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019.大阪建築散歩〜高島屋・松竹座・大丸〜

久しぶりに難波〜心斎橋を歩いた。働いている時は、大阪(梅田)乗り換えが多くて、どちらかというとキタ文化圏の住民だったので、アメ村や堀江で遊んでいた学生の時ほどは足が向かなくなっていた。
大阪は、東京や京都と同じく古い街なので、古い西洋建築物が多い。長い時間をかけて街に溶け込みながら、不思議な存在感を放っている。


なんば高島屋の前が「なんば広場」になっていた

2023年の11月より高島屋の前が広場になった、とニュースで知ってはいたのが、初めて行った。広々していい感じ^^
地下鉄難波駅直結の大きな老舗百貨店、大阪タカシマヤ。若い頃はよく買い物しました。公式ページによると、昭和の初め頃に建てられ増床・改装されている模様。


昔の新歌舞伎座。今はホテル?

タカシマヤから御堂筋を心斎橋方向に歩くと、左手にすぐ見える、めちゃ目立ってるのがこの建物。以前は新歌舞伎座で、演歌歌手のリサイタルや人情芝居的なものの公演が主で歌舞伎は上演していなかった。しばらく休業していたけど、建て替えて今はホテルになっているよう。前の建物のデザインが踏襲されている。そして新歌舞伎座は上本町に移転した。


大阪松竹座。いつも人でいっぱい。

道頓堀まで来ると角にはり重(写真の右)が見えて、隣が松竹座。元は映画館だったのが、正面ファサードを残して1997年に劇場に改築された。その後、随分と歌舞伎観劇でお世話になりました。
道頓堀は、かに道楽やグリコ、くいだおれ人形ほか多種多様な看板や建物がギュ〜っと凝縮して並んでいて、近年それに拍車がかかって、悪趣味が過ぎてアート的街並みになりつつあるような。そんな中で松竹座を見ると、江戸時代から劇場がたくさんあって栄えた名残を感じます。


大丸のなんば側の角です。

道頓堀を過ぎて心斎橋に向かうと、大丸が見えてくる。関西のお買い物文化はデパートが中心であったので、立派で素敵な建物が見えてくると、ワクワクします。

御堂筋側の入り口。

お店の商売の方は、2019年の改装でほぼインバウンド仕様になって、高級ブランドとポケモン、みたいな感じ。改装してすぐコロナ禍に突入したので、潰れるんじゃないかと心配しました。今は無事に観光客の皆さんを迎えられているようです。
改装工事を請け負った竹中工務店のプレスリリースがありました。改装前と改装後、着工時の画像が見られます。保存された1階のエレベーターホールや天井の装飾など内側も素敵で、また実物を見に、買い物に行きたくなります。


大丸の心斎橋駅側の隣の以前はそごうだった建物がPARCOになって、その並びの前はPARCOだったところがH&Mになっている。そして旧PARCOに入っていたクラブクアトロが移転して梅田のピカデリー(「泉の広場上がる」のところだけど「泉の広場」もなくなったんですよね)跡地に移転してしまった。

いろんな建物が取り壊されたり移転したり改築したり、変わっていくことはずっと続いている。若い時は全然エモい気持ちにならなかったのに、今は寂しく思ったり感傷的な気持ちになるのはなんでじゃろ?個人的な思い出が蓄積しているからか、この先同様の思い出ができそうにないからなのか。
古いものが残っているからなくなったものを思い出す縁(よすが)になって、記憶がどんどん掘り起こされて、「子どもが小さい頃は家族で高島屋で買い物した」とか「松竹座で贔屓の役者の歌舞伎を見た」「成人式の着物を大丸で誂えた」などの架空の(他人の)思い出まで想像してエモくなってしまう。

なんにせよ、いろいろと考え事をしながら歩くのは楽しい。

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