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ZEBRA SARASA

 仕事柄、筆記具をよく使う。
現代ともなれば、そりゃ清書とか、提出とかはコンピュータを使って書くけれど、アイディアスケッチとかでは、やはり旧来の筆記具にはかなわない。タイピングだって、話すスピードくらいに打てる能力があっても、である。

 筆記具で大切なのは、何より「連続して長時間書き続けられる」かと言うこと。そうした耐久性が今の筆記具にはない。会議での60分か、授業での90分を想定しているのか?その場合は手を止める時間も多い。多いというより7割くらいは書いていない時間になるかも。
 こちらは違う!
〆切前とかになると、本当に連続して6時間くらいは書き続ける。食事をして、また数時間。そんなことが3日間も続く。となると、本当に信頼の置ける筆記具しか使えない。書いている途中でトラブルが発生してしまっては、こちらの稼ぎに直接影響してくる。

 文房具会社は、どの程度の耐久性を試しているのだろうか?
上のようなシチュエーションで試しているのだろうか?それでも、現代社会ではハードな局面だと思うけど。

液漏れ

 これが一番困る現象。
ペン先に、液が溜まり、それが「ボトッ」と紙に落ちる。そこで、筆記具を動かすと「ベトッ」と、手に絵の具を付けてこすったようになる。当然、他人に渡せるような代物ではなくなる。Ctrl+Zなどの便利なツールは紙にはないので、結局、もう一度書き直しになる。これだけは避けたい。アイディアだしのメモだとしても、急にやる気を削がれる。
 まず、筆記具としての第1条件はこれ。
連続して数十分書いても、液漏れ現象が起きない筆記具。
 逆に考えると、現代はどれだけ「書く」という行為が少なくなっているのかと感じさせる。

SARASA

 ZEBRA社のSARASAは、このジャンルの中では最も優れている。
連続して書き続けても、まず、液漏れが起こらない。ほかの筆記具では、ヨコにティッシュを置いて何度も拭きながら。もう、そうなるとあちこちがベトベトになる。

 SARASAにはもうひとつ利点がある。それは、芯の太さをいろいろと用意されていること。そして、色が何色あること。
 清書の線には「0.7mm」を使うけど、細かな指示の書き込みには「0.5mm」や「0.3mm」も使う。書き味のほかに、こうした点も実用的。さらに、黒に近い色が何色かある。主に使うのはブルーブラック。長時間書いていると「黒」は目に飽きがくるし、「青」はまぶしく感じる。また、コピーをした際の映りも非常により。ただ、その他「赤」以外の色は使ったことはない。

 筐体の種類は「CLIP」。
もっとも無難である。といより、書く上で邪魔をするモノがない。たとえばクリップもまったく気にならない。握る場所の「ラバー」も薄く、そして長く、押さえることを意識しないでいられる。同じ製品でも、他のモノは出っ張りや厚さを感じたり、そしてバランスが悪いので長時間書くことができない。

ジェットストリームは?

 このジャンルでの勝者は三菱の「ジェットストリーム」であろう。しかし、この超メジャーな筆記具は書き出して5分以内に液漏れが始まる。なので、まったく使い物にならない。シリーズのさまざまな筐体を試しても、やはり結果は同様。問題は筐体ではなくて、中身の「軸」の問題である。そして、筐体には中央が少しくびれた「SXN-150」というタイプがあるけど、これがバランスがひどく悪い。どのような調査と研究から、このバランスを導き出したのか聞いて見たい。自分だけの特殊な好みなのか??

筆立てには

 PCの机や、ものを書くための机、ちょっと休憩で軽食が取れる机など、この狭い部屋にはいくつもの机がある。その机の上の「筆立て」ごとに、SARASAは、0.5を中心に、0.7、0.3とセットで立っている。所々には「赤」の0.5もある。紙を持ったまま移動するので、時々、その3本セットのバランスが崩れて必要な太さのSARASAを探すこともある。

欠点は

 ただひとつ、SARASAにも欠点がある。
それは最後の方になった時。最後の最後まで使えない。というより、かなり早く終わりがやってくる。書き味が低下してきて「インク無くなった?」と思って横からのぞいてみても、まだグリップにギリギリ隠れるかという位置。書き出すインクと、軸内の圧力の関係なんだと思うが、その辺りから、インクのでが「ボソボソ」となってくる。いや、ここまでの時間書いてこられたことに満足なので、新しいモノと交換して書き続ける。

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