8月13日、お盆の入り。
迎えダゴにはダゴの葉がいるんだったと思い出し、
夜明けとともにダゴの葉を探しにいって。
見つけられずに帰ってきて
とりあえずパタパタ、いろいろ作っていたら
ご近所さんと、伯母から、あいついで団子が届く。
「お母さんに供えて」
その気持ちが、本当にありがたい。
迎えダゴは平たいお団子。
精霊様がゆっくりと座りやすい
座布団をイメージしているとかいないとか。
この世とあの世はきっと
愛でつながっている。
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お盆のお参りの合間で、
ご先祖様をお迎えするためのあれこれをしつらえた。
足の速い馬に乗って早く帰って来られるようにとキュウリで「精霊馬」をつくり。西方浄土へ戻られる際にはゆっくりのんびりお帰りくださいという思いを込めて、ナスで「精霊牛」をつくるのだ。
実はこのために今年は、ナスを育てるところからはじめた。花が咲き、小さな実がなって、ちょっとずつ大きくなるのが嬉しかった。お盆には理想のサイズになりそうだと思っていたのだけれど、先週帰ってきたときに、ナスは跡形もなくなっていた。長雨と日照不足の影響か、あるいは飢えたカラスのお腹を満たしたのか。そういえば、カボチャもなくなってたっけ。
しかたがないので急遽、見つけたナスは長ナスで。ダメもとで作ってみたら、こりゃ、どうみたって牛っていうより、ナマコかドラゴン(笑)こんなんじゃ、「のんびり帰る」なんてこともできないよなーと思い、母の幼なじみに電話したら、「うちも今年はなかとよね」と言いながら、なけなしのナスを7本も届けてくれた。ありがたすぎる。クリスチャンが育てたナスを、仏教のならわしにつかうって、シュールといえばシュールかもしれないけれど、これがわたしの故郷。どうだ、寛容だろw
ちなみに、子どもたちによる厳正なる審査の結果、選ばれたのはこちらのナス。なかなか牛っぽくなってない?しかも草を食んでる。食べることが大好きだった母と父を乗せるのにちょうどいい。道草食いながらゆっくり帰ってくれるはず。
夕刻には親や先祖の霊たちが道に迷わぬようにと、提灯を灯し、玄関先で迎え火を焚く。さてさて、みんな無事に帰ってきてくれたかしら。
そんなことを思いつつ、両親の位牌の前にビールを置いて乾杯した。
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