【よくある誤解】生成AI時代でも変わらないカスタマーサポートの自動化の最重要ポイントとは?
最近、ChatGPTなど、生成AIの話題がない打ち合わせは皆無な気がしています。コールセンター・コンタクトセンター業界においても、その業務プロセスの変革に生成AIが大きな影響を与えていくのは間違いありません。
しかし、当然まだまだ万能ではなく、特に1つの正解にたどり着いて貰う必要がある場面(疑問解決のためのカスタマーサポートの場合は多くはこの場面だと思います)において、そのまま生成AIを使うというのは難しそうです。(別の記事に少しまとめていますので、そちらもよかったらぜひ)
生成AIの話題が盛り上がり過ぎてw、もっとも重要なところが少し置いてけぼりになっていると感じたので、あえてこのタイミングでこの記事を書きました。
カスタマーサポート分野のチャットボット、FAQ構築&運営時のよくある誤解
2018年の弊社カラクリのチャットボットのリリース当初は、弊社自身もわかっていなかったですが、コンタクトセンターにおけるチャットボットやFAQの構築には、都市伝説のような誤解があります。
それは、イケてるチャットボットやFAQをつくるには、①豊富なQ&Aコンテンツがあればあるほどいい、②高度なAIを活用すればするほど効果が上がる、というものです。
①も②も程度の問題で、一定以上のクオリティを実現すべきですが、その一定上のクオリティに達したらそれ以上は大きな効果は望めません。
特にChatGPTなどの生成AIが出てきて、それだけで『今まで以上のチャットボットができる!』という考えは、カスタマーサポート分野に置いては夢物語になる可能性が高いです。
では、カスタマーサポートの自動化には何が必要なのでしょうか?
必要なのは、顧客データ基盤との連携
過去に『データ連携なくして、エフォートレス体験なし』というセミナーを実施させていただきました。その頃から主張は変化していません。その頃はCRM連携が大事、と言っていましたが。今はCRM以外のデータ連携でさらにROIの高いサポートが可能です。(昔の資料は以下の記事をご参考ください)
なぜデータ連携が必要なのか?
自社のコンタクトリーズンを見ていただくと、『顧客がQ&Aコンテンツを見ただけで、顧客自身で自己解決できる』というリーズンがどれくらいあるかわかると思います。その割合が、9割以上という業種業態では、データ連携は必要ありません。Q&Aコンテンツのナビゲーションに力を注げば、エフォートレス体験の提供は可能です。
そうでない場合(Q&Aコンテンツのナビゲーションでは問題が解決しない可能性が高いコンタクトリーズンが2割以上ある)は、データ連携が必須になります。もちろん、データ連携しても解決不能なお問い合わせが多くを占めるケースもあります(コミュニティ系サービスなどの『揉め事』の解消など、1つの正解の提示が解決に結びつかないものが多いなど)。
しかし、一般的なコンタクトリーズンは、顧客自身の状態・状況を見せてあげたり、なんらかの手続きを自動で実行してあげることで、問題が解決するケースが多いです。この1to1のカスタマーサポートの実現には、データ連携が必要になります。
生成AIがどれだけ進化しても、データ連携なくして、1to1のカスタマーサポートの実行はできません。
逆に、1to1の実行のために顧客情報などを整理し、カスタマーサポート部門でも顧客データ基盤を利用・管理できるようになっておくと、ChatGPTのような生成AI+データ連携が実装しやすくなります。
まとめ
ということで、地味ですが、データ連携が非常に重要な打ち手である、ということをお伝えしました。
データ連携なくして、エフォートレス体験なし。これを実行しているアソビューさんの成果事例を公開しましたので、ぜひご参考ください。
当社では、『データ』を中心に、AIベースのカスタマーサポート自動化を推進しておりますので、興味ある方はぜひお問い合わせください。