しもきん

音響機器メーカー研究職。 音波、電波、AI、感性工学、哲学周辺に居ます。 合唱が主なインターフェースです。

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  • ピストン和声 完全解説

    ピストン和声を1章ずつ解説していきます。

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テンションコードに共通する規則性

テンションコード(Aug, dim, Sus4)に共通する規則性が面白いのでご紹介します。 ちなみに参考出典はこちらです。 The Psychophysics of Harmony Perception: Harmony is a Three-Tone Phenomenon テンションコードここではMajとかadd9みたいなことは除いて、3和音の中でのテンションコードについて考えます。 右の3つ、Dim, Aug, Sus4がテンションコードと、ここではします。 特性

    • コロナ禍か福か、そしてクリエイティブな力

      2020年ももうすぐ終わり。 今年はコロナに色々と振り回された「コロナ禍」だと言われますが、「コロナ福」だったこともあったんじゃないかと思っています。 そして福をもたらしていたのは一人一人のクリエイティブな力なのではと思うのです。 個人的な振り返りから考えてみます。 音楽活動では<<福👼>> ・新しいオンライン合唱イベントを2つ開催 ・多重録音のチャレンジ ・VR Mix チャレンジ ・ポップユニット結成、演奏 ・音楽理論系3種類読破、noteで記事化 ピスト

      • MusicXMLの修正

        楽譜ファイルをやり取りするときに、MusicXMLをやり取りすることがあると思いますが、ソフトウェアの互換性が結構厳しかったりします。 MIDIで受け取ってもよいのですが、楽譜がずれたり面倒なので、手作業でソフトウェアの互換性がうまくいっていない部分に対応してみました。 ちなみにGuitarProで生成されたxmlをFinaleで読み込んでみました。 XML/MusicXMLとは?Extensible Markup Languageの略で、<XXXX>と</XXXX>のよう

        • 丸の内進行

          丸の内サディスティックで使われているこの丸の内進行(椎名林檎進行やJust The Two Of Us進行などとも呼ばれます)、ⅣM7➔Ⅲ7➔Ⅵm7➔Ⅰ7という進行を持ちます。 名前の通り以下の曲で使用される進行です。 コードの構造としては、サブドミナントからスタートして、シームレスに以降できるAmのセカンダリードミナントにあたるE7に進行、その後ドミナント・モーション(E7➔Am)して、C7に解決します。 最後のC7はトニック的なんですが、FM7のセカンダリードミナント

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          3大コード進行

          ベタ中のベタですが、未だにいろいろなところで見かける3大コード進行についてご紹介します。 カノン進行パッヘルベルのカノンが名前の由来になった進行で、Ⅰ➔Ⅴ➔Ⅵm➔Ⅲm➔Ⅳ➔Ⅰ➔Ⅳ➔Ⅴという風に進行します。 この進行は滑らかな順進行を作れるという特徴があります。 これは隣接するコードで3度の関係のものがなく、和声的に「強い進行」と呼ばれるものの連結であるので、構成音に順進行を生み出せるという仕掛けになっています。 カノン進行があまりにも使いやすいため、「カノン進行は一発屋

          3大コード進行

          バックドアドミナント

          ジャズの文脈で主に出てくるⅣm7➔♭Ⅶ7➔Ⅰ進行を指します。 これは、平行短調C mollから借りてきたサブドミナントマイナーからのⅡm-Ⅴ進行になっています。 通常のドミナントモーションはBとFがCとEへ解決するプログレッションを持ちますが、バックドアドミナントはFとA♭がEとGへ解決するプログレッションを似たように持ちます。 G7との共通音が2つ(D、F)あるためドミナントモーションとして使われます。 また#Ⅳm7(-5)➔Ⅶ7➔Ⅰもバーグのバックドア進行と呼ばれます

          バックドアドミナント

          知識が発想の邪魔をするか?

          知識を貯めすぎると発想の邪魔をする、という論調があるのですが、これって本当に正しいの?って思うことがあります。 知識とは?広義には「知る」といわれる人間のすべての活動と,特にその内容をいい,狭義には原因の把握に基づく確実な認識をいう。ある特定の主体についてのこのような知識がさらに概念的に規定され,論理的,体系的に組織されたものが学問である。 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 知識とは、広くはノウハウや感覚的なものを含めた人間の認知した内容を指していそうです。例えば職

          知識が発想の邪魔をするか?

