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103.朝起きたらメガネがなかった話

ここ最近で、私が最も衝撃を覚えた出来事が、朝起きたらメガネがなくなっていたことだ。ずっとコンタクトレンズを使ってたのが、ドライアイになってメガネに変えて6〜7年。メガネ生活にもまぁ慣れて、最近ではパソコン用メガネまで使ってメガネライフを満喫中、メガネ上級者(!?)と思っていたのに。

結構な近眼で、メガネなしでは手近の20cmより向こうは何も見えない。本やスマホを見る、パソコン作業、お風呂に入る、寝る、以外ではいつもかけており、決まった場所でしか外さない。決まった場所の決まった位置にしか置かない。
ただ、やっぱり人間だもの。去年の夏フェスでは、メガネのまま最前列のどセンターでライブ参戦という荒技をやってのけたり(メガネが少し歪んだw)、つい先日も寝っ転がって本を読んでて、起き上がった拍子に踏んづけたり(メガネがめっちゃ歪んだw)、いろいろやらかしてはいる。

去年のジャイガでは、久しぶりに最前列が取れた

以前に、メガネ歴が先輩の同僚から「メガネを探すためのメガネを置いておくと良い」アドバイスされた。我々のような近視の民は、一度置き忘れると風景に溶け込んだメガネを自力で探すのが困難なので、決まった場所にスペアのメガネを置いておいて、それをかけて探すというのだ。私も洗面所の棚に古いメガネを「メガネを探すためのメガネ」として置くようにした。

で、数日前に朝起きたら、枕元にあるはずのメガネがない。「パソコン机に置いたまま寝てしまったのかな」とリビングの机を見るもない。もしかして風呂場前?…にもない。枕元、リビングの机、脱衣所、普段この3か所以外にメガネを外して置くことはない。何度か確認したのち、「メガネを探すためのメガネ」も動員し、捜索範囲を広げよく探索したが見つからない。

ひょっとして、泥棒?「鬼平犯科帳」に平蔵の寝所の父の形見のキセルを盗みに入った盗賊がいたではないか。しま子の寝所に踏んづけて歪んだメガネを盗みに入った盗賊がいたのやも。または今回は下見で、次に何か金目のもの(何かあったっけ??何も思いつかないけど)を盗みに来るリハーサル?
…私は鬼平でもないし、財布は手付かずだし、盗む価値のあるものもないし、泥棒案は却下ということで。

そういえば、ミス・マープルの言ってた、「エリオットの店で買った小エビ2ジルが影も形もなくなった」って話、結局どういうことだったんだろう?などと考えながら、いくら探しても見つからないので、一旦諦めて「探すメガネ」で過ごすことにした。

会社で、パソコンに不具合が出た時に「私、何もしてないです!」て言うオバサンがいたけれど、「何もしなければ何も起こらないのであって、何かはしたであろう」と心の中で思っていた(たまに口に出してたかもw)。本人的には「いつも通り使っていただけで、不具合になるようなことはしていない=私、悪くない」と言いたいのだと思うけど、どのような作業をしている時にどんな不具合が出たのか確認しないと話が進まないよね。

我が家は私1人だし、泥棒案を却下したら、何か変わった自然現象でもない限り、メガネが忽然と姿を消すはずがない。私がどこかに置いたに違いないのだよね〜。ある意味、私がこの2LDKの神であり、何をどうするかすべてのことに決定権、実行権があるんだな〜などと思ってしまった。賃貸だけど。

その日の夕方、ヒモか何かを探しに、趣味グッズ置き場と化している部屋に入ったら、手芸用品を片付けた時に出た分類不能品一時おき箱に、歪みメガネが突っ込んであるのを発見した。なんでこんなところに!?昨日酔っ払ってなかったよね?アタシ。

記憶をたどると…
この頃暑くなってきて時々エアコンを入れているが、エアコンは切ってもしばらく送風が続いてちゃんと切れているかわからない。寝る前にリビングと趣味部屋の二部屋を冷やしているエアコンが切れたか、寝るためにいったん外したメガネをかけて、ランプの点灯が「運転」でなく「内部クリーン」になっているか確かめて、寝室に戻る時に無意識でメガネを外して、なぜか分類不能箱に突っ込んだみたい(やっぱり酔ってたのか)。全能の神は何をするかわからないのである。

あるはずのものが見つからなくてキツネにつままれた気持ちでハテナ、ハテナ、と半日過ごし、なんでこんなとこにあんねん!?ってところで発見してさらに不思議な気持ちで、しかも全部自分のせいだ、ってことが面白くて強く心に残ったのでした。

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