高まるPFAS訴訟の潮流: 3M、1.8兆円で和解
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ペルフルオロアルキル物質(PFAS)関連の訴訟の波が全米に拡大しており、多国籍コングロマリット企業である3M社が1兆8000億円の和解金で合意した。
PFASは、環境や人体に残留することから「永遠の化学物質」とも呼ばれ、がん、甲状腺疾患、免疫系の問題など、さまざまな健康問題に関連している。これらの化学物質は、こびりつきにくい調理器具から消火用泡まで、幅広い製品に使用されており、その広範な使用によって全米の水源が汚染されている。
PFASの主要メーカーである3M社は、これらの化学物質に関連する数多くの訴訟の渦中にある。同社は何十年も前からPFASの危険性を知りながら、その情報を一般市民や規制機関に開示しなかったとして訴えられてきた。
今回の1兆8,000億円の和解金は、現在進行中のPFAS訴訟において最大級のものである。この和解金は、PFASに暴露された人々の医療モニタリングや汚染された場所の浄化にかかる費用に充てられると予想されている。
しかし、これで3MのPFAS関連訴訟が終わったわけではない。同社は、ミシガン州での大規模な訴訟を含め、全米でまだ数多くの訴訟に直面している。
米国におけるPFAS訴訟の拡大は、これらの化学物質が人の健康と環境に与える影響に対する認識と懸念の高まりを反映している。PFASの危険性についてより多くの情報が明らかになるにつれ、その製造と使用に責任を負う企業に対する法的措置がより多くとられるようになるだろう。
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