それ重要ですか?好きか嫌いかでよくないですか。
コロナ禍での新しい挑戦。2号店3号店のオープン準備に邁進する「鮪のシマハラ」です。
コロナ前後で、選ばれる居酒屋の条件は大きく変化する。最近よく耳にします。私もそう思います。人との接触が減る社会で、「わざわざ行きたい居酒屋」でありたいと思います。
では、「鮪のシマハラ」はどんな居酒屋であるべきか?これはもう単純に「マグロの魅力を伝える」居酒屋です。もっと踏み込んで言えば、「マグロの魅力を伝える私たちの生き様」で繁盛する。そんな居酒屋です。島原がマグロで想いを伝える店なので「鮪のシマハラ」です。屋号にすべての覚悟を込めてあります。
そうするとこんな意見をよく頂戴します。「それは大変だ。一番のマグロを仕入れられるコネクションが必要だね。目利きも。そもそも島原さんのマグロは一等なの?」
う~ん。それ重要ですか?好きか嫌いかでよくないですか。
何度もお伝えしていますが、「鮪のシマハラ」に一等のマグロはおいてないです。他社さんに真似できないようなマグロ仲卸さんとのコネクションもありません。
「好き」だけです。はい。マグロが好きなだけなのです。下手の横好きです。私の父はマグロ延縄漁船の船頭です。よくマグロを食べて育ちました。私の背骨はマグロでできている。本気でそう思っています。そして中国で始めたマグロビジネスは、逃げ続けてきた私の人生を激変させ大きな大きな自信を与えてくれました。マグロに足を向けて眠れません。
こんな魅力あふれるマグロを皆さんにも知ってもらいたい。いい歳したおっさんが集まり、好きなマグロを紹介するだけで大きく成長する。その物語が人とお金を巻き込んでいく。その様を表現したい。それだけなのです。
だからもう築地や豊洲のどこそこのマグロがすごいとか、どこそこ産の天然マグロじゃないとダメだとか、そういうのはどうでも良いのです。
新店オープンにあわせて、お付き合いのある仲卸さんと新しいマグロの選定を進めています。より皆さんにマグロを楽しんでもらえる加工方法を再研究しています。
ここでも目利きの力なんてありません。私が好きかどうかそれだけです。現在私たちの主力であるアイルランド産天然本マグロも感覚だけで選びました。競り場や加工場でアイルランド産本マグロがオーラを放っていました。「俺を選んでくれ。絶対、みんなを満足させてやる。」そんな気迫を感じました。なんかもう艶っぽいんです。ピカピカしてます。大好きです。
そんなイケメンなマグロを紹介したい。だって大好きだから。あとはこの値段なら皆さんも嬉しいだろうなぁ。よし、アイルランド産天然本マグロ刺身盛合わせ」一人前1,380円。こんな調子です。
これ「鮪のシマハラ」に来たら絶対食べてください。アイルランド産天然本マグロ「赤身、中トロ、カマトロ、鉢の身」を盛り合わせてあります。
正直に言えば、天然ならではのロットによる品質の違いに苦しめられています。毎回100点ではありません。それでもすべてに気持ちを込めています。日本から約10,000㎞。想像もつかない大海原から届く最高の贈り物の魅力を余すところなく伝えたい。競り場で訴えかけてきたマグロ自身の想いを無駄にしたくない。マグロに携わるすべての人たちの想いを込めてあるのです。
もう十分じゃないですか。大好き。十分ですよね。もちろんすべてのお客様がこのマグロを評価してくださるわけではありません。それはそれでよいのです。単純にマグロに賭ける私の力不足です。次回は喜んで頂けるよう今日もマグロに語りかける。道半ばです。だって好きなだけ。下手の横好きですから。
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