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映画「マイクロプラスチックストーリー」備忘録。

GW中、逗子映画祭のお手伝いをしたのですが、そこで上映されていたマイクロプラスチックストーリーという映画の備忘録です。

プラスチック、何がだめなの?

プラスチックを発明したのは、レオ・ベイクランド。
正規の大発明で表彰もされたが、彼はプラスチックの最大の欠点に気付かぬまま、生涯を閉じた。
「一度作ってしまったプラスチックは、一生消えない。」

プラスチックはどうやって海に流れてしまうの?

家庭からの排水は、下水を通って下水処理場に辿り着くが、
雨が降ると、道にポイ捨てされたプラスチックゴミが合流式下水道に流されて海や川に行き着いてしまう。 
(この合流式下水道は、日本では191の都市で採用されている。)

紫外線で脆くなるプラスチック。
波や砂で砕けて、マイクロプラスチックになる。

海に流れ着いているマイクロプラスチックの種類

レジンペレット
プラスチック製品の元になるもの

マイクロビーズ
歯磨き粉や液体石鹸、ピーリング等で入っている

マイクロファイバー
化学繊維の洋服から抜け落ちたもの。

マイクロプラスチックの現状とこれから

全ての海から、マイクロプラスチックが見つかっている。
ニューヨークも、地球上で最も美しいはずの北極にも。
南極の雪や氷の中からも、海の一番深いところにも。
日本の海には、世界の海の平均の27倍ものマイクロプラスチックがあると推定されている。

既に海に流れてしまったプラスチックは、海の中でもっともっと小さくなり、漂流し続ける。小さくなったプラスチックを回収することは、もう不可能に近い。

プラスチックがもたらす影響 
海に流れ着いたマイクロプラスチックを、動物プランクトンが食べている。
そのプランクトンを小さな魚が、そして大きな魚が食べていく。

海にいるほぼ全ての魚から、マイクロプラスチックが見つかっている。
そして、世界中の研究者の調べによると、
はちみつ、塩、ビール、貝、ペットボトルの水や水道水、空気中やほこりにも!マイクロプラスチックが含まれている。
人間からも、8人中、8人の人間の排便からマイクロプラスチックが見つかっている。

そもそもプラスチックとは

石油などの化石燃料からできている。
そこに色をつけたり、曲げやすくしたり、長持ちさせたり、割れないようにするために、たくさんの化学物質が加えられている。
そういったものをお店で買うときには、成分は記載されていないので、毒性があるかもしれない。

マイクロプラスチックは、海に入ると、水中にある他の化学物質を引き寄せる。
農薬や、燃えにくいようにする化学物質を、磁石のうようにくっつく。
海にある全てのマイクロプラスチックには、こういった化学物質がついていることがわかっている。

マイクロプラスチックの中で一番多いものは、マイクロファイバー


衣服から、カーペットから、魚を取る網から。
世界中の衣類の60%は、ポリエステルなどの化学繊維からできている。
つまりプラスチックからできている。

マイクロファイバーは、選択のときに、服から抜けて流れ出す。
マイクロファイバーはとても細いため、下水処理場をくぐり抜けて、川や水路に流れ出てしまう。
さらに乾燥機の排気口からも空気中に出ていく。
化学繊維の服を着て動き回るだけでも、空気中に繊維くずが抜け落ちていくので、収集がつかないほどになっている。

私たちがマイクロファイバーを出さないために、今すぐできること

・洗濯の回数を減らす(無駄に服を買わない)
・水で洗う
・乾燥機ではなく自然乾燥させる

私たちはようやく、マイクロプラスチックは海だけではなく、自分たちも食べていている事に気づき始めた。

ポイ捨てしない、綿の服を着る、
それだけではもう手遅れになってしまっている。

食品の梱包の方法を見直さなければいけない。
私たちは、一度だけ、そしてひとときしか使わない梱包された食品を商品することで、毎日プラスチックゴミを排出している。

学校給食のプラスチックゴミも、環境汚染の原因のひとつになっている。

プラスチックは、作られる始まりから、捨てられるその先の、全ての家庭で、環境汚染の一部になっていく。
石油など化石燃料を燃やす事で、気候変動に直接加担し、繋がってしまう。

石油、石炭、天然ガス
これらは全て化石燃料。
 
もうリサイクルするだけでは、足りない。
プラスチックそのものを、作らないようにしなければならない。



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