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レフとハニーのペアリング、エルとアズ誕生、「国際マヌルネコの日」制定、プリームラは上野へ。そしてペッキー逝く~日本のマヌルネコ年代記:2019年
(※このシリーズはWEBコンテンツや一般向け書籍を基に、執筆時点でわかる範囲で書いています。新たな情報が得られれば、その都度補足していきます)
(※新たにカバー画像を追加。左から2022年1月筆者撮影のエル、同年7月同じく筆者撮影のアズです。アズちゃんはこう言っていますが、マヌラー目線だと今のいかついエル君もかわいいですよね♪)
【できごと】
2019年1月30日
東山動物園にてマヌルネコ、レフ(雄)とハニー(雌)の「公開ペアリング」が行われる。
Akimさんのイラストによるとこんな感じだった模様。
午前中のマヌルネコ舎。ハニーちゃんとレフ君の様子は下手な絵で説明するとこんな感じでした。ハニーちゃんがイマイチ乗り気でなかったような…(似てなくて失礼💦)
— Akim (@akim_wolf) January 30, 2019
しかし、再び扉が閉められて分けられると、お互いの顔を見つめていたり、よく分からない。 pic.twitter.com/fBMIDnAB5J
2月3日
この日もレフとハニーの公開ペアリングが行われる。
レフがハニーを追いかける様子。
今日のペアリングはなかなか良い感じです☺️#東山動物園#マヌルネコ pic.twitter.com/0MRHSpOms7
— やまこじ (@higashiyama5555) February 3, 2019
4月22日
那須どうぶつ王国のボル(雄)とポリー(雌)の間に8頭の子供が生まれる。うち1頭は死産、5頭は感染症で死亡。雄雌各1頭ずつが生き残る。
後に雄はエル、雌はアズと名付けられる。
4月23日
この年から、同日が「国際マヌルネコの日」に制定される。
今年から4月23日が国際マヌルネコの日と制定されました!
— 神戸市立王子動物園(公式) (@kobeojizoo) April 18, 2019
当園でも23日10時ごろより、マヌルネコの獣舎前でマヌルネコのガイドを行います。王子動物園にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。#神戸市 #kobecity#王子動物園 #動物園 #zoo#マヌルネコ #pallasscat pic.twitter.com/tWL3pGYpfe
国際マヌルネコの日、明日4月23日より入り口「キリン売店」にて販売します。マヌルネコに会ったあとは、こちらのフレークステッカーも手に取ってみてください。 pic.twitter.com/h9ub0ZSnf7
— 埼玉県こども動物自然公園【公式】 (@saitamazoo_tw) April 22, 2019
今日は国際マヌルネコの日なんだって。
— 那須どうぶつ王国 (@nakprstaff) April 22, 2019
こういう生き物が人の手を介さなくても生きていけるそんな優しい地球にしたいね。#マヌルネコ #manul #pallascat #国際マヌルネコの日 #那須どうぶつ王国 #nasuanimalkingdom #nasu_animal_kingdom pic.twitter.com/QSNBsKchs3
【夏期開園まであと4日!】
— 旭川市旭山動物園[公式] (@asahiyamazoo1) April 23, 2019
本日4月23日は #国際マヌルネコデー !
今月上旬に撮った動画です。
奥側や手前側の高い場所にいることが多いですが、たまにこんな姿を見せてくれることも。#旭山動物園 #asahiyamazoo#マヌルネコ #pallascat#グルーシャ pic.twitter.com/0YKO97WR3i
「マ」まあるくて小さい耳。
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) April 23, 2019
4月23日は世界マヌルネコの日。
さあ、あなたも一緒にマヌルネコについて語ってみましょう!#マヌルネコであいうえお作文#国際マヌルネコの日 #internationalpallascatday pic.twitter.com/o29Xp1N2xw
今日はアタシの日だーーー!
— キッチンマヌ〜ル【マヌールのゆうべ公式】 (@manukomama) April 23, 2019
祝杯あげるわよーーー🍶🍶🍶
あんたたち〜!お祝いのリプライとかイラストとかも待ってるからね〜←
#国際マヌルネコの日
#マヌルネコ #マヌ子ママ
#ダーウィンが来た pic.twitter.com/yGwv725yx3
同日、埼玉県こども動物自然公園にマヌルネコの屋外放飼場「マヌルロック」を整備するための寄付金募集が始まる。
【屋外放飼場の整備に御協力を!】こども動物自然公園ではマヌルネコが快適に暮らせるような屋外放飼場「マヌルロック」整備の寄付金を募集しています。ぜひ多くの方のご協力をお願いします!
