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経済的に破綻した翌月に子供が生まれた夫婦の話し。(その21)2番め
この物語は私達夫婦が13年前から今までに経験した実話を基に、登場人物などは架空の設定で書いております。
また内容も一部脚色しておりますので全てが正しく記載されているわけではありません。
私達夫婦はこの物語を通じてたどり着いた心境をお伝えし、皆様のお役に立てればと考え、二人で相談をしながら書いております。
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「あんたしゃんの言うとおり」
村下さんは私の否定的な意見を否定しません。
むしろ否定的な意見を「そりゃそうや」「あんたしゃんの言うとおり、なるほど」と受け入れてしまいます。
このような承認が続くと自分の意見がOKされてはいないのですが、嫌な気分になりせん。
今だから分かるのですが、村下さんの口癖「そりゃそうや」は
魔法のワードです。
この一言でお互いの空気が混ざり合うのです。
そして私の中に意見を聞く耳ができるのです。
会長と凡人
「あのな、いっしんにがんさんそく?」「わかるか?」
剣道を学んだ私は、※一眼二足三胆四力(いちがんにそくさんたんしりき)なら知ってました。
※剣道において、大事な要素を順番に示したもの。
第一に相手を見る目。
第二は足さばき。
第三は胆力、何事にも動じない強い気持ちや決断力。
第四は力つまり技を発揮することができる身体能力という順に重要であるという教え。
村下さんからの問いに「?」となった私。
「漢字で書くとな、一心二眼三足と書く」と村下さんは自分の右の一指し指で空中に字を書いて教えてくれました。
「分かるか?」と私を見ながら聞いてくる村下さん。
私は心の中で、なんとなく”一眼二足三胆四力”に似てるなあー、と思っていました。
「うぅーなんとなく雰囲気的な感じは想像できますがぁ・・・」とやや気をつかった返事を返しました。
村下さん「普通の”シャバ”のモンは正しくしらんのや」と右手で湯呑を取りお茶を唇そ窄め啜りながら、ゆっくりと会長椅子から手に湯呑をもったまま立ち上がり「教えてやるは」と、私が座っている場所の正面のソファーまで距離を詰めてきました。
「これはな 成功する人は一番目は 心 志 精神が大切。
二番目は眼の付け所が大切という事や、儲かる仕組み、相手の弱点や強み 先見の目など、普通の人とは違うポイントを見抜く眼を持っていなくはならん。
三番目は足が大切や 走り回る行動力や。
ワシと君はな2番目の眼の付けどころがちがってるや。
金川について、あれを真似することはできる。
ワシ何年金川行ってると思う いいか あれがマネできるというか
あれより凄い店できるならどうや!やる気でんか?」
「君は片ほうだけの眼で見てる、両眼で見とらん」
あんたしゃんから君という呼び方に変わってしまった。
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つづく