【開催レポート】第1回市民ゼロポイントブックトーク※当日レジュメあり
第1回市民ゼロポイントブックトーク
・開催日:2020年11月28日(土) 於:松本市中央公民館
・紹介した本:チョ・ナムジュ著『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子訳、筑摩書房、2018年)
・紹介者:上原(企画運営委員)
・参加者:10名?(企画運営委員含む)
当日のレジュメはこちら↓
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開催レポート
今回は、新企画の初回ということもあって、当日までどうなるのかわかりませんでしたが、当会にいつも参加してくれる方のみならず、『キム・ジヨン』を読んだことのある初参加の方が何人も来てくれました。
今回のレジュメは、紹介者の私が大学時代に文学研究をしていたため、そのスタイルを踏襲し、ほぼ作品の引用のみで構成しました。
当日は、まず私から著者や作品の背景となった韓国社会の動きについて解説したのち、レジュメにある作品からの引用を参加者に順番に朗読してもらい、感想や意見を述べ合う、という形で進行しました。
参加者からのコメント
・男女の産み分けが一番ショックだった。宇宙に普通の人が行く世の中で、男性という種はそんなに偉いの?
・声を上げる女性の話を聞くと "それも差別なんだ" と思う。そんな自分(女性)がなんでかなと思った。
・会社での女性差別の場面に共感した。80年代の韓国:女性のお茶汲みが当たり前 → 90年代に男女の扱われ方に異議申し立て
・転職先を探していた娘が、技術職の面接で、30以上の女性はいらないと言われた。同じ女性からも今まで何をしてたの?と言われた。
・日本は自己主張が弱い。韓国の方が女性が声を上げる。
・看護学校の女子に日本の女性差別がこんなに酷いと言うも、腰が引けた反応が返ってくる。
・映画版を観て、日本の映画を観ているみたいだと思った。
自分で選んでおきながら、男性である自分にはやりづらいなと思って、批評的なことはほとんどしませんでしたが、当会にしては女性の参加者の比率も高く、韓国出身の方から現地での実感も踏まえたお話を聞けるなど、日韓のジェンダー差別の問題について作品を通して様々に話し合える機会になったと思います。
個人的には、参加者からの、こういう点は韓国ドラマを観るとよくわかる、というコメントをもらってから、韓流の沼にハマるきっかけにもなりました。さらに学んでいきたいと思います。(上原)