2021.1.8 映画とわたし。
twitterにて、30日間映画チャレンジなるものを見つけました。これは、30日間毎日お題に因んだ映画について呟いていく試みです。大変興味深く、面白そうだったので、やってみることにしました。
映画は大好きで、ひとりでもよく観に行くのですが、思い返してみると、小さい頃からよく母と映画に行っていたのでした。
そういえばそういえば……とどんどん過去の思い出が蘇ってきて、なんだか懐かしい気持ちで胸がぎゅっとなったので、今日はそれについて書こうと思います。
わたしの実家は田舎だったので、映画館は街まで出かけていく必要がありました。
当時はインターネットなんてものもまだそこまで普及しておらず、映画を観るためには、新聞で映画の開始時刻と上映館を調べる必要がありました。(なので、上映館を間違えることもしばしばありました……)
電車に揺られる時間はそこそこに長く、わたしはそれまでの道のりで切符を無くさないよう、イルカの書かれたビニールのパスケースに大事にしまって必死に握りしめていました。
楽しみにしている映画だもの。それはそれは待ち遠しくて、早く行きたかったから、距離もとても感じました。
わたしにとっては都会といえど、そこも十分田舎。昔ながらの映画館で席は自由。良い席は早く行かないと埋まってしまう!という仕組みでした。(引っ越してから初めてそうでないことを知り、驚いた覚えがあります)
しかも入れ替わりもなく、同じシアターでずっと同じ作品を流し続けている。上映館を間違えて最初に間に合わなかった時は、その回を途中から見て次の回の最初だけ観て出てくる……みたいなこともしていました。今考えると面白いです。
映画を見る前は必ずお菓子とジュースを買って貰えることも醍醐味でした。甘いお菓子としょっぱいお菓子(スティックカールとポッキーの小さいのという組み合わせが多かったなぁ……)、そして飲み物を片手に、いざ映画!です。
母とは、アニメ映画も実写映画も洋画も邦画も沢山観てきて、映画の思い出も勿論多くあるのですが、思い出してみるとその背景というか、母と一緒に映画を観に行ったことそのものの記憶の方が色濃く残っていて、今でも鮮明に思い出せるのです。
ちなみに、映画を観終わった後は必ずスパゲッティ屋さんでごはんを食べていました。
テーブルに作品のパンフレットを広げ、映画の感想を話しながら、料理が来るのを待ちます。
映画で興奮した心のまま、だいすきなスパゲッティを食べることができるのは、それは格別な味わいで。多分、普通にスパゲッティを食べてもあれほどまで美味しくはならないんだろうな。
ここまでが、私にとっての映画の流れ。
けれど、今はもう、あの頃に行っていた映画館はありません。
どれだけ悔やんでも、過去でしかないのです。
だから、映画というものはわたしにとって、なんとなくさびしくて、でもあたたかい気持ちになれるものだと思っています。
また今年も、沢山のよい作品と巡り会えますように。
そして、大切な人との映画の思い出を、これからも沢山残していけますように。