トランプ、パナマ運河の奪還を試みると脅迫
前回の、米軍によるパナマ侵攻に続く、最近の報道を👇の投稿を参考にして見てみようと思います。また、ロサンゼルスタイムズが同じ内容を記事にしていますが、言葉遣いが少し違います。同じ内容を伝えるときに、言葉遣いを変えることで、異なる印象を与えることができるサンプルにもなっていると思います。
※投稿者のアカウントがサスペンド(一時停止)されてしまったみたいです。申し訳ありません🙇
本文
表現について
取り返す、取り戻すという表現でreturn it to US controlと書かれていますが、一言で言おうとすると、regainという単語があります。
ロサンゼルスタイムズの記事(本文)では、この単語を使っています。
ロサンゼルスタイムズの記事
また、ロサンゼルスタイムズの見出しには、同じ意味の表現でtake backと書いていて、同じことを言うときに見出しと本文で、違う表現にする工夫がわかります。
単語について
Xの投稿では、 demands要求するという単語でトランプの主張を言い表していますが、ロサンゼルスタイムズはthreatens脅迫する、という政治家の発言からイメージする言葉からは、ちょっとかけ離れた見出しで読者を引きつけています。
これに対して、パナマ側が反発する様子を、Xでは fires backと書いています。これは反撃、という攻撃的な言葉ですが、ロサンゼルスタイムズは、パナマ側については、balks at the suggestionその提案に難色を示す、というかなり穏やかな表現にしています。
ロサンゼルスタイムズは、トランプの発音には「脅迫」という言葉(単語)で乱暴な印象を与える一方、パナマ側には非常に抑えた表現で落ち着いたイメージを出しています。このようにして言葉を使い分けて、読者の印象を操作することができるのです。
パナマはトランプの発言に反発します。
Xでは、「我が国の主権は譲れない(交渉の余地はない)」non-negotiableが使われ、ロサンゼルスタイムズはrejected拒否した、と1単語で書いています。
日本語でもおそらく、「交渉の余地はない」という言い方はややかたい、かしこまった印象になるのではないでしょうか。これに対して、「拒否した」という言い方は、分かりやすく、簡潔です。
解説はここまでです。
来年、2025年1月にトランプ第2次政権が正式にスタートしますが、トランプは既に様々な人事や発言で報道を賑わせています。
先日、パナマに続いて、「グリーンランドは、アメリカが所有すべき」と発言し、これも報道されています。日本語で報道をご覧になった方もおおいのではないでしょうか。