました。 が、最初は正直文字としては読めても意味が理解できなかった。故に、それ

衝突を恐れ、抽象度の高いところに留まる

組織開発やチームコーチングの現場においてよく見られるのが、衝突を恐れるが故に、抽象度の高い言葉での議論に終始すること。 抽象度が高ければ、解釈が異なっていても同じ言葉で語られ、お互いが異なる認識をしているにも関わらず議論が進むので、対立が生まれません。 そして、その言葉で合意できてしまうので、円滑な組織、チームに見えがちです。 が、その状態で議論をいくら続けていても、その先への発展性はありません。 結局はバラバラのまま。 抽象度の高いものを小さくしていく事で、同じ言葉

仲間を信じるには自分を信じることから

組織開発に関わる者として重要な一つの要素。 それは、仲間を、メンバーを信じること。 信じていなければ、メンバーが変容すること。その変容を待ち続けることができません。 不要な介入をしてしまう。 そして、仲間を、メンバーを信じる前にもっと重要なことは、自分自身を信じること。 自分自身を信じないけど、仲間やメンバーを信じるということはなかなか難しいのでは無いのかと。 では、自分を信じることってどうしたらできるのか?これ、難題です。 それは、自分自身の日常の過ごし方、生き方を

素直な心をもつ

先日、PHP認定エグゼクティブコーチという事で、PHP理念勉強会に参加する機会がありました。 そこでのテーマは松下幸之助の言葉「素直な心」 初めて触れたのは、新卒で入所した会計事務所での研修の場。それ以来、常に頭の片隅に存在し続けている言葉です。 なぜ存在し続けているか? それは、なかなか素直になれない自分がいるから。その存在を時に、忘れてしまう事があるから。 では、「素直な心」とは何か? これもまた難しく、100人いれば100通りの回答があるし、昨日の自分の回答と今

場を信じる、メンバーを信じる、だから介入・働きかけができる

チームコーチとして、組織開発者として、ファシリテーターなど、様々な立場でグループやチーム、組織に、その場に介入や働きかけを行っています。 この介入や働きかけの大前提として、その場を信じていること、メンバーを信じていることが大切です。 もし、その場やメンバーを信じていない・信じられないと、介入や働きかけることに恐怖を覚えることがあります。 介入や働きかけなど何もしなくても、そこにいるだけで既に介入をしている状況ではありますが、チームコーチ、組織開発者、ファシリテーターが具体

利害関係者では解決できないケース

何某かの問題が発生しているものの、お互いの立場(組織を含む)の相違からなかなか折り合いが付かないケースがあります。 そんな時には、コンサルタントやチームコーチなどの利害関係の無い外部の者が間に入って、解決へ向けた対話をすることが理想です。 が、外部を入れて解決する状況ではないケースもあるものですね。 とはいえ、その問題を放置するわけにはいかない場合、どうしたら良いのでしょう? その解決方法は様々ですが、利害関係の無い第三者の見識を用いるのは一つの方法です。 相互が受

時には物差しを手放してみる

皆それぞれ、自分自身の物差しを持っていると思います。 大切な事、大事にしたいもの、それぞれですね。 そして、その物差しを握りしめた上で会話をしているので、その会話の内容を物差しで測り、良いとか、悪いとか、会ってるとか、違うとか評価や判断をしてしまいがちです。 時にはその物差しを手放して会話をしてみてはどうでしょう? つまり、相手の話をまずはいったん受け入れる、対話ですね。 コーチングやチームコーチング、組織開発の現場であったり、1on1の場であったり、自分の物差しを握り