6)渡航二日目 ⑥Baguioのナイトライフ~Bar Rock Down/ Club Cur Few前半~
2時Closedのお店
さて、Club Spadeを後にして次の店にようやく向かうことに。
次はRock Down CafeというBarのようで、近いから歩いて行くことにした。
この時点でほぼAM2時。
道中タバコをねだられたり、また去っていた女性の話をしたりと、
だいぶしんどかった。
都合10分程度の移動だが、結局そのBarは空いていなかった。
私達が着いたタイミングで、最後までいた客たちが追い出されるところだった。
そこで、その店の警備員や、
店前でたむろする客たちに他の場所を訊ね、
Club Cur Fewという店に行くことにする。
この移動はタクシー。
ちなみに、先の移動は私が払ったので、今回はHennyが払う番。
また、これは後から思ったことなのだが、
Baguio酒界隈のメイン客層の一つに、外国人留学生がいる。
そして多くの学校はスパルタ式で、平日は外出禁止、週末は門限が2時までとなっている。
その為、彼らに合わせて2時で締めるお店も多いのかなと思った。
タクシーで案の定・・・
流しのタクシーに乗りこむと、Hennyはそこでまたカメラを回し始める。
運転手に「最高の夜だな?Yeah!」とか、「Cur fewはどんな店だ?」とか素材集めだ。えらい。
それとCur fewの意味は面白いな、とか
当時の私はよく分かっていなかったが、
Cur few=門限 という意味だそう。
オールナイトでやっている店の名前が門限だなんて、ハハッ、ということだったのだろう。
そして、タクシーを降りる際に、案の定彼はこう言いました。
「タクシー代払ってくれ」。
・・・やっぱりな〜。先の約束を反故にしようとしてくる。
当然、こんなことは許容出来ない。
3度ほどラリーを続けました。
私からは「No、約束したことで、取り決めしたことを破るのか」と。
「クラブと酒代が浮いたんだから」、それぐらいいいだろ、
と彼はいいますが、私はここでは引かない。
このときに思っていたのは、ちゃんと「No」を通さないと彼はこの先もつけあがるだろうということ。
その為にもこの第一戦については、ストレートにシンプルに、且つこちらの理屈を通したい。
最終的には「取り決めも何も、俺達は兄弟だ、俺が払うぜ」と彼が折れた(その言葉、一時払わないと言っていた文脈からすると意味不明だけどね)。
たかが100PHP=250円程度の費用なので、
物価高のカナダ人が、相手に嫌われてまでセコくする感覚が理解出来ない…。
まあ予想通りというか、きちんと前回支払時に念押ししておいてよかったなと思った。
Cur Fewでの撮影交渉
Cur Fewは入口周りにも人が多くいて、明らかに賑わっている。
これは2時で帰る層だけでなく、入場規制の待ち人達もいたように思う。
HennyはClub Spadeの際と同様に、外からのゲートを開けしめするバウンサーに声をかけ、マネージャーと交渉するといって店に入って行った。
私もついて入り、外から登る階段を上がり、
改めて今度は建物の入口にいたスタッフに声をかける。
だが彼はキーマンではなかったようで、二言程度の会話を交わし、中に入ろうとした。
その際にすれ違いで出ようとする現地っ子と思しきガールズ(2人)に、
脅威の反射神経で声をかけるHenny。
「ハロー!ビューティフル・ガールズ、調子どうだい?」
すごいね〜、このバネ、気さくさ。
日本人で言うと、何か下心を持っているとこんなに爽やかには話しかけられないように思うが、文化の違いからの育ちの問題なのか、
彼自身の資質なのか、とにかくそこでも彼女たちと交流が始まった。
彼女たち曰く、店内が暑すぎるので外の空気を吸いに出るのだそう。
確かに覗いてみると店内は無数の人で賑わっている。
しかも、Club Spadeとは違って若者達のエネルギーで充満している。
私は30歳を超えているので、こういった場には
尻込みして入れないことも少なくないが、
今日は(なんせ)兄弟がいるし、外国なのでまあ周りも気にしないだろうと、あまり考えずに入った。
実際、熱気もすごく狭い店内に200人程は客がいたように思う。
歩くのに苦労する程、混んでいるし、先ほど感じた若さが想定より更に若い。おそらく10代後半の子たちも多くいるように思う。
そこから店内で彼女たちと話していると、
間もなくHennyは撮影交渉の為にその場を去った。
日本人はフィリピンでモテるのか?Part 2
彼女達と話していて感じるのは、ここでも日本(人)への関心の高さだ。
Hennyが声をかけて引っ掛かったのだから、
私に興味ないこともあるかと思っていたが、
しばらく熱心に質問と会話を続け、
更にその後も友達を連れてきては、その子達も色々興味を持ってくれている。
一人ぼっちの異国人を放っておけないというホスピタリティが皆にあるわけではないと思うので、
これは、日本人の好感が高いのかな、と感じた。
また、そこで会話している最中に、
何度かドカッとぶつかられた。カバンや、肘とかで。
目を向けると、時にはレディ、また時にはレディボーイが目配せして通る。
その眼差しも、明らかに好意的なものなので、
流石に、モテるんだな、と感じた。
なので、日本人は、フィリピンでモテる。
クラブで気付いたバギオっ子の特性
なぜ、という理由は分からないがよく女の子数人と、
男性のゲイ(というかオネエ?)の組み合わせを見る。
フィジカル的に安心だからなのか、はたまた性愛の分布割合が理由なのか。気が合うだけの友達なのか。
とにかくそういう組み合わせが多く組みられる。
また、そもそも全体的に男性のゲイ(オネエ?)が多い。
レディボーイも多い。
100人いれば2割ぐらいは彼らだという印象。
日本より自由で、窮屈でなくいいな、と思う。
他方で彼らに、とても熱心に質問され、
純粋〜な言葉、視線で連絡先などを聞かれたりすることもままあり、
その度に、気のない私がどう振る舞うべきなのか迷い、困ってしまう。
結局連絡先を伝えて、いざ後に申請を確認しても
アクセプトしないというパターンに至るのだが、
これでいちいち彼らを(ゲイ故に無視された、と)傷つけているのではないかと想像すると、
少し自己嫌悪に至る。
(実際ゲイだから、対応できる関係性が無いと、返信していないのだが。これも偏見…?友情を求めているかもしれない?)
なにが最善の方法なのだろう…。
とにかく、Cur Fewは若く、活気と熱量に満ちていた。
ここでもHennyと撮影が始まる。
つづく