母のご飯
平日のお昼は、母のところに行き、2人で横並びで座って母が作ったご飯を食べます。
距離は近いですが、離れて住んでいるのでこのランチタイムが2人の時間。
母からのいろいろ、昨日あったことや、買い物に行きたいとか、
母の世間話や頼み事、昔ばなしを聞く時間です。
今日も2人で横並びに座ってテレビを見ながら食べていたら
見ている番組の中でインタビューを受けていたご高齢のご婦人が
「私、80歳なのよ」と話したのを聞いた母から一言、
「若いねぇ、この人80歳だって!」
そうか、母から見たら80歳は、「若い人」なんだと改めて実感しました。
母、この3月に90歳になります。
昨日は、ピーマンの挽肉詰めを作ってくれました。
名前はわからないけれど「本で見たから作った」という不思議な新作もたまに出てきます。
「最近の冷凍ものは、美味しいね」と以前より使うようになりましたが、それでもごま和えや何か必ず料理をしています。
夕食用にお弁当も作ってくれるので、仕事の後でそれを食べています。
母の料理で生きている私は、もうすぐ50代最後の年、
結婚はせず、ばりばり仕事をできているのは、まぎれもなく「母のご飯」のおかげ。
母が大きな手術をした時、入院中も私のご飯を心配していた母、
この過保護な母のもとで育った娘は、「料理する」という時間を他に使い続けています。
「自分でもやってみようかな」とか考えた時もありましたが、
今は、「こんな娘がいてもいいんじゃないか」
「こうなったらとことん母のご飯を食べ続けよう」という使命感に燃えています。
母が退院後、何事もなかったようにまた食事を作り始めた時から
「いつかこのお弁当は終わる」と頭の中でカウントダウンしながら、
夕飯用のお弁当を食べています。
「お母さんが作ったご飯を長く食べ続けた選手権」があったら優勝したいです。