isao
誰も争いを望んじゃいない。
朝、夢を引きずって目が覚めると テレビはノイズを吐き出し カーテンの隙間からは 無情の挨拶が並んでいた たいていのことは大丈夫 最低の昨日にさよなら 愛こそすべてと音符が流れて グラノーラにミルクを注ぐと 香ばしい匂いがマグカップから 立ち上がり静かに消えた ぽっかり空いた昨日に しっかりとさよならを たいていのことは大丈夫 最低の昨日にさよなら
深夜 テレビを消して ベッドに大の字になり イヤフォンを耳にいれ iPhoneのミュージックを再生 ハチミツのような声が 天使の羽ばたきのような音が 頭から両手に 両足に駆け抜ける 天井の向こうで 月が微笑んでいた