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イスラムの世界では酒が飲めない……そう思っているあなたはイスラム初心者。そこにはしっかり裏道が。そんな酒話をつまみに部屋飲みを。代金は税込み290円

 イスラム教の戒律はさまざまだが、一般に知られているのが、豚肉を口にできず、アルコール類も禁止というもの。たしかにイスラム圏では、酒を飲むことは難しく見える。しかしイスラム圏に何回となく足を運んでいるとわかってくる。それは大義名分であることが。「やっぱり飲んでるじゃん」なのである。
 動画は東南アジアのインドネシア、マレーシアの飲酒事情。ビールを探し当てる勘の世界を。僕のエッセイではその先の裏世界?
 毎週日曜日に新しい酒飲み話が加わっていきます。
 部屋飲みのお供にどうぞ。


一気飲みでぶっ倒れるパキスタンの男たち

 イスラム圏の酒世界をはじめて見たのは、かれこれ40年ほど前。パキスタンだった。ペシャワールからアフガニスタンに向かう道はカイバル峠。その途中に、ランディコタールという大密輸タウンがあった。
 当時、アフガニスタンは旧ソ連の傀儡政権の時代だった。そこを通ってパキスタンに物資が流れてきた。
 パキスタンはアフガニスタンをうまく使っていた。輸入品の関税を抑えてアフガニスタンに運び込む。そこから密輸でパキスタンに。かかわる政府の高官や業者の画策だった。アフガニスタンの政情がそれを後押しする。ゲリラ活動を繰り返す反政府組織は、ランディコタールで武器を調達した。戦車も手配できるという話だった。

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