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I Recall, Therefore, I Am

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山あり谷ありの海外生活。今思えば毎日が自分を作る・伸ばすチャンスの場でした。チャンスをつかんだこともあれば、逃したこともある。そして今振り返ってやっと”あれがチャンスだったんだ”…
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2022年4月の記事一覧

メヌード、$3.99

ミネソタ州からコロラド州の大学に転校したときに一番うれしかったのは、朝玄関を一歩出ると目の前にロッキー山脈が広がる風景。 それまで住んでいたミネアポリスは "日曜日の新聞の上に立てば州全部が見渡せる”というジョークがあるほど平坦な街だった。 それでもミネアポリスは素晴らしいところでそこを去るのは本当に辛かったのだが、新しい家の前にででーーーんと構えているロッキー山脈を見た瞬間その辛さは消えた。 そしてもう1つの嬉しいことはメキシコ料理の店があちこちにあり、どこも安くて美味し

はじめてのおつかい(シマちゃん、30歳)

中国の大学で仕事を始めてからキャンパスを出る時は常に中国語が話せる外国人教師の同僚か英語を話す現地の教師と一緒だった。というのも私は全く中国語が話せず、1年限定の仕事(の予定だった)だということを理由に、特に学ぼうともしていなかったからだ。(*現在はアメリカ東で教師をしています) そんな私が2ヶ月ほど経ったある日、初めて一人でお使いに出た。 欲しかったのはパンとバターだ。 大学では3食とも職員食堂で食べていた。こってこての中華で(当たり前)美味しかったのだが、毎日毎日お米

記憶の中のギタリスト

現在進行形でとあるギタリストに夢中な私だが(夫ではない笑)、コロラドで大学院に通っていた時のボーイフレンドもプロのギタリストだった。(*現在はアメリカ東に在住です) といっても彼はクラッシックギターが専門で、市のオーケストラとコンサートホールで演奏することもあれば路上やカフェでなどでもよく弾いていた人だった。 初めて会った時も彼は自宅アパートの外階段で上半身裸で長い巻毛がギターに被さるほど頭を下げ、美しくギターを弾いていた。 もう20年会っていないが、時々彼のギターが聴きた