時給1,500円から考える適正価格。新店舗「鮪のシマハラプラス」予約受付中⑤。
新店舗の告知にからめて、大切なアルバイトさん給与のお話
鮪のシマハラのアルバイトさんの時給は1,500円です。22:00以降は深夜給が25%上乗せされます。はい。この人手不足の時代に私たちは、アルバイトさんの採用に苦戦していません。
ただ1,300円で募集をかけていた時代はそうではありませんでした。月に数万円で募集を掲載しても、応募者がゼロでした。採用者がゼロではなく、応募者すら一人もなかったという意味です。
たった200円です。時給をたった200円あげただけで応募者が殺到し、すべての方を採用することは難しい状況です。私たちのアルバイトの中心は学生さんです。学生の皆さんが、居酒屋の仕事は1,300円ではやりたくないけれども1,500円ならやってもよいという意思を示しているのだと私は理解しています。
そうであるならば時給はあげるしかありません。時代が人手不足であったとしても、わたしたち飲食店は一人ではできません。多くの人手を要するのです。
ではなぜ多くの飲食店が時給をあげられないのか。それは利益がでないからではないでしょうか。上げたい時給分が利益なのかもしれません。
私たち鮪のシマハラではディナー営業で平均3名のアルバイトさんがシフトに入ります。一人4時間労働として3名、トータル12時間です。
12時間×200円=2,400円 時給をあげた差額は毎日2,400円です。この金額が大きいかどうかはまた別の機会にポストしたいと思いすが、この2,400円すらあげられない理由は二つしかありません。
オーナーが利益を不当に独占しているか、適正価格を頂戴していないかのどちらかです。ほとんど場合が後者ではないでしょうか。
資材の高騰が激しい現在、私たち飲食店は原価の圧縮に血の滲むような努力を重ねています。どこの飲食店もそうだと思います。それでもカバーできなくなり始めています。そこはもう値上げをお願いするしかないし、もうそうなり始めているのは周知のとおりです。
人件費に関しても同じように考える必要があります。いままでの飲食業界の相場からアルバイトさんの時給を決めてはいけないのです。飲食が好きで働いてくれている大切な仲間に、それに見合った報酬を支払う。語弊を恐れずに言えば、お客様のコスパ重視の要望に応え続けるために、大切な仲間を長時間安い給料でこき使ってはいけないのです。
仕入れも家賃も相場はほとんど同じです。どの飲食店でもさほど違いはないと思います。適正価格を頂戴していない場合、もう削る部分は人件費しかありません。給与をさげるか、同じ給料で長時間働いてもらうしかないのです。
私は新店舗「鮪のシマハラプラス」も含めて、運営する店舗の適正価格を考え続けています。大切な仲間が仕事に誇りを持ち、いきいきと働ける給与と労働時間を考え続けています。
便乗値上げがしたいわけではありません。利益を独占しようとしているわけでもありません。鮪のシマハラ株式会社が持続可能でいられように、マグロの魅力を伝える仲間がもうこれ以上減らないように。私たちは適正価格です。適正価格を頂戴することから逃げません。そのスタートがアルバイトさんの時給1,500円なのです。鮪のシマハラは、大切な仲間と適正価格を頂戴する努力を続けていきます。
鮪のシマハラプラス
千代田区神田小川町3-1-19
10月1日オープン
予約入り始めています。まだの方はぜひ、島原に会いにきてください。
熱烈歓迎ですよ。