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コロナ後も変わらない本質を探して~「公務員の働き方デザイン」の裏側・向こう側#02~
「公務員が充実した気持ちでイキイキと働くことが、住民の幸せにつながる」という想いを込めて書いた拙著『仕事の楽しさは自分でつくる! 公務員の働き方デザイン』(2021年2月~学陽書房から発売中)。
実は、紙幅の関係で書けなかったこと、本で書いたことの真意、書くときに悩んだり苦労したことなど、お伝えしたいことがまだまだあります。
そこでそれらを《『公務員の働き方デザイン』の裏側・向こう側》と題して書いていきます。拙著を読んでくださった方もまだ読んでいない方も、公務員のキャリア論として、本を書くときの苦労話として、ご笑覧ください。
この本では、新型コロナウイルスのことには一切触れていません。
2019年の夏~冬~2020年春にかけて書いていたので、ギリギリ新型コロナウイルスの影響による「今後の働き方」という観点から書く(書き直す)ことも可能なタイミングでした。
同じ状況で「ポストコロナ・ウィズコロナで考えるべき『働き方デザイン』を書きたい」と、既に書き上げた原稿に手を入れたり、新たに書く原稿でもそのことを考慮する人がいても、不思議ではありません。
確かに世界中で猛威を振るい、日本でもこの影響を免れた人がいないくらい、あらゆる分野に大きな影響を及ぼしています。
最も大きな影響を受けた分野の一つが「働き方」。
もちろん公務員の働き方も例外ではありません。
そうであれば、『公務員の働き方デザイン』も新型コロナウイルスのことを考慮して書くべきことがあるのではないか。
確かに、それは一理あります。
新型コロナウイルスの影響による「今後の働き方」という観点から書き進めた(書き直した)方がいいのか?
実は少しだけそうした方がいいのかな、と考えた日もありました。
でも、私はそうしませんでした。
それは今回『公務員の働き方デザイン』で書いたさまざまな「働き方デザイン」が、これからの新しい働き方においても、変わらずに大切なものだから。
オンラインでの打ち合わせが増えても、自宅から職場のシステムにアクセスできるようになっても、地域の顔役に直接会う機会が減っても。
変わらず大切なことを、この本ではお伝えしています。
それを端的に表すなら
自分の人生を
自分の手でデザインする
大切さとその方法
それは、新型コロナウイルスの影響による制約下での働き方であっても変わらないし、変わらず大切であり続けることを集めて書きました。
だから、新型コロナウイルスのことを考えて書く必要はないと判断しました。
正直言えば、多少は不安もあって「新型コロナウイルスの影響も考慮して、手を入れた方がいいのかな」と、その時点で書いていた原稿を何度も読みなおしました。
でも、何度読み返しても、新型コロナウイルスの影響があっても、もしくはコロナ禍が明けて新しい世界に移行しても、本質として大切なことは変わらないし、ここに書いてあることはその本質に触れている。
だから、このまま書き進めよう。
そう肚を決めたんです。
むしろ「最近は新型コロナウイルスの影響で……」という記述を本の中に残すことで、5年後、10年後に手に取ってくださった方が「これが書かれたのは2020年頃なんだな……」「新型コロナウイルスっていつの話だよ」と受け取り、本質的なことを書いているにもかかわらず、古びた印象で伝わることを避けたいという想いの方が強かったです。
この新型コロナウイルスの猛威の中で、未来に残る何かしらを書いた人、今まさに書いている人は、本当に悩むと思います。
でも、どんなに悩んでも、このコロナ禍がどんなに大きな災厄だとしても、最後は「書き手が伝えたいことの本質が何なのか」に尽きます。
それを読み手が受け取るために、必要であれば最大限今の社会の状況に合わせた書き方をすればいいし、必要ない、むしろ邪魔になるのであれば流されることなく貫けばいいのではないでしょうか。
正解はありません。
だから、せめて書いている自分が納得できるものを。
皆さんは、いかがお考えですか?
★ご案内★
2021年2月に初の著書を出させていただきました!
主に若手公務員を対象に「公務員が充実した気持ちでイキイキと働くことが、住民の幸せにつながる」という信念のもと、「自分の人生のハンドルは自分の手で握ろう」というメッセージを込めて書かせていただきました。
そのあたりのことは、こちらの記事でもお伝えしています。
よろしければお手に取っていただけたら嬉しいです。
また拙著に関連する記事はこちらのマガジンにまとめて掲載していますので、併せてご覧ください。
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