確からしい情報の見極め方
確からしい情報の見分け方
間違った情報、ワザと間違って捉えられるような情報が世界には溢れています.
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シミはこの薬を塗れば消えます
嘘の情報はとめられません.利益を得るためなら,手段を択ばないひとがたくさんいます.
利益はお金だけとはかぎりません.
センセーショナルな情報を流して注目・関心を得ることも利益です.
新型コロナワクチンにはマイクロチップが入っているとかマスクしなくても新型コロナはうつらないといった情報が流れたことがありましたね.
これらは,一次情報でしょうか.二次情報でしょうか?
こちらを参考に考えてみてください.
回答
ハイ,もうどちらも一次情報源はアクセスできないでしょうし,二次情報源でもないレベルですね.
情報の信頼性のランク:専門家の意見は最下位
確からしい情報を手に入れたければ一次情報,その中でもさらにランクがあります.
例えば個人の体験談や感想レベルでも一次情報になるわけです.
下の図の一番下は専門家の意見となっていますが,こちらにあたります.
世の自称専門家やテレビのコメンテーターはこちらで,専門家(研究者)でもない人の体験はもっともっと下の方ですね.
無作為化比較試験以上を読もう
誰が同じ条件で測定しても同じ結果になる,というのは信頼性がありますね.
そして多数の人を客観的な観察・測定した結果のほうが一人の人を観察・測定するより信頼性がある.
さらに,バイアスをできるだけ減らしたくさんの条件を前もって設定し,実験した結果のほうが信頼性がある.
上の図の無作為化比較試験がこれにあたります.
母集団を反映したサンプルを無作為に治療をするグループ,しないグループに割り付けるのが無作為割付です.
理由はグループの中のひとたちのかたよりを偶然にまかせることにより起こりにくくするのです.
できるだけ厳密にバイアスを取り除き洗練された実験は美しいですね.
こういった無作為化比較試験の結果たちをまとめたものがその上の系統的レビュー(メタ分析)です.
できればこのあたりを批判的吟味できるようになると世の中の多くのことの本質が見えるようになると思います.
仲間内で趣味の論文抄読会をやっているのですが,謎解きゲームみたいで楽しいですよ.