6)渡航二日目 ④Baguioのナイトライフ~Club Spade前編~
タクシーでの会話
タクシーに乗って”Hennyの最高プラン”を改めて聞いた。
「今日は4−5件回るつもりだ、最初は”Club Spade”だ!ここはベスト、最高の音楽とガールズだ、今日はベストから回る、最初に俺が受付で交渉してナニガシ・・・・」
受付で何をそんなに交渉する要素があるのか、会話の終盤よく分からなかったが、とにかく「Okay」と返事をした。
Club Spadeは日本人向けの記事でも出てくる、この街で2番手の規模のクラブのようだ。特に意義なく、同意。
他にはまたHennyがカメラを回し始め、私やタクシー運転手にあれこれ質問と、なんかしら「Hey!Bro! Yeah!」といったようなことを言っていたが意味不明だった。
動画用の素材だろうと、適当にノリよく返しておいた。
Hennyへの懸念、早速再浮上
さてタクシーを降りる際に、ちょっと不安なイベントが起きた。
乗車時間は7分程度。料金は70PHP(200円程度)。
バギオは小さい町なのでこれぐらいで結構移動できる。
そこでHennyは、料金を私に支払わせた。
最初は兄弟が払って、次は俺が払うから、といったような会話。
順番で払うことに異論ないが、であれば、
言い出した方から払うべきでは。
金額は安いが、こういうことは諍いのもとになる。
私は、「次は、君が払うからな」と念を押してその場で支払いをした。
Club Spade印象
このクラブはCrown Legacyというホテルの一階にテナントを借りて運営していた。
印象としては、建物がクラブの所有ではないので、微妙そうだな、と。
受付にかなり身体のでかい2人の男性のバウンサーと、受付の女性が一人いた。
和田まんじゅうとおむすび君、勝手にあだ名をつけた。
日本と違って、バウンサーはとてもフレンドリーで、「Hey Hey !Club Spade!!」と呼び込みもやっている。
Hennyは彼らのもとに向かい、
何やら話始めた。
”交渉”が始まったようだ。
想定外 え、Henny、そんな感じで今日回るの?!
なにやら3分ほど話し込み、更にマネージャーと思しき別の男性が出てきた。ドリンクが1杯だとか2杯だとか、そんな話をしている。
トラブルの雰囲気は無いが、何をしているのか。
さっさと入ろうよ、そう思っていた。
すると、交渉が終わったようで、
Hennyが笑顔で「さあ、入ろうぜ!兄弟」と私に呼びかけた。
そして、今度はこのクラブの動画を撮り始めた。
ちなみにBaguioのクラブはエントランス150〜200PHP(300〜500円程度)が相場で、
日本よりかなり安い。
その値段で酒がついてくることもあるらしいので、
まあそれなら何件回っても別に気にするほどじゃないかと思っていた。
ところが、Henny曰く「動画を出すから、エントランス費とドリンク2杯をフリーにしたぜ」とのこと。
まじか、Henny、今日そんな感じで回るのか!!
図々しいやつだとは思っていたが、
すごいな、と感心した。
もし自分がYoutubeチャンネルを開いたとして、日本で同じような交渉をするだろうか。
「登録者数が何人いて、どこの国の人が見ていて、、、
だから、その宣伝になるんだからエントランスフリーで気分の良いドリンクを出してくれ!兄弟、なあ!」
そんなこと言ったら取材先の公平性も疑わしくなるし、
何より厚かましくてとても言えたもんじゃないと思った。
だが、それが出来るのはカナダ人なのか、彼の強いところだ。
素直に感心した。
Club Spadeの感想
さて、それでエントランスで動画を回し始めた。
私はすっかり彼のアシスタントということで、
クラブスタッフからも歓迎された。
「Hey、君は何人なんだ、最高の動画に仕上げてくれよ」そんな感じ。
実際は今日会っただけのHennyと回っているのだが、
私も「オフコースだ、最高だね」と返事をして通った。
入口で動画を撮り、次は中に入った。
Hennyを映しながら入場すると、
店内には2,30名の客。
大体が団体客だったが、カメラを回していると、みんなそこに向かってポーズを取ったり、何やら一言二言くれたりする。
私だったら絶対に映りたくないので、カメラを避けると思うが、
このノリの良さはなんだろうか。
せめて、こちらはさらに盛り上げるべくカメラを回しながら笑顔で、
手を振ったりしながら撮影を続けた。
そして本当にドリンクが、それもビールではなくカクテルが出てきた。
それを見て更にHennyは、もういっぱい、エクストラショットだ!
と言いバーテンダーもノリよくそこに瓶をもうひとふりしてアルコールを足した。
カメラの前で乾杯をし、
私も映されたりした。
なんとなく、客たちもHennyと私のことを特別視しており、
悪くない気分だった。
飲んだり踊ったりに集中は出来ないが、
色んな人から「これ何のチャンネルなのか?」とか「こっちを撮ってくれ」とか声をかけられた。
みんな純粋でノリがいいなーーと、驚いた。
当初の期待通り、これまで感じたことのない経験をしている。
さて、Spadeでの話もまだ続きます。
次回トピックは以下
日本人(私)はモテるのか
喫煙事情と、Hennyへの次の新たな懸念
つづく
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