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TTP「徹底的にパクる」問題を考える。

 「TTP問題、徹底的にパクる問題。」私が身を置く飲食業界では非常に大きな問題であるとされています。

 爆発的ヒット業態が生まれると、同じような店舗があっという間に市場を埋め尽くす。飲食あるあるです。メニューに関しても同じことが言えます。どこかの店舗の人気メニューは、いろいろな店舗ですぐ模倣され真新しさを失います。

 私は、TTP「徹底的にパクる」が悪いことであるとは考えていません。個人でも組織でも成功する一番の近道は、上手くいっている人を真似ることです。同じようにやってみることです。人は無意識にもこれを実践しています。つまり、この問題が解決することはないのです。

 「鮪のシマハラ」はマグロのチェーン化一番乗りを目指しています。世にマグロの専門店は多く存在します。単なる専門店ではなく、マグロのチェーン化で、マグロ=ビジネスを定着させます。

 その過程において、「マグロって儲かるな。俺らもマグロやろうぜ。」という店舗が多く現われて欲しいと本気で思っています。

 先日、他店舗で「鮪のシマハラ」人気メニュー「レバニラ以上のマグニラ炒め」がそのままパクられていることを発見しました。本当に嬉しい気持ちになりました。「鮪のシマハラ」が認知され知名度が上がっていることが実感できたからです。

 どんどんパクられたいです。みんなにマグロを扱ってもらいたいです。「鮪のシマハラ」はそういう存在であるべきです。「それだと、後発の力ある大手に呑み込まれるんじゃないですか?」心配の声が聞こえてきそうです。

 心配ご無用。そんなヤワな商売はやっていません。何度でも言います。うちでしか扱えないマグロなんて存在しません。主力であるアイルランド産天然本マグロは、どなたが扱っても同じ本マグロです。仕入れ値に関しても大した違いはないと思います。またうちで展開するメニューも、どなたでも思い付くものばかりです。そうなんです。「鮪のシマハラ」なんて、誰にでもパクれて誰にでも再現できます。

 それではどうやって「鮪のシマハラ」を30億円のチェーン店にまで成長させるのか?答えは「想いです。」私たちのマグロの対する想いです。「同じマグロなら、シマハラのマグロが食べたい。」「品質が劣っていても、シマハラのマグロにはパワーがある。」そんな想いでマグロを扱っています。

 マグロが同じでも、メニューをパクられても、想いまでは真似できません。「鮪のシマハラ」のYouTubeでは、メニュー紹介や店舗紹介ではなく、想いだけを発信しています。もちろんファロワーも伸びません。視聴者が求めるものではなく、自己満足の発信を続けています。評価などされるわけがないのです。

 でもそれで良いのだと思っています。自己満足発信を3年続けた先に、「鮪のシマハラ」の強固な思いが認知される。私はそう確信しています。「マグロでガッツとやる。」とはそういうことです。ねっ、TTPなんて関係ないでしょう。


 

 

 

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