起業と在宅介護 どっちもやったる日記 Day6 2022年1月22日 「母の延命治療拒否事件」
実家生活6日目。
面会ができないはずなのに、大学病院の先生から呼ばれた。
術後の経過説明などは、すべて電話で済んでいたのになんで?
27歳の若い医師が出てきて、面談室に入った。要約すると、母親が治療拒否をして困っているので、家族から説得してほしいと。
「このまま逝かせてほしい」などと言って、食事を取るのを自らやめてしまっているとのことだった。
母は心房ブロック(心臓に鼓動をさせる信号が届かない部分ができる)という重度の心臓疾患だが、ペースメーカー装着によりほぼ普通の生活に戻れる。
しかし、歳をとって思い込みが激しくなってきている母は、
重い病気 ⇒ ⇒ ⇒ だけど治る
という流れに理解が追いつかないのだろう。
まぁ、治ることを信じられない気持ちもわかる。
「じゃあ先生、母に会って説得させてくれるんですね」
「それはダメです。コロナだから。面会はできません。」
なんなんだよっ( ̄ー ̄)
仕方がないので、電話のために病室の外まで移動してもらい、待ち構えて電話を繋ぐ。
「先生が困っているから、ややこしいことはやめなさい」
「ピンピンコロリのチャンスかと思ったの。糖尿病の体で82歳まで生きたから、もう充分よ。」
母が死にたいと思っているのはショックだったが、本人はあまり深刻に考えていないのもびっくりだ。
この話は延命治療拒否と安楽死の境目という、倫理的にも理解が難しいことなので、硬くなった母のアタマにとっては無理のない面もある。
しかし電話を繋げて1時間。話をしているうちに声が明るくなってきた。おそらくは人と会話することに飢えていたのだな( ̄▽ ̄)
こんなところにもコロナの魔の手が来ていたか。
「周りのひとが困るから、無駄な抵抗はやめて、生きることにしなさい」
「はーい。わかりましたー(^o^)/」
一件落着。
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ついさっきも武井壮さんがお父さんの週末期の苦しみについてツイートしてました。難しい問題ですね。
https://twitter.com/sosotakei/status/1492500362624143364?s=19
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