ひとり、ぶらり、さんぽ旅
急に冬を感じるようになりましたね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
先日、久々にさんぽ旅をしてきました🚶♀️
さんぽ旅とは、普段行かない場所を散歩すること。
私が作った造語です。笑
今回の目的は、博物館&美術館めぐり✨
学生の頃は何ヵ所もはしごしたりしましたが、
最近はめっきりでした。
特に相方と同居するようになってからは、
家事をして、買い物をして、
休みがそろえば一緒に出掛けて。
それで休日はすっかり消えてしまいます。
そんなこんなで。
知らず知らず遠のいていた美術館、博物館。
「行きたいなぁ〜」
という心の声にずっと応えられずにいました。
そんな矢先、ぽっと空いた1日。
これはもう行くしかない!
そう思うが早し、さっそくチケットをポチり。
お散歩コースを決めてばっちり👍
遠足気分で布団に入りました。
***
翌朝。
外は曇り空。でも歩くにはよい心地。
久々のさんぽ旅ですから、
おしゃれも気合が入ります😁✨
ベージュのカットソー。
濃いデニムのロングスカート。
そしてワインレッドのベレー帽。
足元は、お気に入りのローファーパンプスで。
仕事ではほとんどアクセサリーをつけないけれど、
今日は特別なお出かけだから。
レザーのチョーカーで、るんるんるん♪
なんて楽しい休日だろう✨
まだ仕度中なのに、心はぴょんぴょん跳ねてます🐰
気持ちそのままに家を出て、
慣れない路線にキョロキョロキョロ…
駅から外に出れば、そこは高級店が並ぶ静かな街。
目的は美術館だけど。
どんな街にあるのかな?
どんなふうに立っているのかな?
その街の雰囲気や、佇まいを感じること。
そこから私の鑑賞は始まります。
さぁ、頑張れあと少し。
通りを抜けた先に、上品な建物が見えてきました。
念願の初来館、根津美術館です✨
気品漂う、無駄のない美しい姿。
思わず背筋もピンと伸びます。
ここでのお目当ては、
企画展「はじめての古美術鑑賞-人をえがく」
「人」がどう描かれてきたのか。
偉大な存在から、肖像画、庶民の姿が描かれるまで…
描かれる対象としての「人」を、
ゆっくり作品と向き合いながら眺めてきました。
絵になる、残るものというのは、
描いた人が残したいと思った姿。
人々の姿形だけでなく、
その時代を生きる人の「大事なもの」を
垣間見たようでした。
さて、ここを出たところで11時。
混み合う前に腹ごしらえせねば、と
次の目的地へ歩きながら、ごはん探し。
さんぽ旅はざっくりコースは決めるものの、
ごはんやその他寄り道は行き当たりばったり。
今日の気分はなんだろな?
地図と睨めっこしながらあることを思い出します。
***
あれは、10年ほど前。
1人はるばる上京した田舎娘。
父に連れられ、大学見学をしていました。
少し回ったところで時刻はお昼時。
飯でも食うか。
そう言った父の背中を追いかけ、暖簾をくぐると。
そこは、黒を基調とした落ち着いた雰囲気のお店。
通されたカウンター席には、
「親子丼」と書かれたメニュー表。
歩きっぱなしでヘトヘト。
お腹はペッコペコ。
迷わず2人して頼んだ親子丼。
気軽に話す雰囲気でもない店内には、
いい香りが沸き立ちます。
あぁ、もう食べたい…
そう思った時ホカホカの丼がおかれました。
ゆっくりふたをあげると、
金色に輝く親子丼。
溢れた湯気も相まって、まさに玉手箱、夢心地。
とろんと溶ける卵は、お味も美味でした。
***
あれ、この辺って…
あの親子丼食べたお店近いんじゃない?
慌てて現在地から「親子丼」を検索すると、
一件見覚えのあるお店がヒットします。
お店の雰囲気、親子丼の写真…
どれも私の記憶にそっくりです。
あぁ、これは運命だな。
目的地は少しすぎるけれど、
親子丼目指してエンジン全開!
てくてくてくてく、進みます。
お店の前に着くと、
「営業中」の看板をだす店員さん。
大通りに面した小さな入り口の暖簾は、
やはりあの時と同じです。
席に通され、メニューを見ると、
どうやら種類が増えた様子。
他のメニューも美味しそう…
揺らぎつつもここは親子丼で。
他のお客さんもどんどん入店する中、
もう一つ見つけた「鳥佃煮」の文字。
うわぁ、これ絶対日本酒じゃん…
さんぽのためにお酒は飲めないけれど、
誘惑に負けてもう一品。
店内が騒がしくなる中、
私は1人、じっと待ちます。
「お待たせしました」
ようやく届いたそのお盆には、
あの時と同じ黒いお椀。
深呼吸して、ふたを開けると、
溢れた湯気も相まって、まさに玉手箱、夢心地。
ひとさじゆっくり掬って。
あの時の味…お肉…柔らかい…✨
無言で食べ進めるも、
一口一口じっくり味わうものだから。
気づけば隣のお客さんは、
後から来たのにもういません。
「ごちそうさまでした」
最後の一口までしっかり味わって。
パワーチャージも完璧。
あの時はお父さんにご馳走してもらって。
今日は自分のお金で。
思いがけず、思い出を重ねることができました。
***
さあ、午後のさんぽ旅へ行きますよ。
2つ目の目的地は、
親子丼屋さんからほど近い、博物館。
授業の終わった学生たちに逆らって、
坂を登ると現れるのは、地下の厳かな空間。
國學院大学博物館✨
大学の博物館なので、入場料は無料!
それなのにとっても充実した博物館なんです☺️
目当ての企画展は、
「『日本書紀』撰録1300年―神と人とを結ぶ書物―」
國學院大学は神道に特化した学部があるほど、
神道の歴史が集約されたところ。
神と人との繋がり、
そしてそこから生まれる文化の変遷。
書物とともにたどっていきました。
実際に書かれていることだけでなく、
どんな紙を使っているのかな?
どんな文字を書いているかな?
そうした観察も史料を見る楽しさです。
ゆっくりじっくり見てまわり。
博物館を後にしたのが、13時過ぎ。
以前なら「もう一件!」といったところだけど、
今日はここでおしまい。
無理をしない大人になりました。笑
ひとり、ぶらり、さんぽ旅。
無理なくゆったり、気の向くままに。
ひとり時間を満喫した休日でした。
次はいつ行けるかな?
相方には悪いけど、密かに次を妄想中💓笑
みなさんも、さんぽ旅はいかがですか?
今時期歩くにはいいですよ〜
素敵な場所があったら、教えてくださいね。
それでは、良い夜を✨