初代より前の人物。名は「惣八」
家の歴史を調べるために古文書を読んでいたのだが、ひとつ見忘れていた場所があった。
仏壇だ。
仏壇にある位牌を一つ一つ探っていると、初代とされる清左衛門よりも前に亡くなった人物が見つかった。
名は「惣八(そうはち?)」
仏壇は気軽に近寄っていい場所じゃないと、いつの頃からか、刷り込まれていたんだな。
ご丁寧に清左衛門 父 と書いてある。
あまり丁寧な字じゃないので、おそらく私の祖父の字だと思ったが、母に聞くと曾祖父の字だろうとのこと。
…と思ったのだが、今この文を打ち込んでるうちに、私自身が小学生の頃に祖父に教わりながら書いたような…。
「下村清左衛門 父」とそれ以降の筆跡が明らかに違う。祖父が位牌を整理するときに新たにこの木札を用意したのは間違えないだろうけど。