【朗読まとめ】三遊亭圓朝作/怪談牡丹灯籠  読み手七味春五郎  発行元丸竹書房  (オーディオブックを作業用、睡眠導入BGMなどに)

長らく連載しておりました、怪談牡丹灯籠の朗読まとめとなります。

 いつもの文豪の作品ではなくて、この方は落語家で、作品も明治の速記なんですね。新聞に連載されたそうでこれが大流行! この牡丹燈籠は25才のときの作品だそうで。
 昔、文章読本などを読んでいて、言文一致運動のはじめに、噺家のしゃべりを参考にした、という一文を読んだことがあったんですが、この方のことだったんですね。二葉亭四迷が、取り入れたそうで、ずっと気になっていたので、このたび朗読させていただきました。

 初代橘家圓太郎の息子にして、本人も三遊派ので宗家であります。
 日本最大怪談話の一つ、牡丹灯籠
 四谷怪談のお岩さん、皿屋敷のお菊さん、にならぶ、これも日本三大幽霊の一人、お露さん。
 大本のお話は、中国明代の「剪灯新話」のうち「牡丹燈記」
 明治に活躍した三遊亭圓朝がこれら怪談や実話から創作したのが、牡丹灯籠。幽霊話に男女の愛憎に復讐劇と、あくつもの筋がからみあう長編作品とあいなりました。

■特設ページ
https://bit.ly/3lFqt5S

■登場人物
飯島平太郎=後、平左衛門
飯島平左衛門=平太郎の父
黒川孝蔵=平太郎に斬られる
藤助=飯島家僕
お国=平左衛門のめかけ
お露=平左衛門の娘
お米=お露の女中
山本志丈=医者。新三郎の友人。
萩原新三郎=浪人。お露と相思相愛となる。
黒川孝助=黒川孝蔵の息子。父の仇を狙う。
伴蔵=店子
お峰=伴蔵の妻
宮邊源次郎=飯島家、隣家の息子
相川新五兵衞=お徳の父
お徳=孝助の妻。孝太郎をうむ。
白翁堂勇斎=人相見
良石和尚=孝助に予言を託す
孝太郎=孝助とお徳の息子
おりえ=孝助の母


■目次
0:00 一
15:01 二
30:33 三
39:08 四
51:24 五
1:08:55 六
1:18:49 七
1:36:13 八
1:53:07 九
2:19:16 十
2:33:55 十一
2:57:10 十二
3:09:22 十三
3:44:14 十四
3:49:45 十五
4:14:29 十六
4:21:31 十七
4:46:05 十八
5:10:39 十九
5:29:57 二十
6:00:29 二十一
6:22:24 二十一の下


■用語集 【一~三】
浅葱(あさぎ)……緑がかった薄い藍色
差表差裏(さしおもてさしうら)……刀を腰に差したときに、体より外にくる方が、差表
天水桶(てんすいおけ)……防火用に雨水をためておく大きな桶。
打擲(ちょうちゃく)……打ちたたくこと。殴ること。
番木鼈(まちん)……健胃、強壮の薬だが、犬鼠を殺すのにも用いられた。犬に噛まれたときにも使った。
白井権八……江戸初期の鳥取藩の武士。講談歌舞伎などに登場。平井権八
横行(おうぎょう)……おうこう。ほしいままにはびこること・
癇癖(かんぺき)……怒りっぽい性質
つくねん……何もすることがなく、一人でボンヤリとしている様。
生酔い本性違わず……酒に酔っても、人の本性はかわらないこと
中身(なかご)……刀の柄に入る部分
焼曇(おち)……日本刀の焼刃模様
ぼうし尖……刀の切っ先
自身番……町内警備のために設けたられた番所
掌中のたま(たなぞこのたま)……自分の一番大切な宝。妻や子どもをさすこと多し。
古方家(こほうか)……漢方医の一派
お幇間医者……人の機嫌をとるだけのやぶ医者
百眼……顔のうわ半分につかうお面
臥竜梅……梅の一品種
梅見れば方図がない……上見れば方図がないのダジャレ。上には上があること
燧火(すりび)……火打ち石と火打ち金で起こした火
お草々さま……別れの客にたいするあいさつ
多端(たたん)……多方面によたっていること。または多忙なこと。
店受け……借家人の身元を保証する人
気性な奴……気の強い奴。しっかりしたやつ。
面体(めんてい)……顔かたち
存生(ぞんしょう)……存命
孫店(まごだな)……母屋にさしかけてつくった小さな家

【四~五】
吸筒(すいづつ)……水筒。
内分(ないぶん)……表沙汰にしないでおくこと
大尽(だいじん)……財産家。大金持ち
紙帳(しちょう)……紙製の蚊帳
男女七才にして席を同うせず……七才ともなれば、男女の別を明らかにすべきという、封建社会時での教え
瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず……他人に疑われるような行為をしてはいけないこと
片紙(はがみ)……紙切れ
跣足(せんそく)……はだし。すあし。

【六~七】
御親父様(ごしんぷさま)……他人の父を敬って云う。
だいなしの家……いたんだ家。あばらや
漆のごとく膠のごとく……離れがたいほど親密な様
比翼茣蓙……二枚のござを縫い合わせて、並んで座るもの。
姦婦(かんぷ)……夫以外の男と密通する女
乳母(おんば)
一合とっても武士の娘……わずかな禄でも武士には武士の誇りがあると云うこと
紺看板(こんかんばん)……紋所や屋号を染め抜いた、中間らの着用する紺のはっぴ。
金丁(きんちょう)……互いに自分の刀の刃や鍔を打ち合わせ、約束を守る誓いをすること。金打。
片時(へんじ)……かたとき。ほんのしばらくの間。
御寝(げし)……寝ること

