【働き方×派遣】同一労働同一賃金によって派遣の待遇は上がるのか?
どもしまろくです。
今週は3月最終週!
そして4月へ!
なんだかそわそわバタバタする1週間ですね。
今日は2020年4月に改定された「同一労働同一賃金」
これにより非正規雇用の待遇は上昇していくのか、について考えたいと思います。
結論:
少しは良くなる!しかし待遇差の壁はまだまだ高く、「同一」にはほど遠い。安易に期待しない方がいい
そもそも「同一労働同一賃金」は働き方改革法案の一つであり、
同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者) と非正規労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。
パートタイム、有期雇用労働法:
大企業2020年4月1日、中小企業2021年4月1日より施行
労働者派遣法:
2020年4月1日より施行
これまで正規雇用と非正規雇用の待遇差は著しく、日本の平均年収を引き下げてているのには、非正規雇用の賃金がどうにも上がらないことが一因だと言われています。
そのため、この法案を見た派遣社員の方達が、自分の会社の社員の待遇(給料)と「同一」になると思い、
「やったー!正社員の給料に近づくぞー!!」
と喜ぶのは、完全にぬか喜びです。
政府は逃げ道として「同一労働」の考え方として何と同一とするのかを2つ用意していたのです。(派遣元はどちらかを採用しなければならない)
①派遣先均等・均衡方式 = 派遣先の正社員と同一
②労使協定方式 = 一般的な職種で同一
上のように自分の派遣先の正社員の待遇と同一と考えるのが、①の派遣先均等・均衡方式です。普通この法案みたら、真っ先にこちらを思い浮かべますよね。
しかし実際、派遣元が採用しているのは圧倒的に②の労使協定方式です。
ちなみに欧米の考え方は労使協定方式です。
なんで①を採用できないのでしょう。。。
もし派遣元が①を採用した場合、各派遣スタッフがいる派遣先に赴いて、
「あなたの会社の社員の業務内容、業務レベル、年収、福利厚生、異動の有無、転勤の有無、、、、情報開示してください」
と言わなくてはいけません。全派遣先にです。
嫌ですよね。無理ですよね。教えてくれるはずありません。。
派遣先にとっては何のメリットもありません。
そのため派遣元は②労使協定方式を採用するしかないのです。
労使協定方式とは:派遣される企業があるエリアで同種の業務に従事する通常の労働者の平均的な賃金と比べて、待遇の確保を図る方法
もうこれだけで、溜息が出そうですね。
通常の労働者の平均的な賃金。。。笑
具体的に派遣元は
厚生労働省が発表している職種ごとの賃金テーブルに地域係数をかけ、その賃金よりは派遣スタッフに支払うように働きました。
賃金テーブルは誰でも閲覧できるので、一度は見ておくといいと思います。
自分の職種がどれだけの時給を支払うに値するかということを目の当たりにできます。
しかしこれは最低ラインです。
つまり、今回の同一労働同一賃金法案で、派遣社員は最低ラインを超えることができた、というだけです。
そもそも最低ラインはほとんどの派遣社員は超えていました。
つまり何も変っちゃいない派遣社員がほとんどです。
あ、でも派遣先までの交通費が全額支給になったのは大きいかなと思います!
(これも今更って感じですが。。)
しかし、これは非正規雇用の方達にとって大きな一歩であることは間違いなく、今後より待遇格差を埋めていけるように、派遣元も努めて行きやすくなったし、主張しやすくなったのは間違いないです。
もっともっと世の労働者が様々な選択肢を持って、
自分で働き方を選択できる
キャリアを積める
そんな世の中になって欲しいですし、
しまろくは派遣という働き方がその担い手になれると思っています。
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