          Tweepyで世の声を聞く

          Twitterの開発者アカウントを取得したので世の中の人のTweetを覗いてみましょう。 アカウント取得までは以下の記事でどうぞ。 各種キー取得アカウント取得できていると、以下のページにアクセスしたらDeveloper用のページに飛べます。 https://developer.twitter.com/en/apps/ 「Project1」の中にプロジェクトが作られているはずなので、鍵マークみたいなのをクリックします。 すると以下のようにキー情報にアクセスできます。 ア

          Tweepyで世の声を聞く

          Twitterの開発者アカウント取得

          Twitter APIを使うと自分のTweetを分析したり、エゴサを自動でかけたり、特定の情報収集を行ったりと色々と便利です。 このご時世多くのSNSはAPI閉じ気味ですが、Twitterはかなり情報を取得できるので色んな使用目的で利用できるかと思います。 まずは以下にアクセス https://developer.twitter.com/en Twitter APIを使いたいアカウントでログインした状態で、 「Apply」→「Apply for developer ac

          Twitterの開発者アカウント取得

          詩の分類

          詩って色々あるけどどれから見ていったら良いわからないって人も多いと思います(私もそう)。まずは基本的な観点から分類してみましょう。 使われている言葉による分類昔の言葉(江戸時代までの書き言葉)で書かれた詩を文語詩、現代の言葉(話し言葉)で書かれた詩を口語詩と呼びます。 文語詩の例: 鶴の巣と松の根方に敷く藁は今朝けささやさやし新あらの麥稈むぎから 松の花あかる日竝ひなみを巣に群れて丹頂の雛は早やあらはなり 北原白秋「鶴」 口語詩の例: わたくしといふ現象は 仮定さ

          青空文庫で詩を探す

          青空文庫とは?著作権の切れた作品が約16,000作品、無料で閲覧できるサービスです。 電子書籍リーダー等で利用した方も多いんじゃないでしょうか。 Aozorasearch Webアプリ通常は公式サイトから、作家、作品、分野別でお目当ての書籍を探していくのですが、ジャングルのごとくたくさんある書籍のなかから探すのは大変です。 ということで、もっと便利に全文検索できるサービスAozorasearchを使っていきましょう。 例えば、「歌う」と入った詞を探す場合は、全文検索の後

          青空文庫で詩を探す

          アッパーストラクチャートライアド

          なんだかかっこいい名前のアッパーストラクチャートライアドについてご紹介します。簡単にコードをおしゃれな感じにすることができます。 アッパーストラクチャートライアドとは?あるコードの上に、そのコードのテンションを含むトライアドコードをもう1つ乗せると、非常に緊張感の強いサウンドになります。 この時の上にのっけたコードをアッパーストラクチャートライアド(Upper Structure Triad, UST)、下のコードをローワーストラクチャートライアド(Lower Struct

          アッパーストラクチャートライアド

          アボイドノートの規則

          アボイドノートとは?アボイドノートとは「避けるべき音」ということで、あるコードがなっている状態で使うと不協和感が強く取り扱いに注意の必要な音を指します。 具体的な内容は以下のnoteに書きましたが、これ結構覚えるのが大変なんですよね。ということで、アボイドノートの意味をもう少し深く考えて理解することで覚えてみましょう。 アボイドノートの規則発生する音程関係をベースに規則性をもたせることができます。 以下の2つの音程関係を元にアボイドノートを決定できます。 ①短9度の関係

          アボイドノートの規則

          アヴェイラブルノートスケールとアヴォイドノート

          アヴェイラブルノートスケールとは?あるコードが与えられた時に、コードの構成音だけで分散和音的にメロディを作っていくことはできるのですが、それだけでは物足りない場合は、コードの非構成音を使用したくなります。そこで、あるコードの上で使用可能な音をスケールとして表現したものが、アヴェイラブルノートスケールです。 メジャーキーダイアトニックコードでのアヴェイラブルノートⅠの和音 ノンコードトーンはD, F, Aです。 Dは9thとして使用できます。 Fは上行したがるEとぶつかるので

          アヴェイラブルノートスケールとアヴォイドノート

          サブコードを使おう

          ダイアトニックコードだけでも音楽は成立しますが、より幅広いコードプログレッションを求めてジャズやポップスの文脈ではサブコードと言ってノンダイアトニックコードが使われます。 ドミナントとして使用できるコード トニックへ向かうパワーの強いドミナントですが、テンションを含めずとも4種類のコードを使用することができます。 ダイアトニックでは、G、G7、B7(-5)、ノンダイアトニックコードでは、Db7がドミナントとして使用できます。 Db7が使用できるのはG7と3rd, 7th

          サブコードを使おう

          ジャズ・コンポジション「フュージョン」

          バークリー音楽大学の教授が執筆したジャズ・コンポジションを書くための理論書をコツコツ読み進めていきます。 出典はこちら フュージョンの歴史1970年代、ジャズを基調にロックやラテン音楽、電子音楽などを融合(フュージョン)させた音楽をフュージョンと呼びます。 The Beatlesが全盛であった1960年代頃には若いミュージシャンの間でロックとジャズの融合が顕著に見られるようになりました。Herbie Hancockが「Maiden Voyage」「The Prisone

          ジャズ・コンポジション「フュージョン」