【八~九】
使い早間……方々を走り、使いを果たすこと
偕老同穴(かいろうどうけつ)……夫婦が仲睦まじく、契りの硬いこと
精血(せいけつ)……精力と血
藜の杖(あかざのつえ)……軽いので、老人がよく用いた
別懇(べっこん)……特に懇意なこと。昵懇。
天眼鏡(てんがんきょう)……人相見がつかう、柄のついた大型の凸レンズ
陰徳(いんとく)……隠れたよい行い。
顔色(がんしょく)……かおいろ
新墓(あらはか)
末寺(まつじ)……本山の支配化にある寺
寂寞(じゃくまく)……せきばく。ひっそりとしてさびしいこと。
施餓鬼(せがき)……餓鬼道に落ちて飢餓に苦しむ、無縁仏、生類のために催す読経、供養。
読誦(どくじゅ)……声に出して読むこと
茶人(ちゃじん)……物好きな人
若党(わかとう)……武家の奉公人で、中間よりも上。
デロレン……門付けの説教祭文で、浪曲の前身。
主用……主人の用事
自用……私用
鼻薬(はなぐすり)……ちょっとした賄賂。袖の下。
前袋(まえぶくろ)……褌の前の部分
お印物……紋所のついたもの
供前をさまたぐる……供をつれた武士の通行中に、前方を横切ることは非礼とされた

【十~十一】
使い早間……方々を走り、使いを果たすこと
偕老同穴(かいろうどうけつ)……夫婦が仲睦まじく、契りの硬いこと
精血(せいけつ)……精力と血
藜の杖(あかざのつえ)……軽いので、老人がよく用いた
別懇(べっこん)……特に懇意なこと。昵懇。
天眼鏡(てんがんきょう)……人相見がつかう、柄のついた大型の凸レンズ
陰徳(いんとく)……隠れたよい行い。
顔色(がんしょく)……かおいろ
新墓(あらはか)
末寺(まつじ)……本山の支配化にある寺
寂寞(じゃくまく)……せきばく。ひっそりとしてさびしいこと。
施餓鬼(せがき)……餓鬼道に落ちて飢餓に苦しむ、無縁仏、生類のために催す読経、供養。
読誦(どくじゅ)……声に出して読むこと
茶人(ちゃじん)……物好きな人
若党(わかとう)……武家の奉公人で、中間よりも上。
デロレン……門付けの説教祭文で、浪曲の前身。
主用……主人の用事
自用……私用
鼻薬(はなぐすり)……ちょっとした賄賂。袖の下。
前袋(まえぶくろ)……褌の前の部分
お印物……紋所のついたもの
供前をさまたぐる……供をつれた武士の通行中に、前方を横切ることは非礼とされた

【十二~十三】
作物……サクブツ、サクモノ・文学美術上の作品
お寝衣……オネマシ・ねまき
蔀……シトミ・風や光を遮る板
冥路……メイロ・ヨミジ・冥土
封金……フウキン・封をした金子
かくて……こうして、このように
番がこむ……当番が続き、勤めが忙しいこと
長唄の地……長唄の素養があること
右手……メテ
鶍の嘴と食い違い……イスカノハシトクイチガイ・物事が食い違うこと
跡形……アトカタ・形跡、痕跡
改易……カイエキ・大名や旗本の所領、家禄、屋敷の没収、詩文の剥奪のこと
分米……ブンマイ・年貢米
手者……テシャ・武芸技芸などに優れた人。手利き。達人
人非人……ニンピニン・ひとでなし
胸をさすって……怒りを静め、がまんをすること

【十八~二十一】
年回……年忌
香花……コウゲ・仏前に供える香と花
掃除屋……便所のくみ取りをする人
大悦……タイエツ・大きな喜び
応験……オウケン・ききめ。効能
解道……ゲドウ・理解して知る
醤油……シタジ
利剣……鋭利なつるぎ。または、煩悩や邪悪な物を打ち破る仏法や知恵のこと御主……オシュウ
代物付……家財道具や商品ごと。
捕方……罪人を捕らえる役人。捕り手。捕吏
人相墨色……人相見と墨色判断をする占い師。客に墨で文字を書かせて、吉凶を占った。
門辺……カドベ・門のほとり。門のそば。
筮竹……占いに用いる、50本り細い竹の棒。
山も飾りもない……いんちきや虚飾がない。
千辛万苦……つらいことや苦しいことをいろいろ経験すること
本意……本来の望み
生死……ショウシ
当用……トウヨウ・さしあたって用いること。さしあたっての用事
命数……メイスウ・天寿。寿命。運命。宿命
お広敷番……大奥の事務をとった。
黒気……妖気。不吉な気配。
早天……ソウテン・早朝。早旦。
小間……コマ・小さい部屋。茶道で四畳半以下の狭い茶室
目妻……メツマ・人の見る眼。人目
さのみ……それほど。さほど。
傷寒……ショウカン・腸チフス
差添……サシゾエ・脇差し
正当……ショウトウ・実直。真実。
妙珍……ミョウチン・戦国時代以来の甲冑師の家名
芋茎……ズイキ・サトイモの葉柄。
自儘……ジママ・周囲の事情など考えずに、自分の思うままに物事をすること
捨て札……罪人の名前や罪状などを記した高札。執行後、三十日間刑場に立てた。
濡れ仏……屋外に安置された仏像



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