— 埼玉県庁 (@pref_saitama) April 23, 2019
https://t.co/EVADwbmTbA pic.twitter.com/EabK98VzC3
4月27日
埼玉県こども動物自然公園にて同日行われた「マヌルネコに関するキーパーズトーク」の中で、同園出身でアメリカのレッドリバー動物園に移動していた雄のマヌルネコ、サーラルが2018年3月に死亡していたことが明かされる。
残念なお知らせ。SCZのマヌルネコお話しの中で2018年3月死亡したと聞きました。(写真は、2017年8月に撮影) #マヌルネコ #埼玉県こども動物自然公園 #redriverzoo pic.twitter.com/iG43uq3G2V
— Shigeo (@Polarbear_san) April 27, 2019
5月20日
埼玉県こども動物自然公園の雌のマヌルネコ、プリームラが上野動物園に移動。
今日のプリームラ。「いっぱいいるなぁ。みんな、来てくれて、ありがとう。明日、上野動物園に行きます。バイバイ。」byプリームラ #マヌルネコ #埼玉県こども動物自然公園 #お別れ会 #上野動物園 pic.twitter.com/dfjnlLamjY
— Shigeo (@Polarbear_san) May 19, 2019
7月13日
那須どうぶつ王国にて4月22日に誕生し、生き延びたマヌルネコの子供(雄雌各1頭)が公開開始。
8月9日
那須どうぶつ王国のマヌルネコの子供たちの名前が公募により決定。
雄はエル、雌はアズ。
(注:スマホアプリからの閲覧で↓の動画の表示に一時エラーが発生していましたが、現在は解消された模様です)
10月
埼玉県こども動物自然公園出身の雌のマヌルネコ、ハルと雄のペタンカの間に2018年5月に生まれた雌2頭、ノックスとペマがアメリカのホーグル動物園からカナダのカルガリー動物園に移動。
翌月、2頭の写真が発表され、ネットで大人気となる。
(2024年11月追記)
ノックスに関しては、その後2022年にサスカトゥーン森林牧場公園動物園に移動した模様です。以下の記事参照。
12月20日
王子動物園の雌のマヌルネコ、ペッキーが死亡。享年12歳。
本日、マヌルネコ「ペッキー」(メス、12歳)が亡くなりました。元気な姿を見せてくれていましたが、突然のことでした。死因は心不全です。
— 神戸市立王子動物園(公式) (@kobeojizoo) December 20, 2019
飼育下の寿命は12歳くらいともいわれているので、大往生でした。
多くの応援をいただきまして、ありがとうございました。#王子動物園 #マヌルネコ pic.twitter.com/OobO3kZ0Mc
【筆者のひとこと】
レフとハニーのペアリングですが、それなりに仲良くなってはいたようですね。繁殖期にはこんな場面もあった模様。
💕レフ&ハニー💕
— やまこじ (@higashiyama5555) February 8, 2019
たまによそ見もします😅#東山動物園#マヌルネコ pic.twitter.com/1hJnNJFJpk
また、この年に亡くなったペッキーさんは、その時点で世界最高齢マヌルネコだったようです。
2018年12月のペッキーさん。今年私が行くと、イーリスの当番が多くて、先月、次はペッキーさんの当番に来ると決めてたのに、結局この日が最後に表で会った日でになりました。変顔楽しかったです。女の子なのになんか凛々しい世界最高齢の #マヌルネコ でした。ありがとう、ペッキーさん。#王子動物園 pic.twitter.com/AkYNBKpONF
— Shigeo (@Polarbear_san) December 20, 2019
そして・・・
那須で生まれた子供たちに関しては、壮絶なエピソードがあります。
(↓のブログ記事は、公式サイトリニューアルに伴い2023年8月現在、リンク切れになっています)
赤ちゃんは8頭産まれましたが、1頭は死産(胎児が死んだ状態で分娩されること)でした。
残った7頭の子供たちは、産まれて5日間ポリーに任せていました。
しかし、ポリーの体調が思わしくなく、子供たちを人工哺育する事になりました。
ポリーは体調が悪くなったにもかかわらず、必死に子育てをしており、人工哺育に切り替えるのは苦渋の決断でした。
いざ、取り上げるとなった時も、ポリーは取られないように必死で守ろうとしました。
今思い出しても、とてもとても心が苦しくなり、きっとあの光景は一生忘れる事が出来ません。
しかし、取り上げたからには残った子供を育てる事に気持ちを切り替えて、ポリーの体調の回復と人工哺育が始まりました。
(中略)
その後5頭は感染症で死亡し、2頭だけが生き残りました。
ポリーから取り上げて、絶対に死なせない・どうにかみんなで守ると誓ったはずなのに
守れなかった。
次々と死亡していく子マヌルを見て、胸が張り裂けるような感情と同時に、残っている子をどうにか守るという感情の繰り返しの日々でした。
なんとか頑張り、生き残ってくれたのが「Cちゃん」と「Eくん」です。
その「Cちゃん」と「Eくん」が後のエルとアズなんですね。
記事には続きがあります。
(こちらの記事も2023年8月現在、リンク切れとなっています)
可愛い写真を見て、「可愛いいから飼いたい」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、マヌルネコを飼う事は、絶対にできません。
上記に書いた感染症のリスクはもちろんですが、マヌルネコは準絶滅危惧種に指定されている希少な動物です。
生息数が減少している原因として、生息環境の悪化・「乱獲」などがあげられます。
「欲しい」と思う人がいれば、必ず「売る」人がいます。
「欲しい」と思う人がいれば、「乱獲」が起こる可能性が高くなります。
欲しいと少しでも思ったのなら、少し考えて頂きたい。
あなたの「欲しい」が、動物たちの絶滅する可能性を高めているということを。
マヌルネコだけでなく動物園で飼育されている動物たちは、簡単に家で飼える動物ではありません。
餌にはお金がかかります。
運動出来る広いスペースが必要です。
その動物種にあった温度・湿度の調整。
ライトの調整。
臭いの問題。
種類によっては、プールや砂場・高い木などが必要です。
また、お家で飼ってしまう事で、その個体の血統をこの世に残す事は不可能になります。
まだまだここには書ききれないたくさんの理由があります。
ここ、非常に重要な話です。
マヌルネコと同様に人気がある野生の猫、スナネコに関しては、実際に密輸が横行しているようです。こんなショッキングな記事も。
この問題の啓発のため、2022年7月にはこういう歌も発表されました。
マヌルネコの話題から逸れてしまいましたが、大事な話なので書かせていただきました。
※この記事の参考資料(本文中で紹介した以外のもの)はこちら。いつもお世話になります。