見出し画像

Hasselblad用のチェキバック、NONS Instant Backを使ってみる。ラッキージャンク注意。

ハッセルブラッドのインスタント化はここ10年弱多くの方がチャレンジしてきた。ピール・ア・パート型のインスタントフィルムFP-100Cが生産終了してから一部の人間は非常に困ったであろう。

いまやタンスの肥やしになってしまった、ハッセル用ポラロイド用バック。

インスタントカメラのボディを改造して自作している方や,
プリントス(タカラトミー)のように電池の不要な機構を再利用している方も多かった。

完全オリジナルの機構で作っているところもあったが、元の機構の制約からピント位置の調整のためにファインダーにスペーサーが必要なものだったり、根本的にピント位置があっていないものであったり、無限が出なかったり、なんとも実用には耐え難いものが常であった。

昨年2023年、香港を拠点とするNONSよりハッセル用バックが発表され、実際に発売された。例のごとく個人的には懐疑的であったが、噂を聞く感じ問題なく使えているようで、縁を待っていた。

先日フリマアプリを眺めていると当該商品のジャンク品なるものが格安にて出品されていたので、試しに購入。ジャンクで1500円なら壊れていてもそこまで痛くない。

分解しテスターを当てると、バッテリーからの給電が一切来ていなかったので、たしかにジャンクであった。(おそらくバッテリーに内蔵されている制御基板の故障と思われた。)初期不良の一種なような気もするが気になる部品を取り寄せ修正すると問題なく動作するようになり一安心。

USB-C給電なのだが、昨今の急速充電器では充電出来なかった。出力の小さめなアダプタで充電するのが良いだろう。

通電すると右上の小型液晶に電池残量と残り枚数が表示される。

ボディの左側には制御基板、モーター、リチウムイオン電池がギュッと詰め込まれている。少し不格好に見えるが、うまく設計されていると思った。グリップではないので左手でつかんで使うなどは考えられていない。

話題が前後するが、このフィルムバックはスペーサー等必要なく仕様ではフルサイズ、なおかつ無限まできちんと出るようだ。多くのメーカーがここに苦戦していた時代を知っているので時代の変化に感涙する。

使い方に難しい所はない。
フィルムを入れてメインボタンを長押しするとダミーが排出される。右上のインジケータが「10」の表記になれば準備完了だ。

撮影前に引きふたを引き、感度ISO800で測光し撮影するだけ。ストレスフリー。撮ったらメインボタンを長押しするとフィルムが出てくる。

一つ注意したいのが巻き上げ(シャッターチャージ)時,
引き蓋が入っていると干渉してギアが引き蓋を傷つけてしまう。
A12などの感覚で操作すると壊す原因になるので、引き蓋が入っていない状態でシャッターチャージをするように注意されたし。

ワークフローを動画にてまとめたので以下のYOUTUBEリンクからご覧いただきたい。

かなり安定して撮影できるようになっている。特に本体をいじることなくA12やA16と同じ感覚で運用できるのは非常にありがたいのでは無いだろうか。

インスタントフィルムは友人と出かけたときのプレゼントにとても良い。フォトウォークの際などカバンに忍ばせて、帰り際にサッと撮って渡せたら楽しいと思う。

定価で$279.00 USD。
このビルドクオリティなら納得の価格と思う。今後多少値下がりがあるかもしれないが、現状でも買いの1台。1年保証がつくようなので最悪故障しても安心だ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?