見出し画像

少し昔のこと、2024年の大晦日。

生徒さんのお父様が来日。ということで、思い切りオシャレをしてお寿司屋さんへGO。(もちろん香水はしてません。大粒のパールの指輪とネックレス。)お寿司屋産へのリスペクト。


お酒は、「お寿司に合わせていただけますか」とマリアージュをお願いする。どんなネタが出てくるかわからないし、先方の手の内が見たい。

で、写楽(福島)。
向こうもこちらの好みを探っているのか、無難。
写楽は、バランスが良く、スッキリ後味のキレがいいお酒。

さて、最初は真鯛。少し熟成感あり、ねっとりした舌触り。西は新鮮さを重視、歯ごたえを味わうのだけど、東の人は熟成させたり一手間加えるのが好きだな〜などと思ってみたり。

ヒラマサ。ココはブリをリクエストしてたんだけど、仕入れの具合で手に入らなかったそう。年末なんでしょうがない。
もちろんブリよりアッサリ。ハマチ(大きくなるとブリになる)と味がよく似てる。程よい魚の脂。ただ歯応えがゆるい。養殖だな、きっと。

刺身。
甘エビ、赤身、ホタテとトビコ。
甘エビとホタテは弾力があり、噛むと味が口の中に広がる。特に甘エビは身がブリブリして味が濃い。

ただココまできて思ったのは、

ネタはどこ産なの?

お寿司屋さんのカウンターに座るのは、ご教示いただく事が前提。悪い店じゃないけれど、なんか落ちつかないと思ったら、白人の4人組が来店。

コチラに気を利かす余裕がないということか。


左から、イカの醤油漬け、柚子の入ったポテトサラダ、こんにゃくとガンモ。ここは箸休め。イカはコリコリして美味しい。新鮮なんで、この店で漬けたと思われる。


もうインバウンド白人の英語接待に翻訳シート見ながら大騒ぎ。

次のお酒は日高見(石巻)。

コレは美味しい。口の中でパチパチと弾く感じ、スッキリと柑橘系の香りと味が広がる。

石巻が誇る魚介に会う味

納得です!!

さて、握りに戻る。中トロ。口に入れると脂がとろける。大トロかしらと思うくらい魚の甘さが余韻を残す。

こちらはサワラ?(忘れました)淡白な中にも噛むと魚の甘さが口の中に広がる。

そう、私は白身が好きなんですよ。

この下は?(忘れました)白身特有の噛むと後から出てくる上質な脂、意外や噛みごたえがある。

ちょっと味変で鮑、穴子、お浸し。軽く煮た鮑、東京にしたら軽めの味付け。薄く甘味を含んだタレにくぐらし甘いタレを敷いた揚げた穴子。お浸しは出汁を含ませて油揚げに吸わせている。この中で一番美味しいのは野菜。

さて、今日のハイライトは雲丹の食べ比べ。

時計回りに、塩水雲丹、紫雲丹、馬糞雲丹。

塩水雲丹は普通に雲丹、特別なコメントはできない。
この紫雲丹は、何日か経っているんだろうか。洋食のソースにした方がいい。(年末だから市場が機能していないのかもしれない。しょうがない。)
馬糞雲丹。基本的によく出てくる紫雲丹より馬糞雲丹の方が、味が濃いんで好み。一般的に香りが高いと言われているけれど、この雲丹はそこまででもなかった。(年末だからしょうがない。)

でも、これだけで5000円近くするんだから、年末とはいえど苦言を述べてもいいんじゃね。

大トロ。これは美味しい。上質の脂。口の中に素早く広がる旨さとさっと消えゆく脂。魚の脂って本当に甘いですね。この大トロで初めて先に出てきたのが中トロだったことに気づく。

さて、脂には船中八策(高知)。魚食いの我が家では、マグロや鰹は肉扱い。食べ応えがある魚には、キリリとしたキレのいい酒がよく合う。

そして車海老。どこのものだろうか。今回、一環としてどこのものか言わない寿司屋さん。その辺の情報や蘊蓄(うんちく)が聞きたくて寿司屋のカウンターに座る。ということで遺憾である。

車海老は甘くて美味しい。

はい、白身の王様 "ノドグロ"。皮と脂みを堪能させたいからか、炙りにすることも多いけれど、私は "生" が好み。(年末だからしょうがない。)

豆乳の茶碗蒸し。これは美味しい。卵が入っているのかわからないけれど、液体に近い茶碗蒸しは柔らかくて新鮮。豆の香りが広がる。人生で一番美味しかった茶碗蒸し。

赤身の漬け。身がしまってて噛むと味が広がる。いい仕事をしてる。


ここでしめ鯖。この〆め具合もいい塩梅。青魚が意外や新鮮なまま。

最後に卵、焼き穴子、細巻き。卵はカステラのようなお味。締めとしてちょうどいい。




今回思ったのは、やはり

寿司は馴染みの店で!

一見さんだと寿司屋もお客も相手を探りながら。またインバウンド系だと値段はお高くサービスは流れ作業。こちらは、年末にしては特別価格でもなく、非常に良心的。ただ寿司屋のカウンターというのは、

1 ネタはどこ産か
2 魚のうんちく、どのように食べたら美味しいか
3 酒とのマリアージュ(これは良かった)
4 魚の旬についての講釈

客は高いお金を出してお勉強にくるのです!!!

上記は重要、フレンチやイタリアンとは違う!(こちらは、ワインの講釈が欲しい。料理以上のお金を酒代に払うわけだから)

追記
今年は、食レポのレベルをあげる。寿司の表現、こちらを参考にします。


お店の情報はコチラ ↓  観光地ど真ん中なのに値段はインバウンドでない。お得です!


いいなと思ったら応援しよう!