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『平凡』の答え
第6章 ぼくらの『ジャズ』視聴前レビュー
『平凡』の答え
顔がない仮面で新人類を装い、「透明の幕」で仕切られた「部屋」に隠れて研究を進めるぼくらは、『平凡』の世界でノーマリストを装い、ミーミストの活動を続ける平凡さんのようだ。
新時代での新人類とぼくらドレスコーズ、そして『平凡』社会でのノーマリストとミーミストの関係はよく似ている。
『平凡』社会では、文化的遺産を個人で所有する者が罰せられるように、時間をかけて垂直思考をすることによろこびを感じ、新人類と違う行動をとるぼくらは、もしかすると未来では罰せられるようになるかもしれない。
ぼくらはそんな罪を背負いながら、『平凡』社会のような新時代を生きていく。
モノと情報があふれ、欲望で満たされた世界で、「ここから人間がどうなるかが知りたい。」という『平凡』の2年前の問題提起の解答は、まさかの「人類滅亡」だった。
新作『ジャズ』とは『平凡』のリライト盤であり、今度は平凡さんとよく似た境遇に生きるぼくらの民族・ドレスコーズを歌った『平凡』の完結作としてかえってきたのだ。
2年前に描いた世界が、自らの境遇としてかえってきたことに、志磨本人もきっと、おどろいているはずだ。
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