研究を進める上で重要なプロマネについて

京都産業大学で本年11月9-10日に日本社会学会が開催された。

私は報告はないが、色々社交を行ってきた。

実は初日の前日である8日では、京都大学社会学研究室の演習講義で自身の研究と研究を進める上でのプロジェクトマネジメントについて話してきたので、プロマネの部分を後輩向けにいかに記す

余談だが京都大学の学習環境が大変うらやましく感じられた、、、

===================(以下原稿ママ)=========

 論文を執筆する上で一番重要と思っていることにとして具体的でpracticalな話を最後にする。それは平たくいうと、「プロマネ」であると私は特に学生に対しては口を酸っぱくしていっている。日本語では「進捗管理」である。多くの卒論や修士論文のうまくいかなさやメンタル参ってる時の本質は進捗管理の技法を欠いているゆえだと私は思う。あるあるなのが、修士課程で就職を控えた学生が12月で追い込みで書き上げて提出するというものだが、(まぁ就職するならそれでもいいかもしれないが)勧めない。というより、火事場の馬鹿力で書いた文章の質は推して知るべしである。何事もproactiveに行動し、計画的に行うことが一番自分を楽にする(そしてなんだかんだこのソフトスキルが一番企業に入っても役に立つと思う)。

 具体的な話をすると、以下の点を意識されたい。

タスクの可視化。例えば、スマホでもPCにでも毎日見る癖をつけるタスク表を作り、短期のTODOと(中)長期のTODOを書き出す。箇条書きでよくて、あなたがわかれば書き方はなんでもいい。

Ex) 

TODO 11月3日まで(これは11月1日時点の私のメモ)

・水曜4限の課題

・SNAの復習

・共同研究のデータセット構築を半分まで終わらす

・投稿論文の理論パートまとめる(ポピュラー音楽研究。KPOP論文)

みたいな感じ。

次の別ページに長期のTODOも書いとく。

Ex)

TODO(年度末まで)

・博論の先行研究パート書き上げる

・博論葉のデータセットのスクレイピング終わらす

次に、タスク単位では短期タスクには期限を必ず書く。11/3までとか。そして定期的に長期のTODOを往来して、長期TODOを短期タスクに落とし込む。そして終わったら「消す」のではなく、赤字でそのまま残したりしてやったことが見えるようにすることも大事である。そしてこのTODOにはなるたけmeaningfulなものをかく。例えば、メールを返すとかの雑用は何かやった気にはなるが、何も生み出してないので書かない。私は基本移動中などしかgarbageなタスクはやらない。注力すべきことにattentionを向かわせるということは大事である。


・タスクの中身、特に研究は定期的に方向が合ってるか確認する。これは博士はする必要はあまりない、というか全部が全部相談したのでは取得要件にはならないので、ネックのところだけとかになるが、修士のうちは特にこのやってる方向性が合ってるか、(もちろん正解はないが、明らかな不正解はあるし、教員のinstructionの方向がうまく学生に伝わってないケースもある)、確認した方がいい。徒労はなるたけ避けよう。


とにかく空箱と叩き台を作る。書く予定のものについてまずファイル名を命名し、そこに形式的に必要な事項だけを先にかけ。アフォーダンス的だが、空欄だと我々は埋めたくなる。それととにかくleanに0→1をやるんだ。書き始めることよりも書いたものを直す方が1000倍らくだ。とにかく書きながら読み、読みながら書け。書くことによって思考は可能になるはずだ。


タスクの管理にはバッファを設けよう。例えば3日で終わらすものは+1日見とくとか、プライベートで忙しい時は2日見るとか、そこら辺をしっかり考慮する。人生は予定通り基本はいかない。


・キャパがやばい時はやめられるものをやめて、MUSTだけに注力しよう。何でもかんでも引き受けたり野心的にやるのはいいと思うが、うまくいかなければ本末転倒なのでキャパがやぱい時は引き算しよう。


・大目的を意識しよう。今年度で就職を決めて修了なのか、博士課程進学なのか。そこを忘れずそこに行き着くための要件requirementを整理して、社会生活を営もう。例えば博士進学したいなら、いついつまでにDC1の書類を準備してとか、教員にも前もってなるたけproactiveにこれをやろうと思ってますなど意思表明を積極的にしよう(記録に残る形がbetterです。なのでメールなど)。自分を守る為に報連相をしっかりしよう(返信が返ってこなくてもあなたを守るexcuseになります)。


 上記は私が会社でプロダクト開発におけるPM業務から着想を受けてアカデミックな部分に翻案した内容で、すでにできてる人にはアホくさという内容であるが、実際できない人の方が多いというのが観測範囲である(東北大でも東大でも)。アメリカのECONなどではプロジェクトマネジメントの講義があると聞くし、やはりプロジェクトマネジメントを意識するだけで無駄な努力や無駄なストレスは減るし効率的に研究や勉強を推進できると思う。

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