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シモキタハニーのこと
シモキタ園藝部が、昨年4月から販売を開始した「シモキタハニー」
シモキタ園藝部養蜂チームのリーダーであり、ハニージェイプロジェクト代表である杉山直子さんに、シモキタハニーについて、この一年を振り返りながらまとめていただきました。
シモキタハニーは、シモキタエリアからミツバチ達が集めた天然非加熱のハチミツです。シモキタ初の第一次産業かもしれません。35gの瓶は500円、125g瓶は1700円。そして125g瓶はリターナブル瓶として、前にお買い求め頂いた瓶をお持ち下さった方には瓶代を引いた1200円で販売をしています。
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2021年が終盤を迎える頃にシモキタ園藝部の養蜂チームはミツバチの巣箱を7箱、下北沢の某所に設置しました。(写真はその一部です。)
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シモキタ園藝部との出会い
シモキタ園藝部養蜂チームは、幼少期からニホンミツバチの飼育を行い、かつ現在プロのギタリストとして活躍しているJUNと、下北沢で生まれ育った杉山を中心に活動しています。
下北沢で生活していた時期があったJUNと杉山の地元下北沢での都市養蜂はどうすれば叶うのか。私たちは模索し続けました。
ミツバチの受粉活動を通して街の緑が豊かになり、それによって少しでも空気が綺麗になる。美味しい副産物も出来る。シモキタの第一次産業にもなる。都市養蜂はまちにとっていくつものメリットがあります。
数年前から都外の養蜂場にて養蜂の技術を学び続けていた私たちの想いは、緑も人も豊かに生き生きと暮らす地域をつくろうとしているシモキタ園藝部と親和性がありました。そのご縁によって私たちの巣箱は下北沢に引越しをしました。(東京都へ必要な届出は提出しています。)
季節が味わえる、シモキタ産天然ハチミツができるまで
ホッとしたのも束の間、「蜂達は新しい場所に慣れてくれるかな?」、「無事に冬を越してくれるかな?」。体長が2cmにも満たないミツバチ達はあっという間に寒さにやられて死んでしまうので、寒い時期はうかつに巣箱を開けられません。祈る日々が続きます。
2月末から3月上旬の暖かい午後には蜂達の活動も活発になり始めました。「やった!蜜源がある場所も8の字ダンスで仲間達にしっかり伝えている!」 蜂達の無事な姿を見て、安心しました。
この時期から、養蜂チームは蜂達に無理のない暖かい時間帯を狙って巣箱を開けて中の様子を観察して必要なお世話と、採蜜に向けての準備を始めました。同時にシモキタハニーのロゴ制作やリターナブル瓶の焼き付けも始まりました。
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(デザイン:阿部航太)
「この冬は寒いから蜜採りは例年より遅くなるかもね」と師匠が話していたのですが、なんと4月21日には初めての蜜が3kgほど採れました。シモキタハニーが生まれた瞬間です。(写真は作業中の様子)
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すぐに蜜がたっぷり入った枠を持ち帰って、遠心分離器にかけ、蜜蝋を濾して瓶に詰めました!(この場所は保健所からハチミツの瓶詰めの許可を頂いています。)
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初のシモキタハニーは、4月中旬に採れたものだったため、桜の香りが存分に感じられる格別の味でした。その時のミッチーさんの表情がこちらです:
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ここに至るまでにも多くのことがありましたが、5月には住宅街の夏みかんや柚子などの柑橘系の味わい、6月から夏の時期にかけては、のはら広場、ボーナストラックやリロードに植えられている様々なハーブ類のおかげで毎週・毎月味が異なる百花蜜を採ることが出来ました。2022年最後の採蜜は9月14日でした。夏以降のハチミツは気温が下がるとさまざまな理由によって結晶化しやすいのですが、それもまた天然のハチミツならではのことです。
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さて、採蜜日によって違った味を楽しんで頂くことも大切だと思い、シモキタハニーは採蜜日を瓶の上に明記しています。ごくたまに、養蜂の様子をまとめた動画を見ていただきながら時期が異なるハチミツを味わって頂くワークショップも開催しています。
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ミツバチは半径2kmの範囲から蜜や花粉を集めます。ハチミツはミツバチ達のご飯です。私たちはそのお裾分けを頂いています。ミツバチが花へ訪れている姿を見たら、ハチ達はお家にご飯を持って帰るために頑張っているんだな、と思って暖かく見守ってあげてください。そっと見守って下さればミツバチは人を狙って刺すことはありません。
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シモキタハニーの、これから
多くの方々のご協力のおかげで、一年にも満たない間にシモキタハニーは世田谷みやげに認定され、シモキタ駅前広場プロジェクトのふるさと納税の商品にも採択されました。また、下北沢一番街商店街振興会のサマー&ウィンターセールの景品にも使って頂いています。
2023年の春には更に多くのハチミツが採れるように養蜂チームは尽力しています。美味しい春のハチミツを楽しみにしていてください。
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