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【開催レポート】市民ゼロポイントフリートーク2連続講演「知られざる中国残留孤児の物語―敗戦記念日に寄せて」

市民ゼロポイントフリートーク:2連続講演「知られざる中国残留孤児の物語―敗戦記念日に寄せて」

開催日:第1回 2023年8月20日 於:松本市中央公民館
    第2回 2023年9月17日 於:   〃
ゲスト:田淵人司さん

企画概要については告知ページをご覧ください。

開催レポート

第1回

高校の時、ラジオが趣味でモンゴルと出会って、大学でモンゴル語を学び中国、モンゴルに留学した。
 
モンゴルの歴史、人口の概要
 
モンゴル人は、モンゴル、中国、ロシアにまたがって分断された民族である。
内蒙古のモンゴル自治区では、モンゴル人は少数派になっていて圧迫を感じている。
ロシアのブリアート人はじつはモンゴル系。日本が西は中国になって中国人移民が過半を占め、東はキリル文字(ロシア語系の文字)を使う独立国になっていると思えばいい。
 
現代の日本人は、中華人民共和国の成立によって戦前のモンゴル人と日本人の関係が分からなくなってしまった。例:戦前、モンゴル人の子女教育に尽力した河原操子(『カラチン王妃と私―モンゴル民族の心に生きた女性教師』や葛根廟事件など
 
 
Q&A
Q モンゴル人はどこのモンゴル人も同じようにモンゴル人としての一体性を持っているのか?
A 民族意識は、モンゴル、内モンゴルの東と西でかなり違う。
 
 
Q 映画『大地と白い雲』
A 現代の内モンゴルの葛藤がよく描かれている映画です。『白い馬の季節』もいいですよ。
 
その他 中国に行って疑問に思ったことなど
 
感想:近代は、国家と民族が過不足なく一致する(民族自決)のが標準モデルとされてきたが、世界的には珍しい。またそれは旧ユーゴのことを考えれば、必ずしも望しいわけではない。どのように国内外の少数民族と国内的国際的に折り合いを付けられるか知恵と工夫が求められていると思った。

第2回

モンゴル(内モンゴル)というと草原のイメージがあるが、ソバがとれるところもある。

モンゴルの歴史は、ロシア、中国、日本などの大国に翻弄された歴史

Q チベット問題についてどう思うか?

政策的に少数民族を分断統治しているからモンゴルとチベットの関係はいいわけではない。

Q 葛根廟事件などの歴史的事件は立場によって見方が異なるのではないか?

それは言える。歴史解釈も政治的立場によってまるで異なる。中国は統一が難しく毛沢東を英雄視することによって何とか保っている。多元一体化論も最近は「一体化」の方に重点が移っている。

(能勢)

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