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『アニメージュとジブリ展』に行ってきました。

愛知県の松坂屋美術館で12日まで開催していた『アニメージュとジブリ展』に行ってきた。

これは、徳間書店発行の雑誌「アニメージュ」の創刊当時から80年代に焦点を当てつつ「スタジオジブリ」誕生の経緯にも触れている展示会だ。
全国を巡っていき4月22日からは愛知で開催されていた。

気になっていた展示だったが、気づいたらもう終了間近ということで6月11日の終了1日前に駆け込んできた。

チケットと入場口で貰った「風の谷新聞」

松坂屋に訪れるのは久しぶり。
土曜日ということで混雑を予想していたが、場内は程よく混んでおり動きやすい。

男女の1人客にカップル、小さい子供を連れた親子連れから大学生くらいのグループと客層はさまざま。
展示物の前にそこまで人が滞留していないので、全体的に見やすかった。

入場してすぐにネコバスと歴代のアニメージュの表紙がお出迎え。

展示は、アニメージュ創立の歴史とともに70年代から80年代の一世を風靡したアニメの歴史についても紹介している。

「宇宙戦艦ヤマト」、「機動戦士ガンダム」から「魔法の天使クリイミーマミ」などそれぞれの作品紹介と人気ぶりが伺える記事が展示されている。「ヤマト」の最初の劇場版の封切のようすが新聞記事になっており、社会現象になっていたことには驚いた。

正直、「ジブリ」を期待してきた人は肩透かしを喰らうかもしれない。事実、小さい子供や大学生のお客さんからは「この作品知らない」という声も聞こえてきた。だが、当時のアニメに触れるという意味では貴重だし興味深い。

ちなみに自分はジブリ作品は大体は観ているが、ファンと呼べるくらい熱狂的に追いかけてない。「アニメージュ」に関しては立ち読みをしたことがあるくらいの知識だ。

なので、頭の中でぼんやりとあった「ジブリ」、「徳間書店」、「アニメージュ」のそれぞれの繋がりや関係性を今回の関係で知ることができた。

特に興味深かったのは、スタジオジブリの代表取締役でありプロデューサーでもある鈴木敏夫のコーナーで見かけたある一文。

何でも鈴木敏夫は映画好きで「アニメージュ」を創刊するときフランスの映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」を参考にしていたらしい。

鈴木敏夫が映画好きという情報もフランスの「カイエ・デュ・シネマ」を読んでいたという情報も知らなかったため、映画好きとしては嬉しい情報。また間接的にとはいえ、海を越えて文化が伝わっているということにも感動を覚える。

そんな「カイエ・デュ・シネマ」を意識して作られた「アニメージュ」は、「作家主義」の雑誌を意識したらしく、当時の雑誌の切り抜きを読むとクリエイターの声をよく取り上げていることが分かる。

日本のアニメーション作品を対象とした「アニメグランプリ」を創設したり、アニメの制作過程や方法を連載したりと、アニメ作品を紹介するだけじゃなく、文化の育成にまで目を拡げている。

展示の中では「アニメージュ」をキッカケに生まれたクリエイターなども紹介しており、作り手側の努力だけじゃなく、それを伝える人たちの努力と尽力が今のアニメ産業の発展に繋がっていると思うと、感慨深いものがあった。

こうした「文化を育てる」という意識は、アニメに限らず映画などでも率先して行っていくべきことなのだろう。映画の紹介記事を挙げてる自分にとっても刺激を受ける展示であった。


会場中盤からは『風の谷のナウシカのコーナー』

会場出口付近は撮影できるスポットが一気に増えるため人の滞留も多かった(その分、スペースも取られているが)。

ナウシカの原寸大の衣装をイメージした展示。

ジブリではナウシカが一番好きなので、この展示の多さはかなり嬉しい。

ナウシカの設定資料。これが撮影OKというのも嬉しい。
巨大なジオラマも

ナウシカのコーナーが終わると『天空の城ラピュタ』のコーナーが。

この巨大なジオラマの展示は迫力大!


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ヴィクトリー下村
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