カレー映画ナイトに行ってきた。
10月1日から10月18日まで開催していた『下北沢カレーフェスティバル』。これは年に1度、下北沢で開催しているカレーのお祭りイベントらしく、今年で9回目の開催になるらしい。(詳しくは下記リンク先参照)
筆者もこのイベントに参加するのは今回が初。今回参加したのは、フェス中に開催されてた『カレー映画ナイト』だ。これは、映画『スタンリーのお弁当箱』を鑑賞しながら、映画用に作られた限定カレーを食べるイベントだ。インド映画を観ながらカレーを食べる…これは映画好きの筆者にとっては、非常にそそられるイベント。という訳で参加してみた。開催日時は10月15日、会場はナチュラルカフェ『サンデーブランチ』の下北沢店。初来店だったが、見た目も内装もお洒落で雰囲気良さげなカフェという感じ。
席に着くと、今回の映画用の特別カレーが運ばれてきた。運ばれてきたのはスタンリーのカレー弁当とチャイ、そしてパ二プリ。パ二プリはインドの定番おやつらしく、本来はじゃがいもやひよこ豆を詰めているらしいが、今回はデザートとしてクリームチーズを詰めたとのこと。
お弁当のパッケージに映画のスチール写真がプリントして貼ってあるのが可愛い。主役のカレー弁当だが、これが全部で3種類のカレーが詰められた豪華仕様。入っているカレーは、バターチキンカレーと豆のカレーと野菜のカレー。そこにアチャール(玉ねぎの漬物)が添えてある。カットされた野菜もゴロゴロ入ってるし、大きな手羽先が入っているなど食べ応えも充分。映画が始まると会場が暗くなってしまうので、本来なら上映前に食べ切るのが良いのかもしれないが、個人的にはやはり映画を観ながら食べたいので、少しずつ食べ進めていくことに。
今回のイベントで上映される映画は『スタンリーのお弁当箱』という作品。こちらは2011年に製作されたインド映画で、日本では2013年に公開されている。筆者はこの映画を観るのは初めて。タイトルからお弁当箱とあるし、食べ物系の作品なのは間違いないだろうが、果たしてどんな内容なのか。
映画が始まると、インドの学校が映し出される。映画の題名にもなっているスタンリーという少年が主役らしい。この学校ではお昼は給食ではなく、各自がお弁当を持参するのだが、スタンリーは家庭の事情で学校にお弁当を持ってくることができない。(いつも友達には嘘をついて水で腹を満たしている)そんなスタンリーを見かねた友達たちが、スタンリーにお弁当を分けてあげるようとするのだが、この学校には大変食い意地の張った先生がいた。その先生が、スタンリーに分ける前に皆のお弁当を取り上げるようとするので、さあ困ったぞ…といったあらすじ。
この作品、出てくる少年達がとにかく可愛らしい。パンフレットによると、本編に出てくる少年達はこの作品を映画の撮影とは知らされず、ワークショップの一環として演技をしていたとのこと。彼らは可愛らしいだけでなく、全員優しいので、スタンリーとのやり取りを見てるだけで微笑ましい気持ちになる。映画の大半では、人のお弁当を食べる先生(というか、日本だと大問題になりそうな案件だけどインドだとありうるのか?)とスタンリーのお弁当を巡る争いが描かれるが、このやり取り(お弁当を食べられないようにウソをついたり隠れたりする)がコミカルで面白い。筆者も上映中に何度かニヤリとしたし、会場からも何度かクスクス笑いが起きていた。
そして映画を観ながら食べるカレー、これがまた雰囲気をより盛り上げる。上述した通り、カレーは三種類あってそれぞれの味の違いを楽しめる。(筆者が一番気に入ったのはバターチキンカレー)デザートとして添えられたパ二プリも初めて食べたがふわっとした生地にクリームチーズが合っていて美味しい。カレーとインド映画という組み合わせだけで間違いないのに、映画内容も合っているので相乗効果はバッチリ。大変美味しく頂きました。
映画の終盤ではそれまでのコミカルな雰囲気から一変。意外な展開が待ち受ける。観終わった後に、他のお客さんが「驚いた」と言っていたのを聞いたが、筆者もこの展開に驚かされたし面白いとも思った。ネタバレになるので書けないが、この展開があるからこそ、この作品は忘れられない作品として強く記憶に残ると思う。こういう機会に良い作品を知ることができたのも嬉しい。
という訳で、今回のカレー映画ナイト。カレーも美味しかったし、良い映画を知れたしで幸せな気持ちで会場を後にした。『サンデーブランチ』さんでは、今後もこういった上映イベントを行っていくとのこと。こういった【映画×食べ物イベント】はどんどん開催して欲しいので、今後の展開も楽しみにしたい。