あたしと彼女の話6

 『ムダスキル』
 とあるドラマで6秒間見つめあったら恋に落ちた証拠だという台詞がありました。
 思い返せば、出会った当初から10秒は見つめて彼と話しております。
しかし、恋が始まる事も無く…。
 あれから、フランクに話せるようになったものの。
仕事場を出れば話すチャンスも無く、今に至ります。

 早いもので、そろそろ、今の会社で働く期間が終わります。
彼の声が聞けなくなるのが寂しいです。
 相手から気持ちを聞ける妄想は叶いそうにないので。
がっついて、彼に気持ちを伝えようと思いましたが、誤爆が怖くて気持ちを伝えられずじまいです。
妄想を実現するのは難しいですね…。
 別れに慣れてしまって、気持ちを整理するスキルだけは備えてしまいました。ムダスキルです。
 『遠距離恋愛』『すれ違い』などなど、悩みは取っ払って、好きという気持ちだけで付き合ってみませんか⁈
と、言える勇気があたしにあれば…。
 いやいや、むしろ、後腐れなく別れるのがベストなんじゃ?最後、笑顔で別れが言えるように練習しないとね。
と、まあ。毎日、自問自答ですよ。

 ちなみに、10秒は見つめて話す当初の段階で彼にLINEは伝えました。
今、思えば頑張ったなあたしと褒めてあげたい…!
かと言って、彼からのアクションもないので振られた感じです。
嗚呼、恥ずかしい。
どさくさに紛れて手を掴んだ事もありました。
嗚呼、恥ずかしい。
ムダスキルを駆使して記憶を抹消しなければ。

 でも、ふと連絡があるんじゃないかと妄想してしまったり。
連絡があればあたしは何処でも行くのにと思ってしまったり。
彼のおかげで毎日、まだまだ妄想が止まりません。

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