マーケティング、データ分析の良書3選
最近読んだ、マーケティング、データ分析の本でよかったものを簡単な要約で紹介します。
1.【マーケティングとは「組織革命」である。】森岡毅
◎組織は自己保存の性質に従う
人間には、変化することでリスクを犯すことを避ける性質がそなわっている。保身のために、数字をよく見せたり、自分の部署の利益を優先し他部署に非協力的になる。これを放置すると組織は腐っていく。
◎自己保存を活用して自分の企画を通す
この自己保存を逆手にとって、企画を通すためのキーマンへ、相手の自己保存に有益な「メリット」と、相手が受け入れやすい「大義」の二つを提案すると、相手はメリットを飲み込みながら、大義を語り出す。結果として、企画を突すことができる。どちらか一方ではダメ。
◎評価制度で逃げ道を無くす
また、組織レベルでも同様に、相対評価の仕組みで、変化を受け入れないことで評価が下がるようにすると、自己保存の性質が逆に作用し、成果を出す組織づくりが実現できる
2.【データ・ドリブンマーケティング】マーク・ジェフリー
◎メトリクスとNPSで効果測定
広告の効果を高めるには、認知向上、比較評価、ロイヤリティの順番で施策を実施し、効果測定をする。LTVで、費用対効果を測ることが重要。また、他の人へ進めたいか?という評価を取るNPSで、高い評価を得る商品づくりが非常に重要。
◎経営層へNPV、IRRを提示し予算を取る
マーケティング予算を確保するには、投資額(広告予算)と回収額(広告で増える収益)を明確に経営層へ提示する。3年間で、現状のままのプランAと投資を行ったプランBの利益の差額利益と投資額を使い、不動産の様にNPV、IRRを提示することができる。
◎B2Bなら試乗、デジタルマーケならWOMを活用
B2Bの様な業態なら、お試し利用やデモ提案数でファンネルを作れる。デジタルマーケの場合は、CVRやROASで、広告効果を図れるが、さらに、WOMの指標を使うとSNSでの拡散も指標化でき、費用対効果の高いマーケティングをドライブできる
3.【最高の結果を出すKPIマネジメント】中尾隆一郎
これは、マーケティングの本ではないが、実際の組織運用では、非常に重要で、1、2、の本の内容を具体的に業務に取り入れる際の考え方として使えそう
◎KPIは、信号。複数あってはいけない
多くの事業担当者が複数のKPIを運用しているが、間違っている。KPIは、うまく言ってるかどうかを図る指標なので複数あってはいけない。また、複数に別れてしまうものは、KPIとして設定してはいけない。ただの数字遊びになる。一つのKPIを選び、全ての施策を紐づけて始めて機能する。
◎KPIが下回ったと時の対策は、予め決めておく
KPIが下回った時に、施策を考えるのでは遅い。あらかじめ下回った時の施策、許可する意思決定者などを決めておくのが重要。