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時計メーカーのスイス製超高級カメラ。ALPA Alnea Model 7

【シャッター部破損したため、残念ながら売却しました。】

アルパという少し不思議なカメラがございまして。ここのページにたどり着いてくださった方も多くの方がご存知でしょう。今回取り上げますのはアルパアルネアモデル7、このカメラを軸にアルパについて見ていこうと思います。

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アルパ アルネア メイド・イン・スイス。

プリズム部はロシア帽のような不思議な形をしている。

このカメラについて。おもしろポイント。

アルパ・シリーズはスイスのメーカー、ピニョン(Pignons S.A.)が製造していたカメラです。タイトルには時計メーカーと書きましたが、正確には時計部品のメーカーさんです。

このアルネア モデル7は1952-1956年ごろ製造の一眼レフカメラ。

3783台が製造されました。アルパにしては普通かなという印象です。レアモデルになっていくと数百台とかザラ。

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引用:www.cameramanuals.org/alpa/alpa_reflex_7.pdf

プリズムレフレックスフォーカシングとレンジファインダーを備えた完璧なカメラです。また、スポーツタイプのマルチフォーカルビューファインダーとセルフタイマーを搭載しています。

1956年以降は同じボディですがALPA Reflex Mod.7という名前に変わります。

シャッタースピードは1sから1/1000s。十分です。下方向に押し込んでシャッタースピードを変更します。Contaxとは少し違います。

重さは850gくらい。少し重いですが、レンズが軽いので重量感は感じません。

丸みのあるかわいいデザイン。

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シャッター音は気持ちがよく、僕は結構好きな方です。多分もっと静かにするのも可能かな。。

1944年から倒産するまでの90年代まで(受注含む) 製造されていた35mm機のアルパですが、全モデル通算で42000台ほどしか製造されていないといいます。というのも、かなり高価なカメラ(ライカより高い)であったようでさらにレンズもマニアック。単純に数が出なかったようです。当時のスイター付きmod7の場合で価格は469ドル。M3が50のズミクロン付きで447ドル。(すこし時期は違うので正確な比較ではありません。)

ライカのM3だけでも22万台製造されましたから桁が違うのがよく分かるかと思います。50年間で4万台。単純計算で1年に800台。ビジネスとしては成り立って居たのでしょうか…。職人の意地?

なおかつパーツの強度がかなり高く、破損すると代替品を製造できずなかなか修理しにくいという特徴がありまして動いているボディは減少傾向なのが事実です。

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錚々たるメーカー製のレンズが使用できる。

このカメラについているのはケルン社のスイター。ムービーに興味の有る方はよく聞くメーカー名でしょう。このカメラの標準レンズ枠です。ケルン社はムービー業界にレンズを製造していたメーカーで、このレンズは基本的にこのアルパでしか使用することのできない仕様になっていました。現代では多くのマウントアダプターが存在するので色々なカメラで使えちゃうんですが、当時では大きなアドバンテージでしょう。設計がボレックスと同じ方であったのがこのようなレンズを採用できたきっかけではと言われています。

アルパマウントでいちばん有名なのはマクロスイターですが、こちらはマクロなしの普通のスイター。一応これもアポクロマートらしいです。少しだけ構成が違うそう。レリーズボタンがレンズ側にもくっついているのが可愛いです。(初期型には無いらしい。)

ほかにはシュナイダー、アンジェニュー、キルフィット、キノプティック、オールドデルフト、等々、多くの高級レンズメーカーが供給しており、レアレンズも多く楽しんでいらっしゃる方も多いです。

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スイターが好きな方は多く、一番多いのはMマウントに変換してライカで使っている方。当時のライバル?同士のタッグがアツい。僕はM3につけています。

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レンジファインダーがついている。なんとこのカメラ、レンジファインダー付きです。レフの方のスクリーンは当時見づらかったので保険でついている機能なのでしょう。ピント調整機構が2つもついているカメラはなかなか珍しいと思います。一応3feetまで連動します。それ以上は連動外。

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裏側を除くとファインダー穴がふたつあります。一眼レフ側は45°の角度がついた不思議な感じ。

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説明書によるとファインダー上の白い部分はメモらしいです。自分の個体もよく見ると何かを書いた痕跡がありました。消えちゃわないか??

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レンジファインダーには50、90、135の枠が出るようになっています。出ると言ってもこの裏に四角形のブロックが入っていてそれが回ることによって焦点距離が変わるというシンプルな構造。ライカっぽい精巧な感じではないですが、壊れにくく良い構造だと思います。

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おまけ:フランジバックがめちゃくちゃ短い。37.8mm。一眼レフのカメラですが他社製のカメラに比べて極めて短いフランジバック設計になっていました。つまり他社製のレンズが使えてしまうのです。M42(プラクチバグ)、ニコンF(ニバグ)など、アルパ純正の他社マウントアダプタもそれとなく存在しています。ライツみたくコードネームがついていて可愛いですよ。

スイターでの試写。

Alnea Model 7での作例。

アルパには画面右側にノッチが切ってあって、このカメラで撮られたネガはひと目で分かるようになっています。ハッセルと同じ△2つ。

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Leica M3での作例。

キポン製アダプタにて。調整してあるのでそれなりに距離計連動します。

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Leica SLでの作例。

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まとめ

カメラとしては粗のようなものを感じる機種ですが、ゆとりを持って撮りたい時、不便さを感じたいときは結構良いかな。と思ったり。

壊れない限りは、素敵なカメラだと思います。高級感はあるボディなので少し優越感ありますし笑。

(僕はライカのほうが好きかな…。)


















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