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【7曲目】大好きな人/STU48

今回は、2019年にSTU48の3作目のシングルとしてリリースされた「大好きな人」を紹介します。

この曲は、、、イントロが流れるだけでうるっと来てしまいます。
「大好きな人」というタイトルですが、この曲はその大好きな人との別れを決めて見送る人の気持ちを歌った歌です。

悲しい気持ちを一生懸命抑えて、別れる人を応援しようとする歌詞になっていて、爽やかで切ない楽曲です。

いつか君が話してくれた
夢の続き 気になっていた
キラキラしたあの眼差しを
この街出ても ずっと忘れるな

作詞:秋元康, 2019年 STU48「大好きな人」からの引用

こちらは2番のAメロの歌詞です。
夢を追いかける彼女との別れを決意する恋愛ソングとしても解釈できますが、どちらかというと卒業を決めたアイドルを見送るファン(やメンバー)の気持ちを代弁していると解釈したほうがしっくりきます。
応援しているメンバーの卒業は、突然で、しかも好きなまま目の前から去っていくわけですから、とても辛いものがあります。

別れの理由は説明つかない
いつか君が言ってた夢が叶う それだけで
涙が報われる

作詞:秋元康, 2019年 STU48「大好きな人」からの引用


サビの最後の歌詞について、
1番では「涙が止まらない」なのですが、
2番では「涙が報われる」
そして最後のサビでは「涙よありがとう」に変化します。
主人公の間で徐々に気持ちが変化し、悲しいけれど彼女が決めた道だからと現実を受け入れ、ポジティブに捉えようとしているのがわかります。

でも 大好きだから 無理に微笑もう
どんな悲しみよりも 愛は強いんだ
WOW WOW
大好きな人 しあわせになれ!
僕は海に向かって大声で叫んだ
涙よ ありがとう

作詞:秋元康, 2019年 STU48「大好きな人」からの引用

「大好きだから無理に微笑もう」
でもやっぱり実際は、強がりなのかもしれません。

「大好きな人 しあわせになれ!」
だけど悲しみをこらえて、愛を信じて発したこの言葉は見送る側としての強い覚悟を感じます。
どんな場面でも、別れはいつも見送る側が寂しいんですよね。

そしてこの曲のMVで気になったのが、ある歌詞での振り付け。
1番の「涙が止まらない」という部分の振り付けは、目の下に手を当てて、涙を流す時の「悲しい」を表すポーズですが、曲の終わりは敬礼のポーズになっています。
同じ手の形だけど、手を当てる場所によってこんなに意味が変わってくるのですね。
敬礼ポーズから涙をぬぐうようなしぐさで曲が終わることから、おそらく歌詞にある心情の変化を意識して考えられたのだと思います。

この曲のMVは、48グループ初の船内劇場として、当時就航したばかりのSTU48号の中で収録されています。残念ながらSTU48号は新型コロナウイルス等の影響で、わずか2年で幕を閉じることになりました。
船内劇場の就航は前代未聞なだけに前途多難でかなり無謀な挑戦だったといわれています。わずかな期間ではありますが、就航まで漕ぎつけたスタッフやメンバーの努力の結晶であるSTU48号が、このMVの中でいつまでも残り続けてくれるといいなと思います。

今回は以上です!


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