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あなたは知っていますか?しまなみではなく【とびしま海道】を!〜夏前に瀬戸内の魅力を感じませんか?〜
広島県の尾道市と愛媛県の今治市をつなぐ【しまなみ海道】は教科書などにも、掲載されており、自転車の聖地とも呼ばれ、多くの人がご存知ではないでしょうか。瀬戸内海には多くの島々があり、香川県の島々は瀬戸内芸術祭としても有名で、岡山県の笠岡諸島はお笑い芸人の出身の島として有名になりつつあります。
今回、筆者の僕も旅し暮らした【とびしま海道】の魅力に迫ります。
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とびしま海道はどこにあるのか?
とびしま海道は、広島県呉市から橋でつながった島々で、本土側から下蒲刈島・上蒲刈島・豊島・大崎下島・平羅島・中ノ島・岡村島へ移動でき、岡村島だけ愛媛県今治市となります。豊島・大崎下島からは、斎島・三角島への離島航路もあります。
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離島はアクセスが悪いと旅先として懸念されがちではないでしょうか。とびしま海道は橋で繋がっているので、そんなことありません。新幹線の広島駅から約2時間で行くことができてしまいます。道中には、かつて軍港で栄た呉があり、瀬戸内海を楽しみながら移動することができます。
また、とびしま海道の楽しみ方は、船旅、チャリ旅で旅先や行き先を自由にカスタマイズすることができます。
しまなみ海道と違い、とびしま海道の島の規模は小さく、移動中の道路は島の外周にあります。自転車でも車でも海をまじかに感じながら移動することができ、ふっと一息ついて海を眺めて休憩することも。
離島航路だけでなく、本土の歴史的町並みのある竹原・しまなみ海道の大三島・四国の今治市内とつなぐ3つの船があるのも特徴です。橋がつながる以前は、尾道や広島市内への航路もありましたが、橋ができたことで、船の航路は減少傾向にあります。
長々と移動の話だけになっているので、そろそろ本題へ。
①食を楽しむ
広島の食を楽しむ「広島風 お好み焼き」
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広島県はお好み焼きの聖地でもあり、とびしま海道にも、島の至る所にお好み焼きを食べれるお店が営業しています。広島のお好み焼きはクレープのように薄く鉄板に伸ばした生地にキャベツを盛り、麺と一緒に焼くスタイル。
たくさんある全店を食した僕がオススメするお店は、豊島にある「お好み焼きまりちゃん」です。
元々漁師だった店主のまりちゃんが、漁業の不作を感じ始め、お好み焼き屋を開業したのが始まりのお店です。元漁師、漁師町にあることも影響してか、方言は少し強めなので、訪れる際は、少し心の準備をお願いしますね。
メニューは、お好み焼きの“そば“か“うどん“があるのですが、「うどんよりそばの方が美味しい」とまりちゃんが言うので、僕は“うどん“を食べたことがありません。お好み焼きのほかに、豊島ラーメンもあります。豊島名産のタチウオの出汁が使われたラーメンで、島でラーメンが食べるところは中々ないので、ありがたいことです。
まりちゃんはホスピタリティの塊で、お好み焼きの後には、コーヒーを無料でいただけます。夏にはアイスコーヒー、冬はもちろんホットコーヒーで。
「どっから来たんか」と話しかけて旅を労ってくれるまりちゃんへ、ぜひ会いに行ってくださいね。
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柑橘で栄た島の「甘夏」
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とびしま海道は、みかんを始めとして、柑橘栽培で栄た島です。昔は、島の山は全てみかん畑だったそうです。農家さんは減りつつありますが、今でも美味しい柑橘が栽培されています。
夏前の5月〜6月は甘夏のシーズンで、瀬戸内海の温厚な陽射しで育った柑橘はとても美味しく仕上がっています。レモン栽培も盛んなので、美味しいレモンも手に入ります。
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海沿いの道には、柑橘類の無人販売や販売所もあり、都会のスーパーの半額くらいの価格で新鮮な柑橘、レモンを手に入れることができます。新鮮な果物はお土産にもってこいです。
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②自然で遊ぶ
自然を感じるアクティビティ「SUP」
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瀬戸内海の海は、なんといっても、流れが穏やかなんです。水面が鏡なのかと錯覚されるくらいに。そんな穏やかな海でマリンアクティビティを楽しみませんか?
海岸で泳ぐもいいですが、ぜひSUPをオススメします。流れが穏やかなので、初心者でも立って乗りやすく、余裕を持って海の上で過ごすことができます。
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上蒲刈島の蒲刈B&G海洋センターでは、SUP道具を持っていない人もボードをレンタルすることができます。一緒にやさしいガイドさんが海の冒険をアテンドしてくれます。
海をまじかに「サイクリング」
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冒頭でも、お伝えしたのですが、海がほんとに近いんです。のんびりサイクリングしてオススメのスポットを見つけませんか?各島、のんびり走っても1時間くらいで1周できて、島の外周は坂道もありません。ただ、島の間を結ぶ橋だけは、頑張って登ってくださいね。
下蒲刈島にあるコテージ梶々浜では、自転車をレンタルすることができます。車種にも電動自転車からクロスバイクまで色々あるので、ご自身の体力と相談してみて選ぶことができます。
配車や乗り捨てにも対応してもらえるので、乗りたい場所で借りて、各島のスポットで返せるので、港まで乗って島の移動を楽しむのもオススメです。
③文化を感じる
文化を感じる町並み「御手洗」
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江戸時代に港町として栄えた御手洗は、平成6年に重要伝統的建造物群保存地区として国から選定された貴重な場所です。CM、映画のロケ地にもなったりと、とびしま海道の中では、1番知名度のあるエリアで、島のマドンナのような存在ですね。
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歩いていると、時代劇の世界へタイムスリップした感覚になります。毎年ゴールデンウィークには作家さんの作品などが展示され、江戸の賑わいを取り戻します。ゆっくり町並みをみたい人には、土日よりも平日がオススメですね。人の多さが全然違います。平日はお店が空いていないことが多いので、建物の外観を楽しむことに専念してくださいね。
海を見渡す「展望台」
各島に展望台があり、瀬戸内海を見渡すことができます。山の上にあるので、展望台はへは、車での移動をオススメしますが、何日か滞在するなら、散歩がてら歩いて登ってみるのも気持ちがいいものですよ。展望台への道はコンクリートで舗装されているので、迷わず行くことができます。
岡村島のナガタニ展望台は、先ほど紹介した御手洗の景色、しまなみ海道を見ることができます。
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あなたのお気に入りの島を見つけて見ませんか?
各島で文化や生業が違うため、家の作りや集落ごとの雰囲気が異なっています。訪れた島でお気に入りの瀬戸内海の島を見つけてみませんか?
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最後に、移動手段の情報を掲載
ぐるりとびしま七つ橋さんのサイトは、とびしま街道へのアクセス方法の情報が集約されています。
JR 広駅で下車し、バスで上陸 「瀬戸内産交株式会社」
<バスの時刻表>
https://www.city.kure.lg.jp/uploaded/attachment/42454.pdf
竹原港から船で上陸 「土生商船グループ」
しまなみ海道の大三島の宗方港から船で上陸 「大三島ブルーライン」
愛媛県今治市から船で上陸 「せきぜん渡船」