色と感情(21)
世の中見えるものほとんどに、色がついている。
自然はもちろん、衣、食、住、乗り物、日用品など色を意識する、しないにかかわらず、色はつけられている。それを利用して、心理的な影響を考えて、教室の色で暗記力、認識力が異なったり、学習の誘導が出来るらしい。実際には一部を除いて、普通、学校は考えていないと思うが、感情的には明るい気分の黄色、一般に安定の緑。生理的には青や緑はリラックスし、明るい赤は交感神経を刺激し血圧を上げるらしい。
けれども、そのことを意識して、教室の色を決めても、色覚障碍者にとっては、一般の人がどうも思わない色に反応しイラついたり、一般の人に良いと思われる色に気分が落ち込んだりするかも知れない。
勿論、これらは色覚正常の一般の人についてだけ研究されているが、色覚異常者の感じ方など書いてある物は見た事がない。やはりマイノリティは対象外であるのか。
暖色は時間を速く感じさせるので、回転率を求める飲食店で使われ、寒色(青、紫)は対象物を遠くに感じさせるので、部屋を広く見せるとき使うらしいが、これも色覚障碍者についての研究はない様に思う。利益に繋がらないマイノリティのことを考えるのはずーと先のことか。